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横浜市立大学 YOKOHAMA CITY UNIVERSITY

大学院生の佐藤真菜さんが、環境バイオテクノロジー学会2026年度大会で優秀ポスター賞を受賞!

2026.10.29
  • TOPICS
  • 学生の活躍

海洋細菌が“分業”しながら環境汚染物質を分解する機構を群集ゲノムデータから解明

生命ナノシステム科学研究科 博士前期課程2年(微生物生態学研究室 所属)の佐藤真菜さんが、2026年10月5日(月)〜6日(火)に東京大学で開催された環境バイオテクノロジー学会2026年度大会において、「海洋細菌群集メタゲノムに基づいた異種細菌の分業によるパラベン生分解機構の理解」について発表し、優秀ポスター賞を受賞しました。
受賞者
生命ナノシステム科学研究科 博士前期課程2年
微生物生態学研究室 所属
佐藤 真菜さとう まな
さん

指導教員
生命ナノシステム科学研究科/理学部
微生物生態学研究室
守 次朗准教授

受賞内容
環境バイオテクノロジー学会 2026年度大会(30周年記念大会)
優秀ポスター賞

発表題目
海洋細菌群集メタゲノムに基づいた異種細菌の分業によるパラベン生分解機構の理解
発表内容
自然界において微生物は、互いに関わり合いながら群集としてふるまうことが知られています。汚染物質が環境中に流出すると、汚染物質を分解し栄養源として利用できる特殊な能力を有した微生物が増殖し、これを中心とした生態系が形成されます。
本研究では、海洋への流出が懸念される汚染物質として、化粧品や食品に防腐剤として広く使用される「パラベン」に注目し、都市沿岸から採取した海洋細菌群集に対して3種類のパラベンを与える培養試験を行いました。これらの培養物は、汚染環境下で形成される微生物生態系のミクロなモデル系と考えることができます。細菌群集のゲノムを網羅的に調べる「メタゲノム解析」を行った結果、数か月にわたる培養後も10種類以上の細菌種がこれらの培養物中に共存しており、パラベンの分解に必要な複数の化学反応を、それぞれ異なる細菌種が担っていることが示されました。すなわち、海洋中の複数の細菌種が“分業”しながらパラベンを完全に分解することが明らかになりました。この知見は、汚染物質に対する生態系の応答やその影響を評価する上で、複数種の微生物が一つの共同体として示すふるまいを捉えることの重要性を示しています。また、将来的な汚染物質のリスク評価や、汚染環境浄化技術の開発につながることが期待されます。
佐藤 真菜 さんのコメント
このたびはこのような賞をいただくことができまして、非常に嬉しく思います。守先生をはじめ、微生物生態学研究室の皆様、そして本研究にご助言とご協力を賜りましたRobert Kanaly教授に、心よりお礼申し上げます。昨年に続き、2年連続でこのような賞をいただくことができましたのも、ひとえに先生方のご指導のおかげです。改めて、深く感謝申し上げます。
今回の学会では、さまざまなバックグラウンドを持つ方々から研究に対する多様なご意見やご助言をいただき、大変貴重な経験となりました。今回いただいたフィードバックを今後の研究に生かし、本研究が、汚染物質曝露下における微生物群集の挙動への理解を深め、ひいては微生物生態学的な知見の拡張に少しでも貢献できるよう、研究に邁進してまいります。
指導教員 守 次朗准教授のコメント
佐藤さん、このたびは優秀ポスター賞の受賞、誠におめでとうございます。昨年に続き、2年連続での受賞という快挙です。
本大会は、学会創設30周年の記念大会として東京大学で開催され、大学のみならず企業からも多くの研究者・技術者が参加し、基礎科学から技術の実用化まで、幅広い分野の研究者が集う大会となりました。そのような中で、全参加会員による投票によって本賞を受賞できたことは、聴き手に応じて研究成果の魅力を的確かつ効果的に伝える、佐藤さんのプレゼンテーション能力が評価された結果だと思います。この受賞を自信にして、引き続き頑張っていきましょう!
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