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横浜市立大学 YOKOHAMA CITY UNIVERSITY

第6回 STUDIO YCU 開催報告
「学生スタートアップの出口戦略を考える」

2026.07.29
  • TOPICS
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  • 学生の活躍
  • 国際商学部
2026年6月25日(木)、在学生、卒業生、教職員が世代を超えて語り合うトークイベント「第6回 STUDIO YCU」を、横浜ランドマークタワー7階 NANA Lv. イベントスペースにて開催しました。
今回は「学生スタートアップの出口戦略を考える」をテーマに、本学国際商学部生であり株式会社FutureHR代表取締役CEOの川部響氏、本学国際マネジメント研究科共同研究員であり株式会社マイホム代表取締役の乃村一政氏、野村證券株式会社プライベート・コーポレート・ファイナンス部次長の寺島林太郎氏をゲストに迎え、約60名の在学生、教職員、卒業生が参加しました。
冒頭では、ファシリテーターを務めた伊藤智明准教授(国際商学部)より、STUDIO YCUの趣旨について説明がありました。STUDIO YCUは、自分の人生を自ら経営していくために、アントレプレナーシップを発揮し、自らが夢中になれることを実践していく場でありたいという考えが共有されました。

左から乃村一政氏、寺島林太郎氏、川部響氏

■自己紹介

登壇者による自己紹介では、それぞれの事業内容やキャリア、今回のテーマに対する問題意識が語られました。

 〈株式会社マイホム 乃村氏〉
乃村氏からは、住宅業界において、オンラインを活用しながら家づくりの透明性と安心感を高める株式会社マイホムの取り組みが紹介されました。出口戦略については、単なる「終わり方」ではなく、会社の成長に伴い、顧客、社員、投資家、社会に対してどのような責任を果たすのかを考えることだと述べられました。

〈野村証券株式会社 寺島氏〉
寺島氏からは、スタートアップ企業の資金調達やIPO支援に携わる立場から、起業家を支える側としての視点が共有されました。自身のキャリアを振り返りながら、「日本を変えるような起業家を支えたい」という思いから現在の業務に携わっていることが語られました。

〈株式会社FutureHR 川部氏〉
川部氏からは、大学入学後に起業し、介護領域からAI・ソフトウェア領域へと事業を展開してきた経験が紹介されました。また、自ら一度出口を経験した立場から、事業を始めた後にどのように出口を考えるのか、さらにその先の人生をどう捉えるのかについて、自身の経験をもとに語られました。

続くパネルディスカッションでは、出口戦略を軸に、起業、資本政策、事業成長、人生との向き合い方について議論が行われました。


テーマ①「起業後、どのタイミングで出口戦略を意識し始めましたか?」

「起業後、どのタイミングで出口戦略を意識し始めたか」という問いに対して、乃村氏は、起業家にとって出口戦略は自分だけのものではなく、投資家や社員を含む多くの関係者の出口を背負うものでもあると述べました。川部氏は、起業当初は売上や営業など目の前の課題に向き合うことで精一杯だった一方、VCから出資を受ける際に出口戦略を意識するようになったと振り返りました。寺島氏は、近年はIPOに求められる事業規模が大きくなっていることに触れ、起業家には「時間軸」を意識してほしいと述べました。
 


テーマ②「出口戦略を考える上で、学生が今やるべき重要なことは何でしょうか?」

「出口戦略を考える上で、学生が今やるべきこと」というテーマでは、川部氏から、人生をかけて取り組みたい領域かどうかを考えること、そして自分自身の幸福度にも目を向けることの大切さが語られました。乃村氏は、挑戦に熱中するほど冷静な判断が難しくなるため、率直に助言してくれる人を近くに置くことが重要だと述べました。寺島氏は、最初から大きな社会的インパクトを狙うだけでなく、M&Aも含めた経験を通じて経営者としての力を高め、連続起業家として成長していく選択肢にも触れました。


テーマ③「事業と人生のバランスはどのように取っていますか?」

また、事業と人生のバランスについても率直な対話が行われました。川部氏は、起業当初はすべての時間を事業に注いでいたものの、長く続けるためには意識的に仕事から離れる時間をつくることが大切だと述べました。寺島氏は、仕事に慣れ、余裕が生まれてくることで、少しずつオンとオフを切り替えられるようになったと語りました。乃村氏は、世界遺産や城など、ビジネスとは異なる「変えようのないもの」に触れる時間が、自分にとってのオフになっていると述べました。



テーマ④「人生の出口戦略をどのように考えていますか?」
真剣な眼差しで話を聞き、メモを取る学生の姿が見られました
さらに、「人生の出口戦略」という問いに対しては、川部氏から、自分にとっての「最高傑作」と言えるプロダクトやサービスを生み出し続けたいという考えが示されました。寺島氏は、「日本の新陳代謝に貢献する」ことを自身のパーパスとして掲げ、IPO支援や将来的なスタートアップ側での挑戦への思いを語りました。乃村氏は、人生の最後に「ああ、おもろかった」と言えるかどうかを、自身の大きな判断基準にしていると述べました。

参加者から質問の様子

■質疑応答

質疑応答では、参加者から、M&AやIPOを前提とした起業の考え方、川部氏の語る「最高傑作」の意味、企業理念やMVVの役割について質問が寄せられました。登壇者からは、事業の性質に応じた出口の考え方、IPOを目指すかどうかにかかわらず健全な経営体制を整える重要性、理念が採用・営業・意思決定において果たす役割などについて、それぞれの立場から回答がありました。
ディスカッションの総括として、メディカルノートの創業者で本学特任教授の井上祥氏からは、起業初期の資本政策が企業の将来に大きな影響を与えること、学生や若手起業家に対しても、資本政策に関するリテラシーを伝えていくことの重要性が指摘されました。
会場の様子

■まとめ

今回のSTUDIO YCUでは、「出口戦略」というテーマを通じて、起業の終わり方だけでなく、事業をどのように育て、誰に責任を果たし、自分自身の人生をどのように経営していくのかについて、多面的な対話が行われました。参加者からは、「自分の知らない世界に触れることができた」「起業家の方々と直接対話できて刺激を受けた」といった声が寄せられました。
次回の第7回 STUDIO YCUは、拡大版として「神奈川エリアにおけるアントレプレナーシップ教育とスタートアップ推進」をテーマに、2026年10月9日(金)17時よりパシフィコ横浜にて開催予定です。
STUDIO YCUは今後も、安心して夢中になり、実践できる場として、多様な人々のアントレプレナーシップを育んでまいります。

(YEE STUDIO 黒羽/川満)

■お問い合わせ先

横浜市立大学 
企画財務課 卒業生・基金担当 kifu@yokohama-cu.ac.jp
研究・産学連携推進課 産学連携担当(ベンチャー支援) ycu.venture@yokohama-cu.ac.jp
第6回 STUDIO YCUポスター
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