「知っておきたい最新の難聴治療」補聴器でもききとりにくい方へ
高度難聴になってもあきらめない最新難聴克服法の講演を開催
2025.01.17
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横浜市立大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教室は、「知っておきたい最新の難聴治療」というテーマで、令和6年12月21日(土)崎陽軒会議室にて、講演を開催しました。昨年も開催し、好評であった本講演は、今年も94名と多くの来場者の方にご参加いただきました。

第一部では、同教室の荒井康裕講師が「高度難聴になってもあきらめない最新難聴克服法」について講演しました。難聴は、認知症の危険因子であることが、様々な論文やメディアでも取り上げられており、難聴の対策として補聴器があります。ただ、補聴器はきちんとした調整を行わないと「うるさいだけで使えない補聴器」ということになりかねません。自分にあった補聴器の選び方、My補聴器になるまでの調整法等、様々な資料をもとに解説しました。そして、日本の補聴器満足度に関しても言及され、本学附属病院での補聴器外来の仕組み・特徴・受診の流れなどを含めて、補聴器の正しい選択について紹介しました。また、補聴器で聞こえない高度難聴の方は、人工内耳手術で「聞こえ」を補える可能性についても紹介しました。補聴器をつけても言葉の聞き取り(語音明瞭度)が50%以下となる方が対象となる適応基準の話や、高齢者の人工内耳の成績について触れ、高齢者の人工内耳の有用性や、人工内耳の手術、また人工内耳のよくある質問などについても取り上げました。

第二部では、人工内耳装用者2名(重度難聴のため60代、80代で人工内耳手術を行った方)から貴重な体験談をお話しいただきました。人工内耳の性能は年々上昇しており、お二方とも、人工内耳を装用することで会話が可能になり良好な「聞こえ」を取り戻されました。高度難聴に至るまでの経緯、手術前後の気持ち、医師や言語聴覚士が納得いくまで対応してくれたエピソード等について実体験に基づいて分かりやすくお話されました。
また、講座終了後に行われた本学附属病院耳鼻咽喉科・頭頚部外科の医師、そして言語聴覚士による個別相談や、本講座の開催にご協賛いただいている人工内耳メーカーによる展示・相談コーナーに、多くの参加者が足をとめていました。
補聴器の調整や人工内耳について大学病院で相談したいなどの声も多く聞かれ、参加者の「聞こえ」に対する関心の高さがうかがえました。
また、講座終了後に行われた本学附属病院耳鼻咽喉科・頭頚部外科の医師、そして言語聴覚士による個別相談や、本講座の開催にご協賛いただいている人工内耳メーカーによる展示・相談コーナーに、多くの参加者が足をとめていました。
補聴器の調整や人工内耳について大学病院で相談したいなどの声も多く聞かれ、参加者の「聞こえ」に対する関心の高さがうかがえました。