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横浜市立大学 YOKOHAMA CITY UNIVERSITY

理学部 嶋﨑あいさんが、国際学会「The 16th ASME」でPoster Awardを受賞!

2026.10.29
  • TOPICS
  • 学生の活躍
  • 理学部

海のプラスチックゴミの分解に寄与する細菌群集のはたらきを2年間にわたる実験で解明

理学部4年(微生物生態学研究室 所属)の嶋﨑あいさんが、2026年9月27日(日)〜30日(水)に高知工科大学・高知県立大学で開催されたThe 16th Asian Symposium on Microbial Ecology(ASME)において、「都市沿岸に由来するPET生分解海洋細菌コンソーシアムのメタゲノム解析」について発表し、Poster Award(優秀ポスター賞)を受賞しました。
受賞者
理学部 4年
微生物生態学研究室 所属
嶋﨑 あいしまざき あい
さん

指導教員
生命ナノシステム科学研究科/理学部
微生物生態学研究室
守 次朗准教授

受賞内容
The 16th Asian Symposium on Microbial Ecology (ASME)
Poster Award(優秀ポスター賞)

発表題目
Metagenomic investigations of a PET-degrading marine bacterial enrichment culture derived from an urban coast(都市沿岸に由来するPET生分解海洋細菌コンソーシアムのメタゲノム解析)
発表内容
プラスチックゴミによる海洋汚染は国際的な喫緊の課題であり、都市沿岸域ではその影響が特に懸念されています。世界中で広く利用されているプラスチックの一種であるポリエチレンテレフタレート(PET)は、環境中への蓄積が懸念される代表的な難分解性プラスチックです。これまでに環境中の一部の微生物がPETを分解する能力を持つことが報告されていますが、海の微生物では、過去にほとんど報告がありません。
本研究では、横浜市金沢区の沿岸から採集した海洋細菌群集にPETを栄養源として与える培養試験を2年間にわたって繰り返し行うことで、PETを分解しながら増殖する細菌コンソーシアム(異種細菌からなる群集)を選抜しました。さらに、コンソーシアムを構成する各細菌種のゲノム情報を網羅的に解析する「メタゲノム解析」を行い、それぞれの細菌が担う役割の解明を試みました。その結果、コンソーシアム中に共存する15種類以上の細菌ゲノムの解読に成功し、ガンマプロテオバクテリアを中心とする複数種の細菌がPET分解遺伝子を持つことや、PETから生じる有毒な分解産物を複数種のアルファプロテオバクテリアが分解することを示唆するデータが得られました。
本研究は、共存する複数種の海洋細菌が協調的にPETを分解する可能性を示した初めての報告であり、将来的なプラスチック廃棄物の生物学的処理への応用につながることが期待されます。
嶋﨑 あい さんのコメント
このたびはASME Poster Awardを受賞することができ、大変光栄に思います。ご助力いただいた微生物生態学研究室の皆様、そして日頃よりご指導いただき、学部生という立場で学会発表の機会を与えてくださった守先生に、心より御礼申し上げます。自身が熱意を持って取り組んできた研究を評価していただけたことは、大きな喜びであり励みとなります。会場での研究者の皆様との交流を通じて、本研究テーマに対する期待の高さを肌で実感いたしました。環境理解の一助となるべく、今後も真摯に研究活動に邁進してまいります。
指導教員 守 次朗准教授のコメント
嶋﨑さん、このたびはASME Poster Awardの受賞、誠におめでとうございます。学部生ながら、自身初となる学会発表で、しかも国際学会での受賞という快挙です。
この研究の大きなインパクトは、膨大な種類の細菌が生息する沿岸海水から、2年間にわたる長期の培養試験によって「PETを分解する細菌生態系」を構成する細菌群集を選抜した点にあります。嶋﨑さんは、理数マスター育成プログラムを通じて学部2年次からこの研究に着手したことで、学部4年生にしてこの成果を実現しました。初めての学会発表とは思えない、堂々したデビュー戦でした。今回の受賞を自信にして、大学院でも頑張っていきましょう!
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