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理学部4年の櫻井 渉敬さんが第19回ムギ類研究会にてポスター優秀発表賞を受賞!

2025.01.22
  • TOPICS
  • 学生の活躍
  • 理学部

パンコムギで小麦粉の性質を変える可能性のある遺伝子のゲノム編集に成功

理学部 理学科4年の櫻井 渉敬さんが、2024年12月21日、22日に東京農業大学厚木キャンパスで開催された第19回ムギ類研究会において、「グルテンの組成改変を目指したパンコムギ転写因子SPAとSHPのゲノム編集」について発表し、ポスター優秀発表賞を受賞しました。
受賞者
理学部 理学科4年
櫻井 渉敬さくらい しょうけいさん

指導教員
理学部/生命ナノシステム科学研究科
木原生物学研究所
川浦 香奈子准教授(育種学)

受賞内容
第19回ムギ類研究会
ポスター優秀発表賞

発表題目
グルテンの組成改変を目指したパンコムギ転写因子SPAとSHPのゲノム編集
 
今回の発表内容について櫻井さんに解説していただきました。
コムギの種子に含まれるグルテニンとグリアジンというタンパク質によりグルテンが形成されます。グルテンは小麦粉がさまざまな食品に加工できる要因の一つですが、アレルギーや自己免疫疾患の原因にもなり得ます。グルテンを構成するグルテニンとグリアジンは100以上の遺伝子によってコードされているため、これらを直接対象としたゲノム編集では完全にアレルギーなどの原因物質を除去することに至っていません。本研究ではグルテニンとグリアジンの蓄積量を制御することを目指し、転写因子SPA*1とSHP*2を対象にゲノム編集を実施しました。その結果、SPAの機能が欠失した個体の作出に成功しました。

櫻井 渉敬さんのコメント
この度は、ポスター優秀発表賞を受賞でき、大変光栄に思います。
日頃からご指導いただいている先生方をはじめ、研究室のメンバーの協力があってこその受賞です。心から感謝申し上げます。
来年度からは大学院へ進学しますが、今後もより一層研究に精進してまいります。

指導教員 川浦 香奈子准教授のコメント
櫻井さん、おめでとうございます。櫻井さんが3年生後期から研究室に配属されて約1年半になりますが、これまでの研究室の取り組みを大きく前進させた成果が評価されたのだと思います。大学院に進学してからも、さらなる活躍に期待しています。

用語説明
*1 SPA(Storage Protein Activator):コムギの種子の発達過程において胚乳でグルテニンやグリアジンの遺伝子発現を制御することが実験的に推定されているbZIP型転写因子。

*2 SHP(SPA Heterodimerizing Protein):SPAとともにグリアジンやグルテニンの遺伝子発現を制御することが実験的に推定されているbZIP型転写因子。
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