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第5回経営審議会

議事録

公立大学法人横浜市立大学 令和7年度 第5回経営審議会 議事録
 
日時:令和7年10月16日(木) 10時00分~12時00分
開催方法:対面開催(zoom併用)
場所:金沢八景キャンパス 大会議室 
委員:近近野理事長、石川副理事長、井伊理事、稲葉理事、遠藤理事(欠席)、橘理事、中島理事
原口理事、原田理事、藤井理事(欠席)、増住理事、松井理事、岡監事、左部監事
 
1.  議 事
(1) 経営審議会議事録(案)
承認された。
 
(2) 「令和8年度 公立大学法人横浜市立大学 法人経営の基本的な考え方」の発出について
指摘を踏まえた修正は理事長一任とし、承認された。
(主な意見)
・人件費のところで、受け手によってはリストラするのかと捉えられる可能性があるが、方策について全く触れられていないのは何か理由があるのか。
→いわゆる「リストラ」は行わない前提で本資料を作成している。
・教員と職員の管理職の割合はそれぞれどれくらいか。
→教員の管理職比率は8%、職員の管理職比率は2.1%である。
・経営が赤字転落した要因は特定できているのか。
→運営交付金の削減等により人件費の高騰に収入が追い付いていないこと、また外部資金の獲得が増やせていないことが一因として考えられる。
・赤字削減への目途は立っているのか。
→令和10年度までの経営改善プログラムを作り、体制、体質改善を図っていく。
・黒字にするために他の収入は何があるのか、何をもって数字を落ち着けていくのかを具体的に示す必要がある。
・単年度のその場限りの予算審議ではなく、中期的、抜本的な確たる改善策をしていかなければ状態は改善しない。
・人間ドックなどを活用して収入に繋げたらどうかを昨年提案したが、検討されていないように思う。もっと真摯に外部委員の提言を取り入れて検討してほしい。
・国立大学病院の多くが大赤字の一方、附属2病院がこの一年間で10億円も赤字が解消できたことはかなり驚異的である。これを伸ばし他学部の経営を助けるように前向きに検討してほしい。
・J-PEAKSに付随する研究費の申請が採択されなかった理由を検証するとともに、億単位の国のプロジェクトを組織的に取っていくなど、外部資金を獲得する仕組みが必要である。
・附属2病院の再整備が予定されているにも関わらず福浦に新棟が建設されたことに非常に驚いた。長期的に人や物にどのように投資をしていくのか。
→該当の施設はJ-PEAKSの推進に必要だと判断している。人、資金、物の使い方については整理をして、方向性をしっかり定めて多面的に検討をしていく。
・不動産の今あるリソースを活かし、地元や企業に建物を貸すなど収益化を考えたらどうか。
 
(3) 令和8年度予算にかかる運営交付金・長期借入金等の要求について 
承認された。
(主な意見)
・元々の交付計画額では足りないため、市に要求しているということか。
→現在ほとんどの設備が30年を超える中で老朽化している。正確な状況の把握に努め、喫緊の対応が必要なところが見えてきたので市に要求している。
・設備の老朽化による医療事故などのリスクがあるが、更新の優先度を考えて対応しているのか。
→安全管理は最重要の課題として対応している。
・財務諸表を見ると、減価償却が増えている一方で機器賃借料はほとんど変わっていない。元々借りたほうが良かったものがあったのではないか。
→これまでは金利が安く、購入する方が良かったが、最近は非常に金利が上がってきている。リースの方が安くなることもあるので、使い分けし適応した戦略を考えていく。
・施設整備費のところで、計画を立てた3年前よりも現在では原価も人件費も上がっている。今回の追加要求額はそこまで見込んでいると思えないが、その辺りはどう見ているのか。
→この金額でできるものを優先順位をつけて対応していく形になるが、しっかりと計画を作って市と協議をしていかなければならないと思っている。
・学費対象経費は私立大学との学費の差額から出されているとすると、本学が授業料を上げてもその増収分は交付金が減らされる構造なのか。
→学費対象経費は私立大学の各学部の、学費平均の学費と本学の学費の差を生徒数にかけて出しているので、本学が授業料を上げれば運営交付金は減るという形になる。
・サイバー攻撃への対応はどうしているのか、また施設整備費に計上されているのか。
→施設整備費には入っていないが、必要な対策はしている。
・来年度には診療報酬改定により病院の収入が増えてくると思うが、そのお金を何に使うかは事前に考え、決めておかなければならない。
 
(4) 附属病院長候補者選考会議委員の選出について
承認された。
 
2.  報 告
なし
 
3.  情報提供
(1)第170回 貴重書月替わり展覧会リーフレット
 
(2)J-PEAKSのシンポジウムと新棟開所式について
 
4.  意見交換
(1)学部再編の検討状況について
(主な意見)
・国際教養学部について、大学を引っ張っていく学部として学生の人気を集め、卒業生が日本や世界で活躍するビジョンが見えるように、プレゼンをブラッシュアップしていってほしい。
・留学生対応について、英語での講義も重要だが、事務体制はどうなっているのか。
→グローバル推進室が中心となり対応している。
・数学の重要性を学生にどのようにアピールするのか。
→全員に数学をやらせるのは難しい。5教科の受験形式を維持し、地方出身の秀でた学生を集めている。
・留学生の数を増やし授業料を高くすることも検討できるのではないか。
・同様の学部を持つ他のライバル校との比率などの客観的なデータを見て、本学の魅力や競争性をなくさないためにどこに投資するのかを議論のテーマとして挙げてほしい。
・受験生に他の商学部や教養学部との違いが分かるようなアピールができるように努力してほしい。
・都市学系が教養学系とデータサイエンス系に振り分けられるが、なぜこの振り分け方なのか。
→現時点でもデータサイエンス学部との共同研究や教育、イベントを行っている。新学部が発足しても、関係性や教育が終わってしまうわけではない。

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