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医学研究科D1 小林実結さんが応用統計学会で優秀ポスター発表賞を受賞!

2023.05.08
  • TOPICS
  • 学生の活躍
  • 研究

患者さんへ負担の少ない検査を効率的に検出できる手法を提案

医学研究科 医科学専攻 博士課程1年(D1)の小林実結さんが、2023年4月22日(土)に北海道大学 学術交流会館講堂でハイブリッド開催された応用統計学会において、「スクリーニング検査の性能評価における優越性および非劣性検定を組み合わせた解析手法」について発表し、優秀ポスター発表賞を受賞しました。
受賞者
医学研究科 医科学専攻 博士課程1年
臨床統計学教室所属
小林こばやし 実結 みゆ さん

指導教員
山本紘司准教授
(所属)医学部 臨床統計学教室

発表題目
スクリーニング検査の性能評価における優越性および非劣性検定を組み合わせた新たな解析手法
発表内容
—今回受賞した論文の研究内容について小林さんに解説していただきました。


針やメスで採取された組織を顕微鏡等で調べる検査である生検のように、患者さんへの負担が大きい検査を「侵襲性の高い検査」と呼びます。侵襲性の高い検査の実施が必要かどうかの検討には、血液検査をはじめとする患者さんへの負担の少ない検査を利用したスクリーニング検査が用いられ、その検査性能の改善は重要です。
本研究では既存のスクリーニング検査と既存スクリーニング検査に新たな検査項目を追加した新規スクリーニング検査の比較に注目し、侵襲性の高い検査を不必要に受ける患者さんが減少しているか、有病者を見逃す確率が臨床的に許容可能かという、2つの臨床的な論点に対して統計学的な問題解決方法を検討しました。具体的には、先に示した論点に対して既に提案されている手法を用いるよりも、より効率的にその有用性を検出できる手法を提案しました。本研究では提案手法の性能評価のためにシミュレーションを行い、さらに実際の臨床研究のデータへ適用した結果等からも提案手法が有用であることを示しました。
受賞者のコメント
2023年度応用統計学会年会にて優秀ポスター発表賞を受賞することができ、とても光栄で嬉しく思っております。ポスター発表では今後の研究につながる様々なコメントや質問をいただきました。今回の受賞を糧により研究に邁進して参ります。
医学研究や統計学のバックグラウンドを持っていなかった私に修士課程から今日に至るまで、山本紘司准教授、三枝祐輔講師、篠田覚助教をはじめとする臨床統計学教室の皆様に基本的な統計学の知識から細やかなご指導をいただいております。これまで多大なご尽力をいただいた皆様に感謝と御礼を申し上げます。

指導教員:山本紘司准教授のコメント

小林さん、このたびの受賞おめでとうございます。修士から取り組んでいた研究について、博士進学後すぐのタイミングでの学会発表において受賞できたことは、これまで着実に研究を進めてきた成果だと思います。普段の統計コンサルテーションから着想を得た本研究は統計的な研究に留まらず、医学研究への貢献という意味でも意義のある研究と思います。この受賞を励みに、研究者としてもさらに成長し活躍してくれることを期待しています。
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