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生命ナノシステム科学研究科 高見澤教授の研究成果が英国学術雑誌『Nature』Research Highlightsに掲載されました

2014.05.30
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生命ナノシステム科学研究科 高見澤教授の研究成果が英国学術雑誌『Nature』Research Highlightsに掲載されました

有機物による超弾性現象(有機超弾性)を発見した高見澤教授の論文が、英国学術雑誌『Nature』のResearch Highlightsに掲載(オンライン)されました。

研究の内容と成果

今回、有機物で超弾性を初めて見い出したテレフタラミド結晶は、驚くほど小さい力で超弾性挙動を示します。結晶に機械的負荷をかけると、異なる結晶相への相転移が生じて結晶は変態します。機械的変形量は、結晶内での異なる結晶相の領域増大を生じます。除荷されると異なる結晶相は減少し、変態前の元の形状に完全に戻ります。100回までこの超弾性変形を繰り返す実験では材料疲労は全く見られませんでした。超弾性材料はこれまで合金に限定されていましたが、本研究成果は化学的手法によって材料特性制御可能な超弾性材料開発への扉を開くものです。

今後の展開

有機超弾性体は合金と異なり軽量かつ金属元素を含有しない特性があります。自動車部品などの材料の軽量化が求められる復元性を持つ構造材料、接合材、機械部品、微弱な振動吸収材などへの応用や、インプラント(体内埋め込み型材料)などの生体適合性の高い医療材料等への広い応用が期待できます。
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