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連携NEWS「大腸癌について」

2024年4月25日公開

  • 結腸癌の治療

  • 直腸癌の治療

診断と治療

大腸癌は、大きく分けて直腸癌と結腸癌の2つに分かれます。
それぞれ直腸癌が40%で結腸癌が60%の割合を占めており、罹患数は男女含めると最も多く、また死亡数も2位となっております。
早期の段階では自覚症状はほとんどなく、また進行する便に血が混じる(血便や下血)、便の表面に血液が付着するなどがありますが、比較的進行しても症状が出ないことも多いというのが特徴になります。

当院の大腸癌治療の特徴

消化器病センター外科下部消化管グループでは、患者さん一人ひとりの病状や進行度だけでなく、生活や体の状態に合わせた治療を提供しています。
特に直腸癌の患者さんには肛門温存の重要性を丁寧に説明し、手術はもちろん、手術だけではなく先進的な治療を含め、患者さんそれぞれに合わせた治療を納得していただいた上で進めています。

大腸癌の専門領域での治療を受けていただく際は、安全性やQOLを重視し、患者さんの希望に応える根治的治療を目指しています。
大学病院の特徴として多岐にわたる専門家が在籍しているため、他分野の医療スタッフや各専門科チームとのスムーズな連携のもとに治療を進めていきます。
また直腸癌、結腸癌に対し、腹腔鏡やロボット支援下手術を積極的に取り入れ、肛門温存手術や機能温存手術を行っております。
年間下部消化管グループのみで約500件の手術を行っており、大腸がん治療総数では全国ランキング7位*、神奈川県においては1位*と多くの患者さんの治療にあたっています。
(*医療新聞社「名医のいる病院2022年版」内視鏡治療も含む。)
また当院では化学療法が必要な患者さんには、そのまま当科で専門性の高い化学療法を行っております。
化学療法は必要な遺伝子検査等をおこない、その患者さんの状態に合わせた化学療法をご提案しております。
もちろん治療を受けていただく際にはエビデンスに基づいて治療効果が最大限引き出せるような治療法をご提案しますが、その患者さんの年齢や併存症、生活スタイル、職業などを考慮に入れて治療法をご提案し、QOLにも重点を置いて患者さんにとってベストな化学療法をご提案し納得して頂いたうえで治療をうけていただきます。

患者さんを紹介する際の必要な情報や基準について

大腸癌で紹介していただく場合は消化器病センター外科にご紹介ください。
EMRやESD等内視鏡治療を検討されるもしくは判断が難しい場合は、消化器病センター内科でも外科でも結構ですのでご紹介ください。
両科が連携して、患者さんに最良な治療を提案させていただきます。
また狭窄症例や、出血等の緊急を要する場合、またその他様々な状況でなるべく早い受診をご希望の場合は、お気軽に直接電話等でご連絡ください。
曜日を問わず個別に対応いたします。

逆紹介後のフォローアップで気を付けて欲しいこと

経過フォロー中の患者の皆様へ、検査や症状について気になることがありましたら、どんな些細なことでも遠慮なく直接ご連絡ください。
当院で責任もって迅速かつ適切な対応をさせていただきます。

診療科からのメッセージ

消化器病センター外科下部消化管グループは、手術から化学療法まで専門性の高い治療を目指し治療を行っております。
手術は合併症の少ないそして、術後回復の早い低侵襲手術を基本に治療を行います。
また進行度等状況に応じて周術期の化学療法や放射線治療を積極的に取り入れ、先進的な治療を積極的に取り入れております。
また大腸癌だけでなく、大腸良性疾患の治療も積極的に受け入れさせていただきますのでご気軽にご相談ください。またなにかご要望がありましたら、何なりとお伝えいただければ幸いです。

消化器病センター(外科) 講師
諏訪 雄亮

2007年 杏林大学医学部医学科 卒業
2007年 横浜市立大学附属市民総合医療センター 初期臨床研修医
2009年 横浜市立みなと赤十字病院 外科
2010年 国家公務員共済組合 横須賀共済病院 外科
2011年 横浜市立大学附属病院 消化器・腫瘍外科学 指導診療医
2012年 国家公務員共済組合 横須賀共済病院 外科
2015年 国家公務員共済組合 横須賀共済病院 外科
2016年 横浜市立大学附属病院 消化器・腫瘍外科学 指導診療医
2017年 横浜市立大学附属市民総合医療センター 消化器病センター 助教
2018年 Imperial College London Department of Surgery and Cancer, Research Fellow
2019年 横浜市立大学附属市民総合医療センター 消化器病センター外科 助教
2024年 横浜市立大学附属市民総合医療センター 消化器病センター外科 講師

横浜市立大学 医学部 消化器・腫瘍外科学 客員教授/
関西医科大学 主任教授
渡邉 純

2001年3月 横浜市立大学医学部 卒業
2001年4月 国家公務員共済組合連合会虎の門病院 外科レジデント
2003年4月 横浜市立大学 医学部 第二外科(現 消化器・腫瘍外科)入局
2006年4月 横浜市立大学大学院 医学研究科消化器病態外科学 大学院入学
2006年4月 理化学研究所ゲノム科学総合研究センター 客員研究員
2010年3月 横浜市立大学 博士(医学) 学位取得
2011年4月 横浜市立大学医学部 消化器・腫瘍外科 助教
2012年4月 国家公務員共済組合連合会 横須賀共済病院 外科
2014年4月  国家公務員共済組合連合会 横須賀共済病院 外科副部長
2017年4月 横浜市立大学附属市民総合医療センター 消化器病センター外科 講師
2021年4月 横浜市立大学附属市民総合医療センター 消化器病センター外科 准教授
2024年4月 関西医科大学医学部 下部消化管外科学講座 主任教授
2024年4月 横浜市立大学医学部 消化器・腫瘍外科 客員教授

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