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【開催報告】平成29年度 第一回海外フィールドワーク合同帰国報告会

【開催報告】平成29年度 第一回海外フィールドワーク合同帰国報告会

6月21日(水)15:00~16:00、金沢八景キャンパス YCUスクエア1Fピオニーホールにて、平成28年度後期に海外フィールドワーク(以下、海外FW)を実施したグループによる、合同帰国報告会を開催しました。今回プレゼンテーションを行ったグループは後期渡航の5グループ中計2グループで、1グループ約15分間のプレゼンテーションと、5分程度の質疑応答がありました。当日の出席者数は、参加学生と教職員をあわせ50名でした。
 
始めに岡田副学長から、「最初はなるべく多くのグループを渡航させるという方針でこの海外フィールドワークはスタートしたが、渡航先での学生間交流等、大分定着してきており、質が毎年向上している。今日はフランスとニューヨークと、中身の濃いフィールドワークの報告が聞けることを楽しみにしている。」と開会の挨拶がありました。

報告会後には窪田学長より、「今まで見聞きしていなかったような事を実際に体験するということ、そしてそこで持った素直な印象を、これからも非常に大切にして欲しい。このフィールドワークで感じた事、例えば『英語力が不足していた』、あるいは『フランス語をもう少し勉強したい』。このような感覚や、前向きに学ぶ姿勢こそが大事だと思う。このフィールドワークがそのきっかけになれば非常にありがたい。一人一人が自分で物を考え、自分で決断をしていくという力を是非養ってもらい、日々の学びにつなげていって欲しい。」というお言葉をいただきました。

続いて重田副学長から、「初めの頃はまずは外へ出て、海外の文化、習慣、違うスケール感というのを実感するところからスタートしたが、大学が進める授業として、それぞれの専門性をプログラムに入れたアイデアを上げてきてもらった結果、今それがかなり成熟し、充実してきている。ただ、自分が全く違う文化や習慣、そこで接した時の感激、そのような初めの頃の気持ちを常に持っていて欲しい。グローバルな規模で比較をし、その違いをどう自分の中で咀嚼し、尊重しつつ、協働していくかということが、これから重要になってくると思う。ぜひこれからもこの経験を生かし、成長していって欲しい。」との激励をいただきました。
尚、当日資料として配布した全グループの報告書を金沢八景キャンパス3か所(いちょうの館エントランスホール、学生交流ラウンジ、学術情報センター1階)、福浦キャンパス3か所(基礎研究棟 渡り廊下掲示板、看護教育研究棟 掲示板、医学情報センター)の海外FW特設コーナー及び鶴見キャンパスキャリア支援室、舞岡キャンパス事務室に配架しています。ぜひご一読いただくとともに、教職員で必要な方は、金沢八景キャンパス学術企画担当までご連絡ください。
発表グループは以下の通り(発表順)です。



学部・研究科
 
コース・学科・専攻 引率教員
(敬称略)
渡航先 渡航期間 参加
人数
国際総合科学部 国際文化 平松 尚子
フランス(パリ、リヨン、モン・サン・ミシェル)
 
H.29.2.12-2.20 13名
国際総合科学部 グローバル協力 瀬田 真
ギミール クレベール
アメリカ
(ニューヨーク)
H.29.2.27-3.8 21名

以下、発表の様子です。




国際総合科学部 国際文化コース 平松グループ

平松グループは、「演習で学んでいるフランスの文化に実際に触れ、フランス語圏の生活でフランス語を使う機会を持つ」ことを目的に、フランスのパリ及びリヨン、モン・サン・ミシェルでフィールドワークを実施しました。
パリの美術館見学日では、モナリザで有名なルーブル美術館、印象派美術で知られるオルセー美術館、クロード・モネの睡蓮を始めとする名作があるオランジュリー美術館、そして現代美術が展示されているポンピドゥーセンターを訪れました。特にオルセー美術館では授業や各自の研究で扱っている19世紀の作品に実際に触れる貴重な経験をし、当時の社会を振り返ることができました。移民博物館などそれぞれの研究テーマに係る博物館も訪れ、今後の自身の研究をより深められるような機会となりました。
また、モン・サン・ミシェルでの修道院内部見学やリヨン第3大学訪問に加え、パリ第7大学東洋言語文化学部では、日本文化を学ぶ大学3年生と大学院生の授業に参加し、交流を行いました。参加学生からは、「自分たちが想像していた以上に流暢で自然な日本語を話す学生に出会い、日本の文化や価値観について改めて考える機会となった」「異文化交流としてこれまでにない良い体験をすることができた」等の感想が聞かれました。
現地でしか知りえないフランスの「今」に触れることが出来たフィールドワークとなりました。

国際総合科学部 グローバル協力コース 瀬田・ギミールグループ

海外調査実習(国連)の瀬田、ギミールグループは、「具体的な政策形成や活動を行っている国連や国際機構の方々の話を直接聴き、地球規模問題の解決のために国連や国際機構がどのような取り組みをしているのか」について深く理解することを目的として、アメリカのニューヨークでフィールドワークを実施しました。
研究テーマ毎に班を4つに分け、環境班はパリ協定とその実効性について、貿易班はアフリカの地域貿易の展望について、テロ班はテロ組織への経済制裁の検討について、人権班は多国籍企業の人権侵略防止についてそれぞれ班に分かれテーマに基づいた論文を執筆し、国連本部や関係機関職員の方にお話しを伺いました。また、フェアリー・ディキンソン大学を訪問し、現地学生と国際関係をテーマとしたグループワーク、プレゼンテーションを行いキャンパスツアーにも参加しました。
国連本部では職員の方とブリーフィングを行い、UNDP(国連開発計画), UNEP(国連環境計画)等の関連国際機構も訪れ、そこで働く職員の方より現在までの研究や携わってきた業務等について、貴重なお話を伺うことが出来ました。その後参加した国連本部内見学ツアーでは、国際会議場に入ることも出来、学生からは大変感動したという感想がありました。
この国連本部訪問を通じ、学生は実際に国際社会で活躍し影響を与える方々に出会え、大きな刺激となったようです。また、現地専門家の方から、自分たちの研究内容を肉付けするアイデアや意見を得ることが出来、今後の論文制作にとって、大変貴重な材料となりました。

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