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COVID関連研究(生命ナノシステム科学研究科)

2022.09.22
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  • 研究

COVID関連研究(生命ナノシステム科学研究科)

 

new! 2022.1.17

Methyl beta-D-galactopyranoside esters as potential inhibitors for SARS-CoV-2 protease enzyme: synthesis, antimicrobial, PASS, molecular docking, molecular dynamics simulations, and quantum computations.

メチルβ-D-ガラクトピラノシドエステルの合成:シミュレーションを用いたSARS-CoV-2プロテアーゼ酵素との結合および阻害


生命ナノシステム科学研究科 糖鎖生物学研究室
S. M. アベ カウサル 客員教授 (チッタゴン大学教授)、山田 雅雄 客員教授 (エムック 代表)
大関 泰裕 教授

自然界にある一般的な糖「ガラクトース」より作られたメチルβ-D-ガラクトピラノシド(MGP)から、直接アシル化法を用いてメチルβ-D-ガラクトピラノシドエステル(MGPE)を大量に作る方法を確立しました。その抗菌活性は、これまで合成したMGPの活性を上回り、強い抗真菌活性も認められました。計算機で、MGPEとSARS-CoV-2の増殖に関わるメインプロテアーゼ酵素との結合阻害を予測し、分子間の結合に関する酵素内の6つのアミノ酸を推定しました。本手法により、MGPEがSARS-CoV-2への新たな阻害剤となる可能性が示唆されました。

 
 

2021.11.20

Synthesis, Antimicrobial, Anticancer, PASS, Molecular Docking, Molecular Dynamic Simulations & Pharmacokinetic Predictions of Some Methyl beta-D-Galactopyranoside Analogs 

メチルβ-D-ガラクトピラノシド類似体の作製、抗菌と抗腫瘍細胞作用、および分子間結合シミュレーション


生命ナノシステム科学研究科 糖鎖生物学研究室
S. M. アベ カウサル 客員教授 (チッタゴン大学教授)、山田 雅雄 客員教授 (エムック 代表)
大関 泰裕 教授

母乳に含まれる一般的な糖である「ガラクトース」を出発材料に、種々のメチルβ-D-ガラクトピラノシド(MGP)類似体を作りました。これらMGPは、正常細胞への発がん作用は無く、強い抗真菌活性を持ち、一部には弱い抗細菌作用と抗腫瘍細胞活性が認められました。分子動力学シミュレーションによりMGPを解析すると、SARS-CoV-2の増殖にはたらくメインプロテアーゼと結合することが推定され、詳細が調べられました。本研究の結果は、ウイルスの増殖を抑える阻害薬候補の選別に役立つと考えられます。

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