2023.06.14
1 有美会
「献体の意思」を有する者が組織する団体を献体団体といい、横浜市立大学医学部には「有美会」という名称の献体団体があります。
「有美会」は昭和二十四年(一九四九年)の春、松井文子様、大賀すゑ様の他、数名の方々が、社会のために何か貢献できることはないかと話し合われ、医学の教育、研究に欠くことのできない解剖学教育に死後の自分の身体を提供することを思い付かれました。その当時の横浜医科大学(現横浜市立大学医学部の前身)の高木学長に「献体の意思」を申し出られたのがきっかけで有馬純三氏が初代会長となり、昭和二十四年四月五日に「有美会」が創立され現在に至っております。
2 献体の意義
大学に献体された解剖体は保存処理を施された後、多くは医学科の専門課程で行われる解剖学実習の教材として用いられます。その解剖実習は、医師を志す学生が、医学の基礎である人体の構造を、知識として修得するだけでなく、実際にご遺体を解剖し、血管、神経、筋肉、骨格、内臓などを一つ一つ、自らの目と手で確かめながら理解していくために行われている大切な科目です。この解剖実習は約4ヶ月間にわたって行われますが、医師となるための必須の教育課程です。
一部には、実習には精巧な模型や標本を使って行えばよいという意見もありますが、一人ひとり顔かたちが違うように、人体の内部の構造も微妙に異なっています。こうした微妙な違いを模型で表現することはできません。このように個人によって違いがあるということが、個人を大切にしなければならないという考えにもつながっていきます。
更にもっと大切なことは医学を志す学生が人体との最初の出会いにあたって、解剖するご遺体が人々の純粋な善意によって提供されたものであることを知ることです。今、自分が解剖させていただいているご遺体はその方とご遺族の、良い医師になってほしいという願いが込められているということを知り、この願いに応えなければならない責任と、感謝の気持ちを持って勉強することが、将来、患者を大切にし、人類愛に目覚めた医師に成長して行くことにつながっていきます。
3 入会希望の方
(1)有美会への入会
入会希望の方々は、電話にて、事務局にお問合せください。入会方法のご案内を致します。
会員が逝去されました時に、ご遺体と共に「解剖承諾書」などの提出をお願い致します関係上、ご遺族の一人でも「献体」に反対されますと「献体」をお受けできない場合が生じますので、あらかじめご家族、ご親族の同意を得てからお申し込み下さい。
お送りします入会に必要な書類(入会申込書・同意書など)の大学への返送を受領した時点で会員証をお送り致します。
入会の条件
・入会者ご本人が満69歳以下であること
・親族2名以上の同意者がいること
・ご遺骨はご親族の方に引き取っていただくこと
・神奈川県、東京都、埼玉県、千葉県、群馬県、栃木県、茨城県、静岡県、山梨県にお住まいであること
(2)費用について
年会費制度は一切ありません。
「献体」される時のご遺体をお迎えに上がる場所から大学までの移送費、大学内での防腐処置費、解剖に係わる経費、火葬費などは大学が負担致します。
ただし、「献体」のためにご遺体を移送するに際しては納棺された状態でお受け取りすることになっておりますが、この費用はご遺族のご負担となります。
又、会員の退会は自由です。その際は退会届を有美会宛に提出し、会員証を返却していただきます。
4 会員・ご家族の方
(1)ご遺族の方へ
会員が亡くなられた際は「5 お問合せ先」にある代表番号へご連絡ください。
大学へご連絡頂きましたら、以下の項目等についておたずね致します。
大学へご連絡頂きましたら、以下の項目等についておたずね致します。
あらかじめ回答をご用意ください。
① 亡くなられた会員の氏名、会員番号
② 死因、既応症
③ 死亡年月日、死亡場所
④ ご遺骨返還時期の承諾
⑤ 葬儀を行われますか、行われませんか?
⑥ 大学へご遺体をお引渡し頂ける日時、場所
⑦ ご遺族の代表者のお名前・電話番号、亡くなられた会員とのご関係
大学へご遺体をお引渡しいただく際、会員証を棺の中に入れて下さい。
会員証が見つからない場合には、お名前と会員番号を書いた紙をお棺の中に入れて下さい。これはご遺体の取り違えを防ぐために是非とも必要です。
(2)ご遺体のお引き渡し
原則として大学職員がご遺体の引取りにうかがいます。
土、日、祝祭日、および夜間等やむを得ない場合は、委託契約を結んでいます葬儀社の社員がうかがいます。
(3)献体時の書類について
◎【死亡診断書の写し(コピー)】
病院から出ます書類、見開きの右側が[死亡診断書(死体検案書)]左側かが[死亡届]と成っております。
右側の[死亡診断書(死体検案書)]の写し(コピー)を一部ご用意ください。
右側の[死亡診断書(死体検案書)]の写し(コピー)を一部ご用意ください。
◎【死体火埋葬許可証(原本)】
死亡診断書、左側の[死亡届]をご記入、ご署名ご捺印され市区町村へ※1死亡届けとして提出して頂く際に※2[死体火埋葬許可証]の交付申請を行って下さい。
窓口にございます申請書にご記入(火葬場所は 横浜市南部斎場)ご署名、ご捺印され提出いたしますと[死体火埋葬許可証]が交付されますので、その 原本をご用意ください。
[死体火埋葬許可証]は、火葬する時に必要な書類となります。
火葬後は、ご遺骨の「埋葬許可証」に変わりますので、ご遺骨をお返しする時にお渡しいたします。
窓口にございます申請書にご記入(火葬場所は 横浜市南部斎場)ご署名、ご捺印され提出いたしますと[死体火埋葬許可証]が交付されますので、その 原本をご用意ください。
[死体火埋葬許可証]は、火葬する時に必要な書類となります。
火葬後は、ご遺骨の「埋葬許可証」に変わりますので、ご遺骨をお返しする時にお渡しいたします。
※1 死亡届けは戸籍の法律で死亡を知った日から7日以内と定められております。
死亡届けは死亡地、ご本人の本籍地ならびに届出人の住所地の市区町村への届けとなります。
※2 横浜市では[死体火埋葬許可証]他の市区町村では名称が違う場合がございます。
大学から持参(または郵送)した書類3点
◎【死体解剖承諾書】
死体解剖保存法に基づき大学へ献体して頂くには[死体解剖承諾書]にご記入、ご署名ご捺印が必要になります。
また、用紙に記載されております写真撮影に関しましては、ご本人様が特定出来るような 撮影は致しませんのでご安心ください。
なお、大学からのご連絡は全て[死体解剖承諾書]にご署名されましたご遺族様代表者あてにご連絡をさせて頂きます。
また、大学で取り扱う書類等で使用する故人のお名前は、「死体解剖承諾書」にご記入されている文字を使用させていただきますのでご了承ください。
また、用紙に記載されております写真撮影に関しましては、ご本人様が特定出来るような 撮影は致しませんのでご安心ください。
なお、大学からのご連絡は全て[死体解剖承諾書]にご署名されましたご遺族様代表者あてにご連絡をさせて頂きます。
また、大学で取り扱う書類等で使用する故人のお名前は、「死体解剖承諾書」にご記入されている文字を使用させていただきますのでご了承ください。
◎【文部科学省からの感謝状贈呈について】
生前より有美会に入会し、ご献体された故人に文部科学大臣から感謝状が贈呈される事になります。
事前にご遺族様のご意向をお伺いする書類です。
所定の用紙を良くお読みいただき必要事項をご記入し、ご署名・ご捺印ください。
事前にご遺族様のご意向をお伺いする書類です。
所定の用紙を良くお読みいただき必要事項をご記入し、ご署名・ご捺印ください。
◎【個人情報(氏名)の取扱に関するお問い合わせ】
有美会では、ご献体された方の個人情報(お名前)の取扱いについて、ご遺族様にお伺いをしております。
所定の用紙を良くお読みいただき必要事項をご記入しご署名をお願いいたします。
所定の用紙を良くお読みいただき必要事項をご記入しご署名をお願いいたします。
上記の、ご遺族様がご用意して頂く書類2点、大学から持参(または郵送)した書類3点の計5点を 大学から持参(または同封)した医学部宛返信用封筒に入れ2週間位までに郵便局にて簡易書留でお送りください。
5 お問合せ先
横浜市立大学医学部内
有美会事務局
代表電話番号 045-787-2511
E-mail yuubikai@yokohama-cu.ac.jp
〒236-0004 横浜市金沢区福浦3-9
横浜市立大学医学部内
有美会事務局
代表電話番号 045-787-2511
E-mail yuubikai@yokohama-cu.ac.jp
〒236-0004 横浜市金沢区福浦3-9
横浜市立大学医学部内