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【YCU RESEARCH 2021】 COVID-19関連研究 更新しました!

2022.01.14
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【YCU RESEARCH 2021】COVID-19関連研究



新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の解明と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対策が世界的に急務となっています。医学、科学分野の火急な最重要研究課題として、横浜市立大学でもCOVID-19、SARS-CoV-2に関連する研究に精力的に取り組んでいます。




新型コロナウイルスに関連する研究成果と発表論文

 

new! 2022.1.14

コロナ禍での脳波検査技師の精神的ストレス要因を明らかに (2021.11.04)

脳神経外科学   池谷 直樹 助教


国内25箇所のてんかん医療施設と協力して、コロナ禍が日本のてんかん医療に与えた影響について全国規模の調査を行いました。 本研究では、性別、同居者の状況、 COVID-19(疑い)患者への検査の従事、経済的待遇がコロナ禍における脳波検査技師の精神的ストレスの要因となることが示されました。この成果は、脳波検査技師のストレスマネジメントにおける重要なエビデンスであり、臨床神経生理検査スタッフや医療者のコロナ禍での働き方・メンタルヘルスに関するガイドラインに反映される可能性があります。


new!
 2022.1.14

歯科タービンによる飛沫の可視化と、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行中における感染対策の必要性(2021.10.9)

口腔外科学   大屋 貴志 助教
耳鼻咽喉科・頭頸部外科学   荒井 康裕 講師
附属病院 感染制御部   加藤 英明 部長


新型コロナウイルスは唾液中でも検出されます。レーザーと高速度カメラを用いた飛沫の可視化によって、歯科タービン使用時における飛沫の飛散を観察しました。タービンは空気の流れを乱すため、エアロゾル粒子が漂い、周囲の環境に飛沫粒子が飛散することが確認されました。処置中の歯科医師はフェイスシールドを着用し、また吸引装置などを用いてエアロゾルの対策をすることが求められます。



new!
 2022.1.14

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行中のネブライザー使用による飛沫の可視化実験 (2021.6.17)

附属病院 感染制御部   加藤 英明 部長
口腔外科学   大屋 貴志 助教
耳鼻咽喉科・頭頸部外科学   荒井 康裕 講師


ネブライザーは気管支喘息などの治療にかかせない治療器具ですが、咳や飛沫が出るためCOVID-19流行中の使用は感染を拡大させる懸念がもたれています。微細な粒子を可視化する実験装置を用いて、ネブライザーを使用した際に発生する飛沫やエアロゾルを可視化しました。ネブライザーの使用、さらには薬液の刺激により咳こむと多くのエアロゾルが発生し、5分間程度空中を漂う様子が観察されました。COVID-19流行中は換気や使用後の環境清掃を徹底することが求められます。
 


2022.1.11

行動経済学会 第15回大会で「COVID-19伝染の恐怖:パンデミックが消費支出に与える影響)」を発表し、ポスター報告奨励賞を受賞

国際マネジメント研究科 博士前期課程1年生(早期履修2年目)長尾遼也さん

国際マネジメント研究科 博士前期課程1年生(早期履修2年目)の長尾遼也さんが、2021年12月11日(土)~12月12日(日)に開催された、「行動経済学会第15回大会」で、COVID-19パンデミックが消費支出に与える影響について発表を行い、ポスター報告奨励賞(一般部門)を受賞しました。 なお、長尾さんは、同研究科の博士後期課程2年生の菊池淳一さんと共同研究を行い、今回の受賞に至りました。大学院生ながら、研究者間で協力し共同研究を行うことで、より良い成果につながりました。


2021.12.27

新型コロナウイルス感染から1年後における抗ウイルス抗体および中和抗体の持続性に関する調査結果

微生物学   梁 明秀 教授、宮川 敬 准教授  
データサイエンス研究科   後藤 温 教授

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染し回復した方の、6ヶ月後および1年後における血清の解析を行い、感染から1年後でも多くの方が検出可能な量の抗ウイルス抗体と中和抗体を有していることを報告しました。しかしながら、軽症例の一部(約20〜30%)では、感染6ヶ月後には既に変異株に対する中和活性が失われており、一方で、重症例では、感染1年後でも全ての変異体に対する中和抗体を維持していることもわかりました。

本研究は、横浜市立大学が主導した「新型コロナウイルス感染症回復者専用抗体検査PROJECT」の一貫として行われ、本年5月に中間報告をした研究成果の最終報告となります。

 

2021.12.24

新型コロナウイルスワクチン 接種6週間後までの抗体価に関する調査報告

感染制御部   加藤英明 部長
微生物学   梁 明秀 教授、宮川 敬 准教授  
データサイエンス研究科   後藤 温 教授
血液・免疫・感染症内科学   中島秀明 教授


ファイザー社の新型コロナウイルスのワクチンを2回接種 (初回の接種は2021年3月15日~22日、2回目の接種は4月5日~13日)した医療従事者168名の血液を採取し、初回ワクチン接種6週間後 (2回目接種3週間後) までの抗体価を測定して、影響を及ぼす背景因子の解析や、変異株に対する抗体価との比較を行いました。また、ウイルスの感染阻害能を示す中和抗体価についても、シュードウイルスを用いて定量的に測定し分析を行いました。

その結果、2回目接種3週間後に十分な免疫が誘導されると考えられること、年齢が高い人ほど、接種後の抗体価が低いことが判明しました。

 

2021.11.05

新型コロナウイルスワクチン接種後6か月時点の 抗体価に関する調査結果報告

感染制御部 加藤英明 部長
微生物学  梁 明秀 教授、宮川 敬 准教授  
データサイエンス研究科   後藤 温 教授
血液・免疫・感染症内科学   中島秀明 教授


ファイザー社の新型コロナウイルスのワクチンを接種した医療従事者98名の血液を採取し、ワクチン接種6か月後の抗体価と細胞性免疫を調べました。

その結果、6ヶ月の時点で、抗体は98名全員から検出されたものの、ほとんどのワクチン接種者において、ピーク時(接種1〜3週後)と比べ、抗体価は顕著に(約90%)減少し、ウイルスの感染阻害能を示す中和抗体価も約80%減少し、その陽性率は85.7%でした。また、細胞性免疫については、ワクチン接種6ヶ月時点で、多くの人で細胞性免疫反応が認められ、経時的な評価は行えていませんが、新型コロナウイルスに対するワクチン接種後の免疫応答における細胞性免疫の役割の重要性も示唆される結果でした。

2021.10.20

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の 血清予後予測マーカータンパク質を発見


先端医科学研究センター  プロテオーム解析センター  木村弥生 准教授
センター長  梁  明秀 (微生物学 教授)
救急医学        竹内一郎 教授
臨床統計学     山本紘司 准教授
免疫学            田村智彦 教授
呼吸器病学     金子   猛 教授


質量分析計を利用したプロテオーム解析技術を用いて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症患者の予後と密接に関連する血清タンパク質を明らかにしました。これらのタンパク質の測定は、予測される予後に基づいた適切な治療の提供に役立つことが期待されます。

2021.9.22


COVID-19パンデミックによる受診抑制が消化器がんに及ぼした影響
~胃がん・大腸がん(特に早期)の診断数が減少し、診断時のStageが進行~


肝胆膵消化器病学  日暮琢磨 講師
医学研究科            葛生健人(現所属:横浜医療センター  消化器内科 医師)


消化器がんの新規診断に関してCOVID-19が流行する前と流行期での変化を調べた結果、胃がん、大腸がん、特に早期胃がんと早期大腸がんの診断数が有意に減少し、大腸がんに関しては進行したStageで発見される例が増加したことを本邦で初めて報告しました。今後COVID-19の流行による受診抑制が続くと消化器がんの予後の悪化に繋がる可能性があり、適切なタイミングで医療機関を受診することが重要です。
 

2021.9.09


Evaluation of a combination protocol of CT-first triage and active telemedicine methods by a selected team tackling COVID-19: An experimental research study

COVID-19診療チーム(チームC)
脳神経外科            三宅茂太 大学院生
肝胆膵消化器病学  日暮琢磨 講師


世界中で新型コロナウイルス感染症COVID-19の診療にあたる医療従事者の感染が報告され、また医療者の精神的なストレスが問題となっている。当院では、COVID19診療に対して院内感染リスクの低減を目指してチームCOVIDを立ち上げ診療を行った。2020年4月17日~5月24日に10名の医師が協力し、積極的な遠隔医療と外来患者へのコンピュータ断層撮影(CT)トリアージプロトコルの実施を試みた結果、研究期間中、新型コロナウイルスSARS-CoV-2に対する抗体検査で抗体価の上昇はなく、チーム終了時のPCR検査でもチーム全員が陰性であった。さらにSF-36®*の質問を評価したところ、身体的および精神的QOLの悪化はなかった。

この当院の取り組みは、COVID-19に取り組む医療スタッフの安全性を向上させ、COVID-19に対処するシステムの構築に役立つと思われる。

*SF-36®は、健康関連QOL(HRQOL: Health Related Quality of Life)を測定するための、科学的で信頼性・妥当性を持つ尺度

2021.9.07    (Published: 2021.1. 11)


The psychological effects of COVID-19 on hospital workers at the beginning of the outbreak with a large disease cluster on the Diamond Princess cruise ship

精神医学教室 井出 恵子 助教、浅見 剛 准教授、菱本 明豊 教授


クルーズ船ダイヤモンドプリンセス号においてCOVID-19の大規模クラスターが発生し、日本国内での感染拡大が始まった2020年3月23日から2020年4月6日までの時期に、横浜市立大学附属2病院に従事する全職員に対してアンケート調査を行い、心理的疲弊などを評価した。4133名のうち2697名から有効回答を得た。536人(20.0%)が感染ハイリスクの職場に従事していた。全職員のうち944名(35.0%)は心理的疲弊を感じており、189名(7.0%)はプリンセス号に関連した心理的疲弊を感じていた。これらの心理的疲弊は「孤立感や被差別感」と関連していた。

2021.8.24

Temporal change in Syndecan-1 as a therapeutic target and a biomarker for the severity classification of COVID-19

救急医学 小川 史洋 助教、竹内 一郎 教授


重い呼吸不全を伴う新型コロナウイルス感染症肺炎は、微小血栓症や微小血管内皮損傷との関連があり、死亡率が高くなっています。SDC1遺伝子によってコードされるタンパク質Syndecan-1は、内皮傷害に関するCOVID-19の重症度を予測するバイオマーカーとなる可能性があり、横浜市立大学附属の2病院において、2020年2月から1年間のCOVID-19症例のデータを解析した結果、SDC1濃度の時間的な変化が、COVID-19の重症度と密接に関係することが明らかとなりました。

2021.8.22

Combining IL-6 and SARS-CoV-2 RNAaemia-based risk stratification for fatal outcomes of COVID-19

救急医学 佐治 龍(大学院生)、酒井 和也(大学院生)西井 基継 講師、竹内 一郎 教授

新型コロナウイルス感染症COVID-19のパンデミックにより、人工呼吸器(MV)の使用が急速に増加し、このような症例はさらに体外膜型人工肺(ECMO)を必要とすることが多く、死亡率も高くなります。病態の悪化を生理学的に反映する予後バイオマーカーの開発を目的として、中等度から重度のCOVID-19患者102例からデータを収集し、血漿中のIL-6レベルと新型コロナウイルスSARS-CoV-2の RNAのコピー数を調べたところ、12例はMVの使用にもかかわらず急性呼吸窮迫症候群のため死亡またはECMOを必要としました。SpO2(経皮的動脈血酸素飽和度)/FiO2(吸入酸素濃度)やIL-6レベルと、炎症や血症の重症度を組み合わせることにより、正確かつ挿管前に、ECMOやMVの使用にもかかわらず院内死亡するリスクの高いCOVID-19患者を診断することができます。

2021.6.24

Development of highly sensitive and rapid antigen detection assay for diagnosis of COVID-19 utilizing optical waveguide immunosensor

微生物学 梁 明秀 教授


COVID-19のパンデミックの拡大を防ぐには、適切な診断と治療が不可欠です。現在、新型コロナウィルス感染症の検査のほとんどはRT-PCR法などの核酸増幅法に依存していますが、RT-PCR法は高価な装置と時間を要し、一般のクリニックではなかなか行えないため、それに代わる迅速かつ簡便な抗原検査の開発が望まれています。新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)の迅速抗原検出検査は、鼻咽頭や鼻腔ぬぐい液中のウイルス抗原蛋白質を直接検出する方法で、どこでも短時間で簡便に検査することが可能で、コストも低い利点があります。一方、現在普及している抗原検査は、イムノクロマト法による目視の検査が主流であり、PCR法と比較して十分な感度が得られないとう問題がありました。

本研究において、産学連携の共同研究により、光導波路センサーを用いた高感度な新型コロナウイルス抗原検出法を用いて、特異的かつ高感度の抗原検査法を開発しました。COVID-19の診断のほか、感染源となるうる人の迅速検査にも使用可能で、タイムリーで適切な治療または予防措置を講じる手助けとなります。

2021.6.18

Real-world evaluation of a computed tomography first triage strategy for suspected Coronavirus disease 2019 in outpatients in Japan

COVID-19診療チーム(チームC)
脳神経外科            三宅茂太 大学院生
肝胆膵消化器病学  日暮琢磨 講師

本研究は2020年2月から5月のダイアモンドプリンセス号から緊急事態宣言、第一波の際に附属病院で立ち上げられた、医師によるCOVID-19診療チーム(チームC)の診療内容を論文報告したものになります。

当時はPCR検査も充足しておらず、COVID-19が疑われる患者さんはCTを撮影し、身体所見とCT所見でCOVID-19疑い濃厚例とCOVID-19の可能性が低い症例とトリアージを行い診療していました。

本研究の対象となった108名の患者のうち、CTトリアージで48名(44.9%)をCOVID-19疑いと分類され、このうち9例(18.8%)がPCR検査で陽性でした。一方、COVID-19の可能性が低いと考えられた群では、PCRで陽性となった患者はいませんでした。CTを用いて高リスク患者を絞り込む方法は有用であったと報告しました。

CTトリアージプロトコルは、COVID-19が疑われる患者のスクリーニングに適用可能であり、特にPCRが十分に行えない地域やそのような状況で役立つと考えられます。

2021.6.14

新型コロナウイルス抗原を特異的に検出できるモノクローナル抗体の開発とその実用化~高精度な抗原検出キットの普及へ~

微生物学   梁 明秀 教授、宮川 敬 准教授
微生物学   山岡 悠太郎 客員研究員  (関東化学株式会社所属)


昨年、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の抗原を特異的に検出できるモノクローナル抗体の開発に成功し、この抗体のさらなる性状解析および、抗体を用いた実証研究を、横浜市衛生研究所、国立感染症研究所などとともに進めてきました。そして、本抗体により、感染拡大傾向にある様々な新型コロナウイルス変異株も、従来株と同様に検出できる、高精度な抗原検出キットの開発が可能であることを明らかにしました。これらの研究成果は、Cell Press社の刊行する学術雑誌である「Cell Reports Medicine」に掲載されました。

2021.5.20

新型コロナウイルス感染から約1年後における 抗ウイルス抗体および中和抗体の保有状況に関する調査>

臨床統計学 山中 竹春 教授
微生物学    梁 明秀 教授
データサイエンス研究科   後藤 温 教授

研究グループは、昨年8月より「新型コロナウイルス感染症回復者専用抗体検査PROJECT」を実施し、昨年12月には回復者のほとんどが6か月後も従来株に対する抗ウイルス抗体および中和抗体を保有していることを報告しました。

今回、2021年3月末までに採血を実施した約250例のデータを解析し、感染から6か月後と1年後において(1)抗ウイルス抗体および中和抗体の量はいずれも6か月時点より緩やかに減少する傾向にあることを確認しました。一方で(2)依然として多くが抗ウイルス抗体および検出可能な量の中和抗体を有しているという結果も得られました。さらに拡大傾向にある変異株に対する中和抗体の保有割合についても評価を行ったところ、6・12か月時点の中和抗体保有割合は従来株に比べて低下傾向にあることが示されました。

2021.5.12

新型コロナ変異株に対するワクチン接種者の約9割が 流行中の変異株に対する中和抗体を保有することが明らかに>

臨床統計学 山中 竹春 教授
微生物学    梁 明秀 教授, 宮川 敬 准教授
附属病院感染制御部   加藤 英明 部長

研究グループは、現在接種が進められている新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチンが、従来株のほか、様々な変異株に対しても中和抗体の産生を誘導し、液性免疫の観点から効果が期待できることを明らかにしました。現在、日本でワクチンの接種が進められているところですが、接種をされる方々にとっての重要な基礎データとなります。

 



産学連携の研究



2021.12.08

富士フイルム和光純薬(株)より、免疫分析装置『Accuraseed(アキュラシード)®』専用の新型コロナウイルス抗原定量検査試薬「アキュラシードSARS-CoV-2抗原」を発売

2021.9.29

東ソー(株)より、新型コロナウイルス抗原検査試薬の販売開始
~全自動化学発光酵素免疫測定装置 AIA®-CL シリーズ向け~

 

 

2021.4.27

東ソー(株)より、新型コロナウイルス抗体検出試薬のラインアップ拡充
~全自動化学発光酵素免疫測定装置 AIA®-CL シリーズ向け~

 

2021.7.19

富士フイルム(株)より、写真の現像プロセスで用いる銀塩増幅反応による高感度検出技術を応用した、専用の検査装置が不要な新型コロナウイルス抗原検査キット「富士ドライケム IMMUNO AG ハンディ COVID-19 Ag」を発売

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