YCU Research Portal

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横浜市立大学の5つの研究課題が、横浜市補助金事業「令和6年度横浜市トライアル助成金」に採択されました

本事業は(公財)木原記念横浜生命科学振興財団が横浜市経済局の補助金を受けて運営するもので、バイオ技術を用いたGX‧脱炭素や健康‧医療分野において、新製品や新技術の事業化を目指す市内スタートアップ‧中小企業、大学、研究機関等を対象として、研究成果やアイディア等を具体化する試作品の開発などを支援します。

このたび、市内スタートアップ・中小企業、大学・研究機関等が取り組む11事業(交付予定額1,347万円)が交付対象事業として決定され、本学から5事業(各100万円)が採択されました。今後オープンイノベーションの実現にむけたトライアル研究にとり組みます。

ALS疾患モデル神経細胞の効率的な作出技術の開発

研究者名

医学研究科 分子生物学 
秋山 智彦 助教  
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研究課題名

ALS疾患モデル神経細胞の効率的な作出技術の開発 

研究計画の概要

ALS(筋萎縮性側索硬化症)は、運動機能を司る細胞である運動ニューロンに異常が生じる神経変性疾患です。現在、日本では約1万人のALS患者がおり、根本的な治療法はまだ確立されていません。

最近では、ALSの原因を解明し、治療法を開発するために、ALS患者由来のiPS細胞を用いて、培養皿上で運動ニューロンを作製する研究が進んでいます。しかし、この技術には高い技術的ハードルがあり、遺伝子の改変や特殊な成長因子や化合物を加えた精密な培養条件が必要です。そのため、熟練した研究者にしか扱えないという課題があります。

今回の事業計画では、分子生物学教室の研究成果を活かし、ALSの病態を再現した細胞モデルを短期間で大量に生産する技術を開発することを目指します。これにより、新薬の開発や細胞治療の基盤を拡大し、ALS治療の進展に貢献することを目標としています。
 

遺伝性知的障害・自閉スペクトラム症に対する治療薬スクリーニング系の開発

研究者名

生命医科学研究科 機構構造科学研究室 
佐々木 幸生  准教授
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研究課題名

遺伝性知的障害・自閉スペクトラム症に対する治療薬スクリーニング系の開発 

研究計画の概要

遺伝性発達障害である脆弱X症候群はFMR1遺伝子の変異が原因の希少疾患です。症状は知的障害、自閉スペクトラム症ですが、治療法が存在しません。我々は同症候群のモデルマウスのシナプスではシナプス前部の特定のタンパク質が過剰発現し、シナプス放出が増大することを見いだしました。我々が開発したシナプス放出アッセイ系を用い、このタンパク質に対する阻害薬を探索すれば、治療に繋がると考えています。本助成の支援により、同タンパク質の阻害が脆弱X症候群の治療に繋がるかを実証し、治療薬のスクリーニング系を確立することを目的としています。

ウルトラファインバブルオゾン水素水による環境再生型農業のコア技術研究

研究者名

木原生物学研究所
坂 智広 教授
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研究課題名

ウルトラファインバブルオゾン水素水による環境再生型農業のコア技術研究 

研究計画の概要

ウルトラファインバブル化したオゾン水素水を利用して、脱化学農薬と作物生育を促進する善玉菌への効果を検証して、温暖化ガスを低減する環境再生型農業技術を開発します。 

中分子ペプチドを利用した膵がん治療薬開発の構造基盤研究

研究者名

生命医科学研究科
小沼 剛 助教
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研究課題名

中分子ペプチドを利用した膵がん治療薬開発の構造基盤研究 

研究計画の概要

難治がんの一つである膵がんは、我が国を含めた先進国における死亡者数が増加傾向にあり、新規治療法や予防法の開発が喫緊の福祉課題となっています。本事業では、膵がん治療薬の開発を目指し、低分子化合物とは異なるモダリティである中分子化合物を利用した転写調節因子BRD4の阻害剤を開発します。また開発した阻害剤の効果を検証するため、膵がんモデルショウジョウバエを用いた活性評価を行います。

がん糖鎖検査の促進を目指す高温耐性人工レクチンの試作

研究者名

生命ナノシステム科学研究科
大関 泰裕 教授
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研究課題名

がん糖鎖検査の促進を目指す高温耐性人工レクチンの試作 

研究計画の概要

細胞のがん化で形が変化した「糖鎖」を検出するレクチンについて、高温に強い仕組みを研究し、品質の安定した人工レクチンを試作して、検査に役立つ技術を開発します。