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横浜市立大学 YOKOHAMA CITY UNIVERSITY

データサイエンス学部&研究科 戸田研究室の学生4名が、DEIM2026で学生プレゼンテーション賞を受賞!

2026.05.01
  • TOPICS
  • 学生の活躍
  • データサイエンス学部

データサイエンス学部、大学院データサイエンス研究科の戸田研究室に所属する学生4名が同時受賞

データサイエンス学部及びデータサイエンス研究科 戸田研究室の学生4名が、2026年2月28日(土)~3月5日(木)にオンラインおよび神戸国際会議場・展示場で開催されたDEIM2026(第18回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム)において、学生プレゼンテーション賞を受賞しました。

受賞内容
第18回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(DEIM2026)
学生プレゼンテーション賞

指導教員
データサイエンス研究科 データサイエンス専攻
戸田 浩之教授(知能情報学)


受賞者の皆さんに、発表内容について解説していただきました。

受賞者
データサイエンス研究科 データサイエンス専攻
須藤 龍一すどう りゅういち
さん

発表題目
移動軌跡を活用した観光客の移動特性の理解とそれに基づく経路推薦手法の提案
発表内容
本研究では、観光客の移動軌跡データを活用した経路推薦に取り組んでいます。従来の手法は、観光客が「どこに行くか」ばかりに焦点が当てられ、そこに至るまでの「移動」について、十分に考慮されてきませんでした。しかしながら、風景や街並みを楽しんだり、食べ歩きを堪能したり、「移動」は観光体験を構成する大きな魅力の一つとなります。そこで私たちは、従来見過ごされてきた観光における「移動」の価値や影響に着目した新たな経路推薦の枠組みを提案しました。具体的には、移動中の動きや周囲の環境、天気、混雑状況を示す特徴を「移動特性」として数値化し、推薦に反映させる仕組みを構築しました。さらに、嗜好が状況に応じて変化しやすく、個人の移動履歴が不足しがちであるといった観光特有の課題にも対応することで、個人ごとの移動の文脈に個別化した経路推薦に取り組みました。実際の観光地のデータを用いた実験では、本研究の提案手法が最も良い推薦精度を示し、その有効性が確認されました。


須藤さんのコメント
このたび、学生プレゼンテーション賞をいただき、心より嬉しく思っております。まずは、本研究を進めるにあたり、温かく丁寧なご指導を賜った、戸田浩之教授ならびに落合桂一准教授に深く感謝申し上げます。そして、日頃より議論を交わし、励まし合ってきた研究室の皆さんに、心より感謝いたします。皆様と過ごした時間は、私にとってかけがいのない財産となりました。今後は、社会人として新たな一歩を踏み出すことになりますが、この経験を糧に、社会に貢献できるよう精一杯努めてまいります。

受賞者
データサイエンス研究科 データサイエンス専攻
髙橋 哲朗たかはし てつろう
さん

発表題目
傷病程度を考慮した救急隊配車方式の最適化
発表内容
本研究では、救急隊の配車方式の最適化に取り組んでいます。従来の手法は、事案発生場所に最も近い救急隊を配車する「直近隊運用」が標準とされてきましたが、緊急性の高くない事案にも一律に最寄りの隊を割り当てるため、将来発生しうる重症事案への備えが十分に考慮されていませんでした。しかしながら、重症事案と軽症事案では許容されるレスポンスタイムが大きく異なり、傷病程度に応じた柔軟な配車は救命率の向上に直結します。そこで私たちは、東京23区の救急搬送データを用いて都内の事案発生状況を再現した離散イベントシミュレーション環境を開発し、傷病程度やカバレッジに基づく報酬関数を設計した深層強化学習(PPO)による新たな配車モデルを提案しました。さらに、高次元の状態空間における学習の困難さに対応するため、状態空間を大幅に圧縮したコンパクトなモデル設計にも取り組みました。シミュレーション実験では、傷病程度に応じて配車を切り替えるヒューリスティック手法が重症系事案のレスポンスタイム短縮に成功し、コンパクトPPOが移動時間に基づく直近隊配車を自律的に学習して従来手法を上回る可能性を示すなど、提案手法の有効性が確認されました。


髙橋さんのコメント
このたび、学生プレゼンテーション賞をいただき、大変嬉しく思っております。ご指導いただきました戸田浩之教授、落合桂一准教授、ともに切磋琢磨し研究を進めてきた研究室の皆さまに深く感謝申し上げます。実運用に向けてまだまだ課題が山積する研究ではありますが、戸田研究室で学んだ知識と経験を活かし、今後も引き続き検討を続けていきたいと思います。

受賞者
データサイエンス学部 データサイエンス学科
木畑 光貴きばた こうき
さん

発表題目
Diffusionモデル内にキャラクター情報の制約を追加したアニメ画像生成モデルの構築
発表内容
現在、AIによる画像生成は進化していますが、複数のキャラクターを描こうとすると、「Aさんの特徴がBさんに移ってしまう」ことや、「体の一部が混ざってしまう」といった問題が頻発しています。本研究では、この課題を解決するために、LLMと画像生成モデル内の制約条件を活用した新しい生成モデルを提案しています。具体的には、LLMを使って、入力された文章から「誰が」「どこに」「どのような特徴で」存在するかを正確に分析・整理します。そして、AIの内部で、各キャラクターが占める範囲(占有マップ)と前後関係(深度)を予測し、手前のキャラクターを優先して描くよう調整します。最後にその奥行き情報に基づき、キャラクター同士の特徴が場所や深さを超えて混ざらないように、AIの計算プロセスに直接制限をかけます。これらを評価する実験の結果、従来の手法よりもキャラクター同士が重なり合う複雑な構図を正しく描けることが確認されました。
木畑さんのコメント
このたび、学生プレゼンテーション賞をいただき、誠に光栄に存じます。日頃より、懇切丁寧な御指導と有益な御助言を賜りました戸田浩之教授、落合桂一准教授をはじめ、日々の議論を通じて多くの知見を与えてくださった研究室メンバーの皆様に心より感謝申し上げます。この受賞を励みに、今後は動画生成への拡張やさらなるディテールの向上に取り組み、画像生成モデルの表現の可能性を広げる技術へと発展させていきたいと考えています。

受賞者
データサイエンス学部 データサイエンス学科
栗巣野 陽太くりすの ようた
さん

発表題目
レビューテキストの観点情報に基づく残差補正型推薦手法

発表内容
多くの方が利用されているオンラインショッピングなどで「あなたへのおすすめ」といった項目を見たことがあると思います。これは、推薦システムと呼ばれる技術で、これまでは主に「過去の購入履歴」などから好みを予測していました。しかし、履歴だけでは「なぜおすすめされたか」が不透明で、データが少ないと予測が外れやすいという課題がありました。そこで本研究では、ユーザが書いたレビューの文章に着目しました。レビューには「音質が良い」「デザインが好き」といった具体的な着目点が書かれています。しかし、レビューの評価基準は人によってバラバラで、十分な口コミがない商品も多いため、この情報を予測に直接組み込むと、かえって精度が不安定になるという問題がありました。そこで私は、レビューの情報を直接組み込むのではなく、まずは従来の方法で予測し、その予測のズレをレビュー情報を使って後から微調整する新しい仕組みを開発しました。また、口コミ情報が少ない時は無理に微調整しない工夫も取り入れ、様々な条件で安定しておすすめの精度を向上させることに成功しました。


栗巣野さんのコメント
このたびは、学生プレゼンテーション賞をいただき、大変光栄に思っております。日頃より手厚いご指導を賜っている戸田浩之教授、落合桂一准教授をはじめ、互いに研鑽を積んできた研究室の皆さまに深く感謝申し上げます。推薦システムの分野は、学術的な探求だけでなく、実社会への応用においてもまだ多くの課題が残されています。今回の受賞を励みとし、これまでの知見を活かして、より一層社会に価値を還元できるような多面的な研究に取り組んでまいります。

指導教員 戸田 浩之教授のコメント
このたび、学生4名が学生プレゼンテーション賞を受賞したことを、大変うれしく思います。今回受賞した研究は、社会のさまざまな場面で生じる課題に対し、データやAIを用いて新たな解決の可能性を示したものです。受賞者たちは、それぞれのテーマに粘り強く取り組むとともに、発表や議論を通じて研究をさらに磨き上げてくれました。今回の受賞は、本人たちの努力に加え、研究室内で互いに議論し高め合ってきた積み重ねの成果でもあります。あわせて、合同ゼミなどを通じて日頃より多くのご助言とご指導をいただいている落合准教授にも、心より感謝申し上げます。今後もこの経験を糧に、それぞれの立場で力を発揮し、社会に貢献してくれることを期待しています。

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