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国際総合科学群 黒木淳講師が稲盛財団の研究助成に採択されました!

2017.03.23
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国際総合科学群 黒木淳講師が稲盛財団の研究助成に採択されました!

採択された研究課題テーマは、「医療機関の財務健全性の推定と将来予測:横浜市内医療法人現況報告書を用いた実証分析」です。横浜市内の医療法人を対象に財務諸表データベースを構築し、財務健全性の将来予測について試みるものです。
公益財団法人稲盛財団は、稲盛和夫氏(現京セラ株式会社名誉会長)により、1984年4月12日に設立されました。1985年より将来の人類社会に貢献する人材の育成を目的として若手研究者に対する研究助成事業を開始し、これまでに1,400人を超える若手研究者を中心に研究資金を提供しています。2017年度の研究助成では、大学や研究機関などから603名の応募があり、人文・社会科学系10名の1つに選ばれました (自然科学系の採択者は40名)。

研究の概要

2025 年にピークを迎える超高齢社会に向けて、医療サービスを充実させることはわが国の将来の鍵となります。医療機関からの病床機能報告が進み、都道府県ごとに地域医療構想の策定が進んでいますが、今後のわが国の医療体制を検討するには、病床の計数やその将来的な必要量の推計だけでなく、医療サービスの安定性を含めて検討すべきと考えます。
本研究は、公文書公開請求で独自に入手した横浜市内医療法人の現況報告書をデータベース化し、医療機関の財務健全性の推定ならびに将来予測を行います。これにより、医療サービスの持続的、安定的な供給のための政策策定に必要な情報を提供することが目的です。本研究では、医療法人の現況報告書はすでに横浜市に所在する過去 3年度約 4,000 医療法人・年の PDF データの情報提供を受けています。これらをデータベース化し、医業利益、純資産、本部費の 3 つが小さい医療機関ほど、財務上の問題に直面した際、即座にサービス提供水準を低下せざるを得ない状況に陥ることを予想し検証を行います。検証結果は国内外の学会において研究成果を報告するとともに、政策立案者や実務家にフィードバックします。
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