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横浜市立大学 YOKOHAMA CITY UNIVERSITY

柴田ゼミ「まんぷく」チームが日本学生経済ゼミナール関東部会インナー大会で優秀賞を受賞

2026.04.02
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  • 教育
  • 国際商学部

— 横浜中華街との産学連携研究が高評価 —

柴田先生(2列目左)とチーム「まんぷく」のメンバー
国際商学部・柴田ゼミ(マーケティング論、消費者行動論)のチーム「まんぷく」は、横浜中華街の持続可能な発展を目指し、街の魅力を再発見するプロジェクトに取り組みました(担当教員:柴田典子教授)。
外部文化を柔軟に取り入れ、多様な店舗が共存する中華街は、一方で外的要因の影響を受けやすく、独自性の希薄化やリピーター不足といった課題を抱えています。学生たちは「食べ歩きの街」という先入観をいったん脇に置き、横浜中華街発展会協同組合の皆さまへのインタビューや現地調査を重ねることで、街の本質的な魅力と課題を丁寧に掘り下げていきました。
こうした取り組みは高く評価され、2025年11月30日(日)に、創価大学で開催された「日本学生経済ゼミナール関東部会インナー大会」決勝において、柴田ゼミ3年生チーム「まんぷく」が 優秀賞(110チーム中2位) を受賞しました。研究テーマは「横浜中華街を愛され続ける街に - 多様な体験価値の可視化とリピーター創出」。横浜中華街発展会協同組合との産学連携を通じて実施した本研究は、地域の魅力向上とリピーター創出に向けた提案が評価され、受賞につながりました。
活動を通じて、メンバーは「本質を見失わない姿勢」の重要性を実感したといいます。仮説がデータによって覆される経験もあり、先入観にとらわれず多面的に考える力が養われました。また、少人数での長期プロジェクトは、互いの価値観や強みを理解し合う機会となり、信頼関係の構築にもつながりました。
プロジェクトを経て、学生たちは「失敗を恐れず挑戦する姿勢」や「他者の意見を受け止め、成長につなげる姿勢」など、将来に活かせる多くの学びを得ています。街の魅力を可視化し、リピーターを生む体験価値を創出するという目標に向けて実践を重ねた経験は、今後のゼミ活動やキャリア形成において大きな財産となっています。
米中 未歩さん
——横浜中華街をテーマに活動を始めた理由は何ですか。
米中 未歩よねなか みほさん
私たちは“横浜中華街を愛され続ける街にしたい”という思いから活動をスタートしました。中華街は、外部の文化を積極的に取り入れながら発展してきた街で、多様な文化や店舗が共存している点が大きな魅力です。一方で、外的要因の影響を受けやすく、街の独自性が薄れてしまう可能性もあります。特に、食べ歩きのイメージが強いことで、リピーターが生まれにくいという課題があると感じました。
実際に現地を訪れてみると、私たちが抱いていた“中華街らしさ”のイメージとは違う側面が多くありました。そこで、発展会の理事や関係者の方々にインタビューを行い、街の歴史や現状、課題について丁寧にお話を伺いました。関わる方々の声を聞く中で、中華街にはまだ知られていない魅力がたくさんあることに気づき、それらを可視化し、リピーターを増やす体験価値をつくりたいと考えるようになりました。
田中 童夢さん
——活動に参加して、特に印象に残っている学びは何ですか。
田中 童夢たなか どうむさん
横浜中華街のように多くの観光客が訪れる場所でも、実はさまざまな課題があることに驚きました。先入観を持ってしまうと、本当に困っていることが見えなくなる——これは活動を通して強く感じたことです。発展会の方々へのインタビューを重ねる中で、表面的には見えない課題に気づくことができました。
また、柴田ゼミでは“足を使って実践する”という理念を大切にしています。現地に行き、自分の目で見て、話を聞くことでしか得られない学びがあると実感しました。
ほとんどのメンバーが部活動と両立していたため、活動への理解度やモチベーションに差が出る時期もありましたが、夏休みを境に一気に仲が深まりました。他のメンバーの考え方や価値観を知ることで、互いを尊重し合える関係が築けたと思います。ゼミ室に集まって対面で話す時間を大切にし、集まれば必ず何かが進む——そんな実感を得た半年間でした。
髙見 樹さん
——プロジェクトに取り組む中で、苦労した点や工夫した点を教えてください
髙見 樹たかみ いつきさん
活動初期は、メンバー同士の理解が浅く、本当に成果が出せるのか不安でした。少人数でのプロジェクトは初めてで、自分の弱点や役割について悩むことも多かったです。お互いに意見を言い合える環境をつくるまでにも時間がかかりました。
特に苦労したのは、問題の本質を見極めることです。私たちは“食べ歩きが中華街の他の魅力を阻害しているのではないか”という仮説を立てて検証しましたが、データを取ると全く違う結果が出ました。食べ歩きはむしろ魅力の一つであり、私たちの先入観が間違っていた、という結果が示されたのです。これまで積み上げてきた仮説が崩れるのは精神的にもつらかったですが、複数の視点を持ち、ひとつの考えに固執しないことの大切さを学びました。
発展会の方々や先輩方から客観的な意見をいただくことで、活動の軸や方向性を定めることができたのも大きな収穫でした。
駒走 旬星さん
——チームで活動する中で、メンバーとの関わりで得た気づきはありますか
駒走 旬星こまはしり じゅんせいさん
チームで活動する中で気づいたのは、一つの目標に向かって最大限の力を発揮するためには、いくつもの要素が必要だということです。中でも私たちのチームが特に大切にしていたのは、ゴールを明確にすることと、そしてメンバー同士がお互いを深く理解するためのコミュニケーションでした。
私たちは「大会で良い成績を残すこと」を一つの指標にしつつも、それを最終的なゴールとはせず、「横浜中華街の持続的な発展に貢献したい」という軸をチーム全員で共有してきました。その共通認識があったからこそ、さまざまな課題に直面しても、最終的な方向性がぶれずに取り組めたと感じています。
また、お互いの強みや価値観を理解し合い、良さを引き出しながら弱みを補い合う関係性を築くことができました。日々の雑談や議論の積み重ねが、結果としてチームの総合力を高めることにつながったと思います。
今回の成果は、まんぷくの5人だからこそ生み出せたものであり、一人では到達できなかったものです。みんなの存在は自分にとって本当に大切なものになりました。
岡田 さくらさん
——この経験を通して、自分自身にどのような変化がありましたか
岡田おかださくらさん
私はもともと、一人で作業を進めることが多く、誰かと役割を分担しながら責任を持って動くという経験がほとんどありませんでした。そのため、今回のように少人数で長期間にわたってプロジェクトを進めることは、最初は不安もありました。しかし、バックグラウンドの異なるメンバーと関わる中で、自分にはない視点や考え方に触れる機会が増え、自分の弱点にも自然と気づくようになりました。
特に、話し合いを重ねる中で“自分の言葉が相手にどう伝わるか”を意識するようになったことは大きな変化です。相手の立場に立って説明することの難しさや、丁寧に言葉を選ぶことの大切さを実感しました。以前よりもコミュニケーションに対する意識が高まり、相手の意見を尊重しながら自分の考えを伝える姿勢が身についたと感じています。この経験は、今後どのような場面でも活かせる大きな成長につながりました。
——今回の経験を今後のゼミ活動や将来にどう活かしたいですか
チームメンバー全員の声

横浜中華街での活動の様子


今回のプロジェクトを通して、就職活動に向けた視野が大きく広がりました。企業の方々と関わる機会が増えたことで、社会で求められる姿勢やコミュニケーションの重要性を実感し、他者からの評価やフィードバックを前向きに受け止められるようになりました。これまで“意見をもらうことが怖い”と感じていたメンバーも、評価は成長につながる大切なプロセスだと気づいたと話しています。
また、少人数での活動は、一人ひとりの役割が大きく、責任を持って動く必要がありました。失敗を恐れず挑戦する姿勢や、多面的な視点で物事を捉える力は、今後のゼミ活動だけでなく、社会に出てからも必ず役立つと感じています。部活動とゼミを両立する中で身についた自己管理力や、周囲と協力しながら成果を出すためのマネジメント力も、将来に向けた大きな財産になりました。
さらに、先入観を持たずに物事の本質を見極める姿勢を大切にしたいという声も多くありました。表面的な情報だけで判断せず、背景にある理由や構造を自分の頭で考える習慣は、今後の学びやキャリア形成において重要な力になると考えています。中には、この経験をきっかけに留学を決意し、グループで行動することの大切さを海外でも学びたいというメンバーもいます。
今回のプロジェクトは、単なる課題解決にとどまらず、学生一人ひとりが自分自身と向き合い、将来につながる成長を実感できる貴重な機会となりました。
柴田典子先生からのコメント
「今、解決すべき真の課題は何なのか」。チーム「まんぷく」の研究は、この問いから始まりました。観光地としての華やかな側面だけでなく、多様な背景を持つ居住者や経営者の方々に幅広くヒアリングを行い、街が抱える構造的な課題を丁寧に掘り下げていきました。
定性的な分析を積み重ね、定量的なデータで仮説を検証するプロセスは、一朝一夕にはいかないことばかりです。しかし、客観的視点と論理性を重視し、そして現場視点でのフィールドワークを繰り返したことで、より臨場感のある生きた研究になったと感じています。
学生の学びに深く寄り添い、貴重な機会をご提供いただいた横浜中華街発展会協同組合の皆様、ならびに関係各位に心より感謝申し上げます。

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