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大学院生の渡邉潤さんが情報処理学会第151回数理モデル化と問題解決(MPS)研究会でベストプレゼンテーション賞を受賞!

2025.01.31
  • TOPICS
  • 学生の活躍

データを活用して高卒採用を効率化する!

データサイエンス研究科データサイエンス専攻 博士前期課程2年の渡邉潤さんが、2024年12月9日~10日に関西大学千里山キャンパスで開催された「情報処理学会第151回数理モデル化と問題解決(MPS)研究会」において、ベストプレゼンテーション賞(MPS研究会)を受賞しました。
渡邉 潤さん
(横浜市立大学 佐藤彰洋研究室にて)
受賞者
データサイエンス研究科データサイエンス専攻
博士前期課程2年生
渡邉 潤わたなべ   じゅんさん

指導教員
データサイエンス研究科
佐藤 彰洋 教授(情報科学)

受賞内容
情報処理学会第151回数理モデル化と問題解決(MPS)研究会
ベストプレゼンテーション賞

発表題目
高卒採用のためのビッグデータと空間分析の統合アプローチ
 
今回の発表内容について渡邉さんに解説していただきました。
本研究では、高卒人材獲得競争が激化する中、「データを活用し、企業の採用担当者にとって利便性が高く効率的な採用活動を支援する」をテーマに取り組みました。具体的には、企業の応募と勤務者に関する匿名化データと、厚生労働省が提供する高校別就職オープンデータを用いて、学校と企業の位置関係や就職率をもとに、過去の採用傾向を分析しました。その結果を踏まえ、人材採用モデルとして地理的条件や就職者数を考慮できる重力モデル*1を応用し、新卒人材獲得に成功する可能性が高い高校を特定する手法を提案しました。さらに、企業の採用担当者が実際に企業内で保有するデータを使用し、集積された高校別就職者オープンデータを組み合わせて利用することを想定したWebアプリケーション試作の作成に取り組みました。本研究を通じて、限られたデータの中でも効果的かつ効率的な採用活動を実現する可能性を示し、企業の人材獲得に向けた新たなアプローチを提示できました。

作成したアプリケーションの画面
アプリケーションのブロック線図
渡邉 潤さんのコメント
今回このような賞をいただき、大変光栄に思います。データを活用して社会課題を解決することの楽しさと難しさの両方を実感しました。この研究成果を挙げることができたのも、指導教員の佐藤先生や研究室の皆さんと切磋琢磨してきたおかげです。ありがとうございました。

指導教員 佐藤 彰洋教授のコメント
本発表は、修士論文研究テーマとして2年間にわたり取り組んできたもので、全国の高等学校卒業者・就職者データと事業データを対象に、データ処理技術、混合正規回帰モデルによる統計数理的知識、アプリケーションソフトウェア開発とその実証的改善といった複合的なデータサイエンスの知識を統合した研究です。今回の受賞は、データサイエンスの能力を総動員して、自主的に研究に取り組んできた渡邉さんの努力の賜物であり、彼のデータサイエンス人材としての成長を示すものとして、とても嬉しく頼もしく感じています。

用語説明
*1 重力モデル:ニュートンの万有引力の法則を社会科学に応用したもので、人や物の移動量を説明するためのモデルや考え方。
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