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理学部4年の石田大悟さんの論文が、Plant and Cell Physiology に掲載!

2026.02.26
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  • 理学部

植物の精細胞における目的遺伝子の自由な発現に成功

理学部理学科4年の石田大悟さんらの研究グループは、植物の精細胞で目的の遺伝子を細胞内で機能させる方法を開発しました。その研究成果が、「Plant and Cell Physiology」に掲載されました。
筆頭著者
理学部理学科4年 
生命環境コース 木原生物学研究所 丸山研究室
石田大悟いしだ だいごさん

指導教員
木原生物学研究所
丸山大輔准教授
論文タイトル
P2A-mediated Co-translation Bypasses GESENI,a Cryptic Gene Silencing System in Arabidopsis Sperm Cells
(日本語訳:P2Aを介した共翻訳は、シロイヌナズナ精細胞における謎めいた遺伝子不活性化機構GESENIを回避する)

掲載雑誌

Plant and Cell Physiology
DOI:https://doi.org/10.1093/pcp/pcag014

論文内容
2026年2月25日プレスリリース「植物の精細胞における目的遺伝子の自由な発現に成功」
WEBサイト:https://www.yokohama-cu.ac.jp/res-portal/news/20260225sugi_maruyama.html
石田さんのコメント
この度、研究成果を論文として公表できることを大変嬉しく思います。本研究は、植物の精細胞におけるカルシウム動態の解明を目指して始動したプロジェクトです。本系の開発の過程では、精細胞特異的な抑制現象である「GESENI*1」が大きな障壁となり、意図した設計通りに目的遺伝子を発現させることに大変苦慮する局面もありました。しかし、多岐にわたる変異体の作成と検証を重ねた結果、このGESENIを回避する手法の確立に成功しました。本研究で確立した系は、これまで未解明であった精細胞のカルシウム動態を明らかにするだけでなく、精細胞の多様な生命現象を紐解くための重要な基盤となることが期待されます。
研究室配属から約1年、本格的に研究に従事する中で、思い通りにいかないことも多々ありました。特に苦労したのは、論文品質のイメージングデータの撮影です。細部にまで徹底してこだわったデータの撮影には多大な時間を要し、また暗室の中で長時間顕微鏡に向き合い続ける日々は、精神的・体力的な厳しさも伴いました。しかし、粘り強く取り組んだ先に納得のいく結果が得られた際には研究の真の面白さを実感しました。これまで培ってきた経験等を糧とし、今後も知的好奇心を大切にしながら、より一層研究を深めていきたいと思います。
最後に、本研究を進めるにあたり多大なるご指導を賜りました丸山准教授、杉直也学振特別研究員、共同研究者の皆様、ならびに植物エピゲノム科学部門の皆様に、この場をお借りして深く感謝申し上げます。


指導教員 丸山大輔准教授のコメント
本学に着任して9年で初めて学部生の間に筆頭論文を出してくれたのが石田さんです。今回の研究成果は、植物の受精の仕組みを精細胞の視点から解き明かす構想のうち、今後の解析の技術基盤を固める第一歩に当たるものです。2年前の秋、「早いうちに技術が確立できればいいね」というくらいの気持ちでプロジェクトが始まってから、石田さんはトントン拍子に論文の軸となるデータを出し、昨年秋にはサポートデータも取り終えて投稿をしました。この間、プロジェクトを率いる杉学振特別研究員がフランスに移って遠隔指導に切り替わりましたが、逆境にも負けずに石田さんが論文をまとめきったことは賞賛に値します。石田さんは4月から生命ナノシステム科学研究科に進学して丸山研究室でテーマを継続されます。私たちは植物の受精研究にカスタマイズした顕微鏡を使って、国内でもここでしか取り組んでいない研究をしています。今回の経験から一回り大きく成長してくれた石田さんが、今後、どのような発見をしてくれるのか、傍で見ている私も楽しみです。
用語説明
*1 GESENI (GEne Silencing based on ENcoded protein’s Intracellular localization):花粉の精細胞において、外来遺伝子がコードするタンパク質の細胞内局在に依存して、転写または転写後の段階で遺伝子発現が抑制される現象。特に細胞質に局在するタンパク質をコードする遺伝子が強くサイレンシングされる特徴を持ち、蛍光タンパク質やバイオセンサーなどの発現を困難にしてきた、精細胞特有の遺伝子発現制御機構。



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