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国際商学部 藤﨑ゼミと金沢地区センターが協働で、小学生と大学生の交流を企画!

2025.06.06
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「大学生から教わるモルック講座」遊びを通じた新しい学びのかたち

学生の力で地域に新しい風を—金沢区の地区センターを舞台に、地域交流の場を創出

 国際商学部の藤﨑ゼミでは、金沢区における地域課題に対する学生の視点からのアプローチとして、金沢地区センター(横浜市)および本学のモルックサークル「löwkey(ローキー)」と連携し、小学生を対象としたモルック体験講座を開催しました。
本活動は、地域住民と大学生が直接ふれあいながら交流できる場を創出し、子どもの外遊びの機会の創出や、大学生の地域参加促進、施設利用率の向上といった地域振興にも資するものです。実施にあたっては、地域特性の分析から企画、運営まで学生主体で行われ、若い世代が地域の活性化に貢献する好事例となりました。
「モルック」とは、フィンランド発祥のスポーツで、木の棒を投げて、12本あるピンの倒れ方で採点し、得点を競うゲームです。老若男女問わず楽しめるスポーツで、近年人気が高まっています。
前列左から吉岡さん、中林さん、野口さん、後列左から木村さん、飯田さんと藤﨑先生

今回の取組みの企画・運営を担当した、藤﨑ゼミ3年(活動当時)の野口梨花子のぐちりかこさんが、活動の背景や実施までのプロセス、地域とのつながりについて報告してくれました。
講座の企画・運営について話し合う様子
はじめまして、国際商学部 藤﨑ゼミ3年(活動当時)、チーム金沢研究の野口梨花子です。私たち藤﨑ゼミでは、大学のサークル団体と協力し、2月15日(土)に金沢地区センターにて、小学生向けの「大学生から教わるモルック体験講座」を開催しました。ご参加下さった皆さま、ありがとうございました。
藤﨑ゼミでは、地域貢献活動の一環として、金沢区内にある地区センターにおける大学生の利用促進につながる講座の企画・運営に取り組んできました。今年度も私たちは、金沢区の課題解決を目的に活動を進めてきました。今回の取り組みでは、金沢地区センターにおける小学生や大学生の利用率が低いことに着目しました。さらに、全国的に小学生が外遊びをする機会や地域住民と関わる機会が減少しているという社会的な課題にも注目しました。

そのような背景のもと、小学生と大学生が交流できる機会をつくることを目的として、本講座の開催に至りました。当日は、小学生と保護者、さらには急遽参加してくれた中学生・高校生を含め、約15名が参加しました。本学のモルックサークル「löwkey」の皆さんに、ルール説明や実演をしていただき、参加者はグループに分かれて楽しくモルックを体験することができました。
スキットル(モルックの木のピン)
モルックを楽しむ様子
モルック体験講座のチラシ
藤﨑ゼミでは、約半年をかけて、金沢区の現状分析・調査、課題の発見から企画提案、そして実行に至るまで、一貫して取り組んできました。講座が無事に成功し、メンバー一同大変うれしく感じています。また、本講座は当初の対象である小学生だけでなく、当日地区センターに訪れていた中学生・高校生にも参加していただいたことで、幅広い世代が交流する場になりました。
講座終了後には、「楽しかった」「また参加したい」という声を多数いただき、参加者の満足度の高さがうかがえました。この活動が、金沢区の地域事業に貢献し、また、大学生が地域と連携して活動する好事例となったのではないかと感じています。何より、私たち学生自身が地域の皆さんに役立てたという実感が、今後の自信につながりました。金沢地区センターの職員の皆さま、モルックサークル「löwkey」の皆さんをはじめ、多くの方々のご支援・ご協力があったからこそ、今回の講座を実現することができました。心より感謝申し上げます。今回の貴重な経験と学びを活かし、より良い地域連携の活動ができるよう精進していきます。
そして、この「大学生から教わるモルック体験講座」に参加された皆さまにとって、地域社会とつながるきっかけとなったとしたら、これ以上にうれしいことはありません。ありがとうございました。
藤﨑 晴彦先生のコメント
藤﨑ゼミでは、管理会計論/原価計算論の理論探究を行う一方で、2年次よりゼミ生がキャンパスを飛び出し、自らの足で地域課題を発見・解決し、実践するプロジェクト研究を各関係者様との協力のもとで進めています。これらの研究は、ゼミ生のチームマネジメントやプロジェクトマネジメントの能力向上にも貢献しています。
本プロジェクトは、NPO法人金沢区民協働支援協会との共同研究の一環とし、2020年度の学長裁量事業「教員地域活動支援事業*1」を通じて得られた「利用が少ない大学生の地区センター認知・利用の増加」を目的とし、毎年、ゼミ生が地区センター内で自主事業を企画運営するものです。今年度は3年生5名が、金沢区役所地域振興課へのヒアリングを通じ地域特性や地域課題について学び、金沢地区センターでは施設見学と高橋館長とのヒアリングで得られた地区センターの特性を踏まえ、メンバー内でさまざまなアイデアをブレインストーミングしたうえで、出てきたアイデアの実現可能性について、高橋館長にアドバイスをいただきながら、実施する企画を定めていくというプロセスを取りました。
その結果、金沢区の運営方針「子育てしたいまち」から小学生低学年をターゲットとしました。金沢地区センターがグラウンド(屋外広場)を有する特性を活かし、気軽に参加でき、地域交流のきっかけになるモルック体験教室を、学内サークルの協力を得て企画・実施しました。当日は、小学生だけでなく、その保護者に加え、地区センターを利用していた中高生や近隣にお住まいの成人も含め、15名ほどが参加し、皆さまからご好評をいただきました。これは、後日に行われた地区センターとの振り返りの場でも高く評価されました。今回はコアターゲットとした小学生低学年の参加が開催時期の関係で少なかった点は、反省点として残りましたが、スポーツを通じた大学生と地域との交流のモデルケースを作ることができたことは、本プロジェクトに関わったゼミ生にとっても大変価値のある経験となりました。メンバーには、この経験を生かし、残りの学生生活でさらに課題解決能力に磨きをかけてもらいたいと思います。


金沢地区センター高橋館長のコメント
藤﨑ゼミの皆さん、モルックサークルの皆さん、モルック体験講座ありがとうございました。
モルック講座では、小学生から中学生・高校生、親御さんまで参加して頂き、幅広い世代の方々の交流ができ、地区センターという施設に親しんでいく良い機会を作れたと考えています。
地区センターという施設は、地域住民の自主的な活動の場として、スポーツ、レクリエーション、クラブ活動、学習会、講演会等などをとおして交流を深められる場として整備されてきた横浜市の公共施設です。
モルック講座で使用したグラウンド以外にも、会議室、料理室、体育館など様々な用途に応じることができる施設を備えています。この広報を通して、市大の皆さんにも地区センターのことを知って頂き、一層利用して頂ければと思います。
用語説明
*1 教員地域活動支援事業
本学では「教員地域貢献活動支援事業」として、教員が大学の外へ飛び出して、神奈川県や横浜市をはじめとした周辺地域の企業、自治体・NPO等の団体と連携し、調査や研究を行う事業を推進し、研究の力で地域の課題解決に貢献することを目指している。平成23年度からスタートし、各年度に新しい研究プロジェクトを採択。本学のさまざまな分野の教員が取り組んでいる。
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