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横浜市立大学 YOKOHAMA CITY UNIVERSITY

第3回経営審議会

第3回経営審議会

公立大学法人横浜市立大学 令和8年度 第3回経営審議会 議事録

日  時:令和8年7月16日(木) 10時00分~12時00分
開催方法:対面開催(Teamsによるオンライン併用)
場  所:金沢八景キャンパス 大会議室 
委  員:近野理事長、石川副理事長、井伊理事、稲葉理事、川俣理事、橘理事、中島理事、原口理事、藤井理事、増住理事、松井理事、岡監事、左部監事

1.  議 事
(1) 経営審議会議事録(案)
承認された。

(2) 医学部医学科臨時定員増に伴う学則改正(停止条件付)について
承認された。

2.  報 告
(1) 令和7年度外部研究費受入実績について
 報告があった。
 (主な意見)
・今後は国の政策により科研費の予算拡充が見込まれる。この機会を踏まえ申請の支援や業務改善を進め、積極的な応募による獲得増加を目指してほしい。一方で、企業治験数は徐々に増加しているものの他大学と比較して少ない。科研費や大型プロジェクトは経済状況によって成果に変動が生じるが、企業治験は比較的安定した収入源となり得るため、受け入れ体制を強化することで共同研究や治験収入を拡大してはどうか。特定の大型プロジェクトの採択状況に左右されない研究基盤の構築が重要である。
→統合イノベーション戦略2026においても科研費の大幅な増加が示されている。教員への科研費応募の周知とともに、申請書の添削支援やURAを活用した支援を積極的に行うなど採択率の向上に向けた取り組みを強化している。
→治験数が大幅に伸びている病院は受け入れ体制や臨床研究中核病院としての体制が整っていると考えられる。附属2病院と連携しながら治験場所の確保などの環境整備を含めた受け入れ体制を強化することで企業治験の獲得拡大を目指していく。
・科研費の推移について、2020年度から2021年度にかけては大幅に増加しているが、翌年度以降の総額は概ね維持されているものの徐々に減少している。また、総額だけでなく採択件数の推移も注視すべきである。科研費は研究を継続するための生命線ともいえる財源であり、採択件数の減少は研究力の低下や研究基盤の弱体化に繋がる可能性がある。少額であっても重要な財源であるため、件数の減少は非常に危機的である。
→科研費の件数が減少している一因として、新規申請の採択率が低下していることが挙げられる。対策としてURAの支援や外部委託の利用、今年度より開始した研究者同士で申請書を確認し合うピアレビュー制度を活用する取り組みなど申請書の質を上げるための支援を行っている。
→科研費の採択件数の減少については、学部や専門領域におけるセグメントごとの分析や、専門分野における活動性の差異の分析を検討している。また、基盤C(比較的小規模な研究を対象とする区分)の割合が高い一方、より大型の研究項目に挑戦できる研究者も多く存在している。しかし、大型種目に応募して不採択となった場合のリスクを懸念し応募を控える研究者が非常に多い。そのため大型種目へ応募した結果不採択となった場合でも、従来の研究活動に支障が生じないよう最低限の研究費を保証する制度の作成を進めている。
・以前は若手研究の採択率が約30%と比較的高く、若手研究者にとって研究費を獲得しやすい環境があったが、制度改正により博士課程を修了していないと申請できない条件が課された。その結果、特に医学部では臨床経験を積んだ後に博士号を取得するケースが多いため、若手研究者が応募資格を満たせず、比較的採択率が高い基盤Cへ流れる傾向が生じている。より多くの研究費を獲得するためには若手研究者が早い段階で博士号を取得できる環境を整備し、若手研究への応募を促進することが重要である。企業治験についても、臨床研究中核病院の指定取得に向けた投資を行い、治験体制を整備した結果、それまで十分に受注できていなかった企業治験が大幅に増加し収入増に繋げた成功例もある。企業との連携による研究資金は公的研究費とは異なる安定した財源にもなり得るため、治験やY-NEXTへの投資を継続的に行うことが重要である。
・研究への投資に対するリターンをどのような指標で評価しているのか。
→現在、資金リソースの出入については確認できているが、場所や人などのリソースを含めた法人全体を通してのROI(投資対効果)については確認がしづらい状況である。本学では経営改善の一環として外部資金プロジェクトを進めており、継続性のある経営と研究推進の両面で検討し研究活動が法人にどのような価値をもたらすかを検証しながら戦略を策定していく。

(2) 社会連携センターについて
 報告があった。
 (主な意見)
・従来の地域貢献センターとしての活動から名称を変え、社会連携センターへ移行することによって何が最も大きく変わるのか、どのような成果を目指しているのか。また、二年前に設立された産学連携関連組織との最大の違いは何か。
→従来の「地域貢献」という名称は、大学が地域に対して貢献するという印象を与えやすいが、実際には大学も地域と関わる中で多くを学び、双方が協力しながら課題解決や価値創造を進めることが重要である。また、全国的にも「地域貢献センター」という名称の組織は少なくなっており、現在および今後の活動内容をより適切に表現する名称として「社会連携センター」がふさわしいと判断した。
→みなとみらいサテライトキャンパスを十分に活用できているのかという課題があった。企業や横浜市役所に近い立地を生かして、産官学連携の窓口機能を強化することが社会連携センター設置の目的の一つである。また、令和6年度に設置した共創イノベーションセンターは、医療・ヘルスケア分野を中心に社会課題や世界規模のアジェンダに取り組む組織である。一方、社会連携センターは地域課題や横浜市との連携などを主な対象としており、両センターは産官学連携という共通点を持ちながらも、対象分野や関係者、活動の粒度が異なることから、現時点では統合せずそれぞれ独立して運営する方針とした。ただし、企業等との接点が重複する可能性もあるため、両センター間で情報共有や連携協議を行い、それぞれの強みを生かしながら相乗効果を創出していく。
・社会連携センターがみなとみらい21地区に設置され、幅広い連携窓口として機能していることは評価できる。一方で、企業側から見ると大学との連携を具体的な価値創造に繋げるためのハードルが依然として存在する。医療・健康分野をはじめとする大学の知見については、企業側では分野横断的な活用を重視していることから、個別組織ごとの対応ではなく大学全体の研究力や知見を一体的に発信・活用できる体制を考えてほしい。
→企業ニーズと大学の研究シーズを融合させて新たな価値を生み出すためには、職員や教員の活動を支援しながら企画立案を行う専門的人材が必要であり、その役割としてURA等の専門職の活用が重要である。今後は共創イノベーションセンターと社会連携センターの連携・融合を進め、企画形成機能を強化することで大学全体としての価値創出に繋げていく。

(3) 第1期卓越教員について
 報告があった。

(4) 令和7年度教職員意識調査について
 報告があった。
 (主な意見)
・全体回答率が46%、セクション別では20%台にとどまる状況について、なぜこのような状況になっているのか。また、回答率向上に向けた対策について教えてほしい。
→教職員意識調査は3年に1回実施しており、今回令和4年度から3年ぶりの調査となった。回答率が低い要因として、調査に関する事前周知や告知が不足していたことに加え、他の調査と時期が重複していたことが考えられる。今後は毎年の調査を行い、事前の周知の徹底や開催時期の見直しなど回答率の向上に向けて丁寧に説明を行っていく。
・国際総合科学群と医学群を単純に比較すると、結果の解釈がミスリーディングになる可能性がある。特に医学群については、本学特有の課題だけでなく、日本の急性期病院における医療提供体制の問題も影響していると考えられるため、両者を同列に比較する際には注意が必要である。また、退職意向のデータについても国際総合科学群の教員と医学群の医師・看護師では転職先の選択肢やキャリアパスが大きく異なることから、こうした背景を踏まえた上で結果を解釈する必要がある。
→分析手法や仮説の立て方について、単純な属性間比較は避け、各組織や職種の背景を踏まえた分析を行っていく。また、毎年調査することで経年の変化を把握することができるため、各部局を個別に捉えた場合の推移や傾向についても分析していきたい。
・教職員意識調査は非常に重要な取り組みであり、民間企業においても職員満足度調査などの名称で重視されている。回答の強制など強い働きかけはアンケート本来の趣旨や回答内容への影響も懸念されるものの、一定数の回答が集まらなければ十分な分析は難しい。教職員の自主性に任せるだけでは回答率向上に限界がある可能性があるため、周知方法や回答促進の在り方について、より積極的に方策を検討した方がよい。
→回答率については課題と認識している。今後は電子カルテ上でのポップアップによる回答依頼や各所属に対して定期的に回答率の状況を周知するなど、全体の回答率向上を目指していく。
・国際総合科学群のデータについて、エンゲージメントが高く職場での評価の公正さや業務分担についても比較的高い評価が得られている一方で、給与に対する不満が大きいこと、さらに昇進意欲が低いことに違和感を覚えた。文系分野が社会的・政策的に厳しい状況に置かれている中、文系分野の将来を担う人材としてのリーダーシップや挑戦意欲が十分に育まれているのか。文系分野の重要性を訴え発展に向けた方針を示したとしても、当事者である教職員の昇進意欲やリーダーシップ意識が高まらなければ、組織としての発展は難しいのではないか。
→人事給与制度に関する項目は一般的な従業員意識調査においても評価が低くなる傾向があり、必ずしも全員が評価制度の対象となるわけではないことから一定程度低い結果となることはやむを得ない側面がある。一方で、今回の調査において努力や成果が適切に評価されているかに関する項目は比較的高い結果となっており、通常であれば両者は連動する傾向が見られるため、今回の調査結果については違和感がある。今後は設問の設定も含めて結果を深掘りし、その要因について分析していきたい。
→若手教員は仕事への意欲や意識が高い一方で、給与や人事制度に対する不満が見られる。その一因として、本学では努力や成果を上げた教員に対して適切に報いる仕組みが十分ではないことが挙げられる。今後は優れた実績を適切に評価し、その成果を実感できる制度について検討していきたい。

3.  情報提供
(1)第179回 貴重書月替わり展覧会リーフレット

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