COVID関連研究(附属病院 化学療法センター)
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COVID関連研究(附属病院 化学療法センター)
new! 2022.10.20
新型コロナによる致死率が2年半で30分の1以下に~ワクチン/治療の効果、免疫獲得、弱毒化の効果か~
Global case fatality rate from COVID-19 has decreased by 96.8% during 2.5 years of the pandemic
附属病院 化学療法センター 堀田 信之 センター長
米国ジョンズ・ホプキンス大学提供のデータを解析し、新型コロナによる感染者の致死率がパンデミック初頭と比較して、30分の1以下に低下したことを明らかにしました。この結果は、ワクチン接種のひろがりや治療の効果、感染による免疫獲得、ウィルス自体の弱毒化の複合的な効果と推測されます。
2022.3.30
新型コロナ禍による自殺の増加を確認~失業率と連動し、若年女性で顕著~
Trends in suicide in Japan following the 2019 Coronavirus Pandemic
附属病院 化学療法センター 堀田 信之 センター長
慶應義塾大学医学部 精神・神経科学教室 森口 翔 助教との共同研究グループは、厚生労働省の死亡統計データのデータ解析を行いました。その結果、2020年度の人口10万人当たりの自殺件数は、2009年度から2019年度までの実績に基づく予測値より、男性で17%、女性で31%増加していることを確認しました。また、自殺による死亡の増加は同時期の失業率と連動しており、20代女性の自殺率は72%増加していました。この結果は、新型コロナ禍の影響で、失業率が増加し、社会経済基盤の弱い若年女性を中心に自殺が増加している可能性を示唆しています。
2022.3.2
新型コロナ禍による各種がんの診断・切除数の減少を確認 ~がん診断が適切に実施できていない可能性を示唆~
Impact of the COVID-19 pandemic on cancer diagnosis and resection in a COVID-19 low-burden country: nationwide registration study in Japan.
附属病院 化学療法センター 堀田 信之 センター長
全国のがん患者の7割をカバーする院内がん登録データのデータ解析を行いました。その結果、日本人で患者数の多い8がん種(食道がん・胃がん・大腸がん・直腸がん・非小細胞肺がん・乳がん・前立腺がん・子宮頚がん)について、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック(以下、「新型コロナ禍」)により診断患者数・切除患者数が大幅に減少していることを確認しました。この結果は、新型コロナ禍の影響で、がん診断が適切に実施できていない可能性を示唆して
2020.7.31
Current national policies for infant universal bacille Calmette-Guerin vaccination were associated with lower mortality from coronavirus disease 2019
附属病院 化学療法センター/医学部 呼吸器病学教室 堀田 信之 センター長 (講師)
カルメットゲラン桿菌(BCG)ワクチン接種がコロナウイルス病2019(COVID-19)のパンデミックに有効であるかどうか、興味深い議論が浮上しています。COVID-19高負荷国ではBCGワクチン接種が推奨されているため、BCGワクチン接種を受けた人はウイルスに罹患しにくいと主張する人もいました。しかし、他の人々は、この一見魅力的な関係が交絡因子で説明可能であるため、反対しました。社会経済的および気候的共変量を調整している171カ国との重回帰では、現在の普遍的な小児BCG政策を実施している国は、政策を実施していない国と比較して、人口当たりのCOVID-19死亡率が30倍低下しました。