横浜市立大学附属市民総合医療センターは、横浜市唯一の高度救命救急センターを擁する医療機関として、特に高度な治療を必要とする重篤な救急患者さんの受け入れを24時間体制で行っています。また、高度専門医療を提供する大学病院として全国で初めて地域医療支援病院の承認(平成19年9月)を受け、地域医療の最後の砦としての役割を担っています。
当院の診療科は、内科・外科など複数の診療科が一体となってチーム医療を提供する10の「疾患別センター」と、25の「専門新診療科」から構成されています。患者さんが遠い他の地域まで足を延ばさなくても、この横浜の地で最善の医療をお受けいただけるよう、重症・難治性疾患の診断や様々な新しい医療の提供を推進しています。
当病院では、2021年からロボット支援下手術(ダ・ヴィンチ手術)を導入しています。年間の症例数は約500件(2023年度実績)です。熟練した医師たちにより様々な疾患にロボット支援下手術を実施しています。
当病院は、大動脈弁狭窄症の患者さんに対し胸を切開せずカテーテルで人工弁を挿入するTAVI(経カテーテル的大動脈弁留置術)や外科的治療が困難な僧帽弁閉鎖不全症に対するMitraClip(経皮的僧帽弁接合不全修復術)などの実施施設、専門施設として認定されています。
当病院は、重症呼吸不全に対するECMO(体外式膜型人工肺)を用いた治療を積極的に行ており、COVID-19に対しても全国平均を超える高い治療成績を残しています。動く集中治療室と呼ばれるECMO Car (mobile ICU car)を用いたprimary ECMO transportも先駆的に実施しています。
先進医療とは、未だ保険診療として認められていない医療技術のうち、国(厚生労働省)が安全性、有効性等を認めたものについて保険診療と保険外診療を混合する形で患者さんに提供できる医療制度です。その技術ごとに適応症(対象疾患・症状等)や実施できる医療機関は限定されます。 先進医療への取組みを通じ、当病院では質の高い医療技術、豊富な経験を有する医療人育成を推進しています。