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横浜市立大学 YOKOHAMA CITY UNIVERSITY

第1回経営審議会

第1回経営審議会

公立大学法人横浜市立大学 令和8年度 第1回経営審議会 議事録

日 時:令和8年5月21 日(木) 10 時00 分~11 時30 分
開催方法:対面開催(Teams によるオンライン併用)
場 所:金沢八景キャンパス 大会議室
委 員:近野理事長、石川副理事長、井伊理事、稲葉理事、遠藤理事、橘理事、中島理事、原口理事、藤井理事、増住理事、松井理事、
    岡監事(欠席)、左部監事

1.  議 事
(1) 経営審議会議事録(案)
承認された。

(2) 株式会社ディー・エヌ・エーとの共同研究講座設置について
※当該案件の審議において、利益相反関係が生じる藤井理事は一時ご退席
承認された。
(主な意見)
・利益相反マネジメントの体制について、現在どのような構成になっているのか。
→委員長である経営戦略担当部長を始めとして、リスクマネジメント部門長、倫理委員会委員長、研究推進部長、学外有識者1名の計5名で構成される利益相反委員会を設置している。学外有識者は弁護士資格を持ち、東京大学にて利益相反やリスクマネジメントを担当する部署に在籍している方である。
・共同研究講座を行うにあたっての資金について、民間資金とは何を指すのか。また、民間資金で全額が賄われるのか。
→今回の共同研究講座の場合、ディー・エヌ・エーから全額資金提供を受けることになっている。

(3) 名誉博士称号授与について
承認された。
(主な意見)
・本件に強く賛成する。このような大企業から大型寄附を獲得することは非常に困難であったと考えられ、その実現は石川学長の行動力の成果である。また、公立大学においては制約が多く取組を進めることは容易ではない中、奨学金基金の創設につながったことは大変喜ばしく思う。
→本件の実現は、本学の基金担当者および国際商学部長の尽力によるものである。長年途絶えていた関係を改めて構築したことに加え、森氏が代表的な大学発ベンチャーの創始者である点にも意義がある。今後は国際商学部をモデルに学部・大学院一体化を進め、国際商学部のさらなる発展に活用していく。

2.  報 告
(1) 大型寄附案件について
報告があった。

(2) 大学発スタートアップ支援の取組について
報告があった。

(3) 理事長法人運営アドバイザー(理事長特命補佐(AI・DX戦略アドバイザー))の設置および受入について
報告があった。
(主な意見)
・任命を受けた3名が無報酬で引き受ける動機・インセンティブは何か。無報酬であっても実績や研究成果など何らかの利益が得られるはずであり、それを明確にしないまま関係を築くことには懸念がある。特に実績のある人材は独自の主張や進め方を持つため、本学の目的や方針を明確にした上で関わらなければ、相手のペースに巻き込まれ関係構築が難しくなる可能性がある。
→3名はグーグルの社員だが、営業とは離れた社会貢献活動として自治体や学校に向けAI を活用したサービスの向上を目指している。グーグルではAI の活用を広く促進することが全社的な目標として共有されており、間接的に企業の方針や価値向上に寄与する形となっている。
→学内でも、無報酬で協力する3名のメリットが分かりにくい点は課題として認識されており、現在も議論が行われている。対等な関係を保ちつつ本学の目的を明確にする必要がある。AI 推進室の設置など、内部で方針を固めた上で改めて関係性を構築していく。
・大学側ではグーグルとの連携体制、病院側ではディー・エヌ・エーによる医療DX 化が進んでおり、関係者間での情報共有が不十分だと混乱が生じる恐れがある。そのため、関係者間での十分な説明と連携を図り、双方の取組が混線しないよう管理する必要がある。
→ディー・エヌ・エーとグーグルでは役割や関与領域に違いがある。ディー・エヌ・エーは現場中心の医療DX を担い、グーグルは主に研究・教育面で知見提供を行う。今後はこうした違いを踏まえて学内全体の整理と連携を図っていく。
・ディー・エヌ・エーの参画や外部専門家の関与によってDX 推進が加速する一方、単なる助言にとどまらず現場変革に及ぶ可能性がある。また、その高度な知見に対して学内の体制や人材が十分に追いつくのかが懸念される。特に教員と事務の間にあるIT・DX への認識や対応力のギャップが摩擦を生む恐れがある。そのため、組織体制やリソース面も含めて慎重に整備しなければならない。
・ディー・エヌ・エーの経営改革の背景には、変化の激しい時代に対応するため組織自体を変革し、新しい価値を生み出したいという意図がある。AI 活用においては、多様な知見を束ねて共通の方向性を示すことが重要であり、不十分であれば組織の動きが分散し、スピードで劣後する恐れがあるため、まずは実行を優先しつつ柔軟に軌道修正していくべきである。また、AI の領域においては相互の結びつきが極めて密であり、分野が異なっていたとしても多様な接点を有している。そのため過度に懸念するのではなく、適切な連携を促すことが重要である。
→ディー・エヌ・エーとグーグルとの連携状況は相互に共有しており、橋渡しの中で相乗効果を生み出すことを期待している。また、本学の体制が旧帝大などに比べて脆弱であるという認識のもと、現場の教員も巻き込んで連携を進めている。加えて、専門人材の増員や職員の育成にも取り組み、組織体制の強化を図りながらAI 活用を推進していく方針である。

3.  情報提供
(1) 第176 回 貴重書月替わり展覧会リーフレット
(2) 第177 回 貴重書月替わり展覧会リーフレット

4.  意見交換
(主な意見)
・公立大学の基金運用には厳しい制約があり、運用益で支出する仕組みでは実際の支援額が限られる。国立大学では運用の規制が緩和されつつある一方、公立大学は取り残される懸念があり、制度面の突破や新たな発想による対応が必要である。また、大口寄付の継続は難しいため、今後は中口・小口寄付を広げていく必要があるが、そのためには寄付の効果が実感できるよう運用の改善や直接的な支援の仕組みを整えることが重要である。
→公立大学の基金運用には制約があるものの、国立大学に続く規制緩和の動きは徐々に進んでおり、公大協を通じて要請を行っている状況である。現状では低リスク資産に限定されるため運用利回りは低いが、将来的な規制緩和を見据え、投資スキームや意思決定体制の整備を進めてきた。既に一定の運用益は確保しているが、利回り自体は限定的であるため、今後は制度環境の変化に備えつつ運用体制を強化していく方針である。
・本学には一定規模の資金があるが、実際にどの程度運用に回せているのか。資金の性質や支出予定を踏まえて一部のみ運用しているのか、あるいは今後の活用も含めて検討段階にあるのか、投資の実態について伺いたい。
→資金残高全額を運用に回しているわけではなく、将来の支出を踏まえながら、可能な範囲で運用比率を高めるよう取り組んでいる。現金を過度に滞留させない方針のもと、ここ数年で分析と見直しを進めており、運用は既に実施されているが、その最適な水準や拡大の余地については引き続き検討を進めている。
→資金運用については、従来の月次管理から日次ベースの精緻な管理へと見直しを行い、必要最低限の資金を除いて運用に回す体制を整備した。その結果、約100 億円規模の資金をもとに年間数千万円規模の運用益を確保できており、現行制度下では一定の成果が出ている。一方で、運用手段は依然として低リスクの有価証券に制限されており、利回りには限界があるため、規制緩和を待つ必要がある。有価証券に依存しない新たな投資手法も模索しており、アセットアロケーションを検討する体制を立ち上げ、より高い付加価値を生む投資の可能性について検討を進めている。
→寄付金の受け入れについては、単に募るだけでなく、寄付者の意向や満足感を高める工夫が重要である。冠奨学金のように寄付者の名前を付けるなど、寄付の意義が実感できる仕組みを整備しつつある。また、企業からの外国人留学生向け奨学金についても、企業側のニーズを踏まえた仕組みを構築することで実際に寄付につなげた実績がある。今後はこうした寄付者の心情に配慮した多様な仕組みをさらに拡充していく方針である。
・令和7年度決算については現在取りまとめ中であり、来月の審議会で詳細を報告予定である。附属2病院は収支均衡近くまで改善している一方、大学本体は赤字が残る。全体としては前年の約15 億円の赤字から大きく改善したものの、1〜2億円程の赤字が見込まれる。

 

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