第3回教育研究審議会
議事録
日時:令和6年7月2日(火)16:10~17:40
開催形式:Zoom 開催
中継拠点:金沢八景キャンパス 第一会議室
委員:石川学長、橘副学長、宮城副学長(議長)、小川副学長、大澤国際総合科学群長、中島医学群長 兼 医学部長、和田国際商学部長、佐藤理学部長、山崎データサイエンス学部長、赤瀬医学部看護学科長、本多共通教養長、松本都市社会文化研究科長、白石国際マネジメント研究科長、立川生命ナノシステム科学研究科長、池口生命医科学研究科長、土屋データサイエンス研究科長、緒方医学研究科長、遠藤附属病院長、田村附属市民総合医療センター病院長、嶋田木原生物学研究所長、古久保学術情報センター長、山口先端医科学研究センター長、松井事務局長、森谷学長室長、小林学務・教務部長、黒部研究推進部長、梶原東京工業大学生命理工学院長・教授、清水松本大学・松本大学松商短期大学部 学長
欠席: 鈴木国際教養学部長
1前回議事録について
令和6年度第2回教育研究審議会の議事録について確認し、了承された。
2審議事項
(1) 医学部医学科臨時定員増に伴う学則改正(停止条件付)について
学務・教務担当係長より、令和7年度の医学部医学科入学定員を8名増員し、学則を改正することについて説明があり、審議の結果、承認された。
(2) 令和6年度全国学生調査(第4回試行実施)への参加について
学術企画担当係長より令和6年度調査に参加することについて説明があり、審議の結果、承認された。
3報告事項
(1)令和6年度地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)への申請について
研究・産学連携推進課長より、申請に向けての現状報告がなされた。前回申請時に審査委員会から指摘された課題の対策や検討を進めながら、広い視野でアクションプランを作成する方向である旨が説明された。
委員より、社会実装が見えづらいので、連携する企業名や自治体の部署名を書き込めるくらい調整を進め差別化してほしいという意見があった。また、ここでいうプロジェクトマネージャーはURAに近いため、教員と伴走できるような人材の確保や育成という点も加えて申請したい旨が説明された。
(2)学長裁量事業 第5期「学術的研究推進事業」における「若手研究者支援プロジェクト」「YCU 未来共創プロジェクト」の実施について
研究企画担当係長より、「若手研究者支援プロジェクト」及び「YCU 未来共創プロジェクト」実施概要について報告された。
委員より、研究活動は個人活動が基本ではあるが、リサーチグループ制やリサーチユニット制など持続可能な研究体制を構築し、最終的には、研究の組織として学内に位置付けられるとよいのではないかという意見があった。
(3)ストラスブール大学医学部との交換交流協定の更新について
医学国際化等担当係長より、フランスのストラスブール大学との交換留学協定の更新について報告された。
2019年より同大学と本学のクリニカル・クラークシップにおける医学科生派遣・受入で順調に交流を進めていることが説明された。
4 意見交換
(1)横浜市立大学におけるオンラインを活用した教育の充実、強化について
菊池学務准教授より、趣旨・背景・本学の現状等が説明され、オンライン教育の特性は時間的、空間的制約から解放されることにあり、本学としては、教育の充実を図るため、組織的、積極的な活用に取り組むことを提案された。
次に学術企画担当係長より、資料に基づき、次の説明があった。
・本議題は高等教育推進センター教育開発部門にて検討を行っている内容であり、教育研究審議会での意見を参考に今後検討を進めていく。
・現在は学部・大学院ともに原則対面授業である。
・高い学習効果が見込める授業はオンラインで行われている。
・各学部のオンライン授業一覧及び全授業数とオンライン授業数の比較。
<文部科学省>
・対面授業の取り扱い:オンライン授業の時数が、半数を超えない範囲で行われているもの。
・オンライン授業で修得する単位数は60単位が上限である。
・令和4年度に行われた文部科学省の授業実施に関する調査によると、約88%の大学がほぼ対面授業を予定と回答している。
【大澤国際総合科学群長】
・文科省より示されているオンライン授業で修得する単位数の上限を超えないよう科目管理を徹底している。
・情報教育実習室で行われているようなデータやソフトを使う科目はオンラインで実施されている。
・科目のコンテンツの充実、オンライン授業を活用して留学前後のケアを行うこと等が検討されている。
【梶原委員】
・学部は対面が原則。⇒ほぼ対面
・教育効果が対面より高ければ、オンラインを使ってよいとされている。
・大学院は部局・学院毎に違う。生命理工学院の座学は基本オンライン。実習、プレゼン等アクティビティーが伴うものは対面。
・海外の先生(非常勤講師) は移動が不要なオンラインでの授業が増えている。
・東京医科歯科大学は学部のカリキュラムが固定されていてあまり自由度がない。オンライン、オンデマンドは結構使用している。東工大に比べてオンラインの教科が多い印象。
・大学院は教員が教育効果を考えて自由に設定している。
・問題点:授業の1部だけオンラインにするとカリキュラムが組みづらい。同日にオンラインと対面をミックスにすると学生がオンラインで受講する場所がない。
【清水委員】
・松本大学は、5類移行以降はすべて対面。オンラインはなし。
・山梨大学と山梨県立大学は全国初の連携推進法人で、153科目が共通科目として開講されており、地理的に近いため、オンラインと対面は半々。
・問題点:教育の質をどう確保するか。
・設置基準の改正→大学の自由裁量・工夫が認められた。
・1単位45時間授業が効果的に行われているかが教育の質にとって重要。
・設置基準の改正で授業は最低15時間行えばよくなった。(厚労省の資格関連は除く)
・残りの30時間は予習復習時間として大学で決定すればよい。
・予習復習の実質化をするためにオンデマンドを利用することができる。
・シラバスに予習復習に必要な文献や論文を掲載し、反転授業を取り入れるなど、予習復習をいかにさせるかが大切。
・対面授業を行うことが教育の質の保証ではない。自学自習を重視して、シラバスの充実改善を図り、オンデマンド等を取り入れ、改善する必要がある。
・授業を15時間にすると教員の負担が少なくなる。経営的にもよくなる。
・授業と自学自習をいかに実質化できるか、質をどう維持するかの議論を深めるべき。対面だからといって質が担保されるわけではない。
【緒方先生】
・授業はハイブリッドでやっており、対面とオンラインのどちらでも受講可能。
・授業が始まる前にオンデマンド(昨年度の授業)で予習をしてもらっている。復習もオンデマンドで行ってもらっている。
・まじめに勉強する学生にとって評判がよい。特に復習ができるのがよい。
・どの程度予習してくれるかと思っていたが、まじめな学生はしっかり動画を見てくれる。
・授業形態はハイブリッドなので、質問したい学生は対面で受講する。
・問題点:オンラインの音声を聞き取りやすい仕組み等システム整備が必要。再起動等が必要なことがある。
【和田先生】
・補講を1Qに入れられない、2Qに補講を入れると留学の日程とかぶる。
・補講をオンデマンドが原則と決めてくれると、1Q・2Qを組みやすくなる。
【菊池学務准教授】
・和田先生のご意見に賛成。
・国内外大学との連携の活用が重要と考える。
・本学は中規模大学であり、資源的に足りないため、一刻も早く、特定少数の深く付き合える国内外の大学と協力して教育を相互に充実させ、連携を深めていかないとできることが限定されていく。
◆外部委員より以下のコメントがあった
・ストラスブール大学医学部との交換交流について、派遣・受入された学生が参加して終わりではなく、今後につながる仕組みを構築出来たらよいのではないか。
・東京工業大学では寄付金の一部から若手教員の学内支援を行っている(2~3人程度、一人当たり2,000万円)ので、横浜市立大学でも優秀な若手への支援があれば研究の進展も見えてくるのではないか。
・横浜市立大学では学生調査の回答率も高く、綿密な分析を行っているが、学生へのアンケートが多く、負担が多いと思われる。今後は学習成果の可視化が認証評価や外部評価の重点項目になってくるので、自己評価分析、検証、改善のPDCAサイクルに注力した方がよい。学内の様々な調査を整理して、負担にならない程度に今後の方針を定めてもらいたい。
◆学長より以下のコメントがあった
皆さんの活発なご意見・ご議論に感謝申し上げる。
学内の研究費や裁量経費については、若手教員に複数年にわたっての増額支援や、あるいは学際
的なグループを積極的に作って支援するということを今後検討していきたい。
また、本日は新しい試みとして、フリーディスカッションのような形で意見交換を行い、ご意見をいただき、他大学の状況等も含め情報共有ができたので、研究・教育の質の向上に向け、引き続ご指導いただきたい。
以上
次回開催予定:令和6年9月3日(火)16:10~終了後、第2回バリアフリー支援委員会開催(17:40~)、Zoom開催(中継拠点:金沢八景ャンパス 第一会議室)
開催形式:Zoom 開催
中継拠点:金沢八景キャンパス 第一会議室
委員:石川学長、橘副学長、宮城副学長(議長)、小川副学長、大澤国際総合科学群長、中島医学群長 兼 医学部長、和田国際商学部長、佐藤理学部長、山崎データサイエンス学部長、赤瀬医学部看護学科長、本多共通教養長、松本都市社会文化研究科長、白石国際マネジメント研究科長、立川生命ナノシステム科学研究科長、池口生命医科学研究科長、土屋データサイエンス研究科長、緒方医学研究科長、遠藤附属病院長、田村附属市民総合医療センター病院長、嶋田木原生物学研究所長、古久保学術情報センター長、山口先端医科学研究センター長、松井事務局長、森谷学長室長、小林学務・教務部長、黒部研究推進部長、梶原東京工業大学生命理工学院長・教授、清水松本大学・松本大学松商短期大学部 学長
欠席: 鈴木国際教養学部長
1前回議事録について
令和6年度第2回教育研究審議会の議事録について確認し、了承された。
2審議事項
(1) 医学部医学科臨時定員増に伴う学則改正(停止条件付)について
学務・教務担当係長より、令和7年度の医学部医学科入学定員を8名増員し、学則を改正することについて説明があり、審議の結果、承認された。
(2) 令和6年度全国学生調査(第4回試行実施)への参加について
学術企画担当係長より令和6年度調査に参加することについて説明があり、審議の結果、承認された。
3報告事項
(1)令和6年度地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)への申請について
研究・産学連携推進課長より、申請に向けての現状報告がなされた。前回申請時に審査委員会から指摘された課題の対策や検討を進めながら、広い視野でアクションプランを作成する方向である旨が説明された。
委員より、社会実装が見えづらいので、連携する企業名や自治体の部署名を書き込めるくらい調整を進め差別化してほしいという意見があった。また、ここでいうプロジェクトマネージャーはURAに近いため、教員と伴走できるような人材の確保や育成という点も加えて申請したい旨が説明された。
(2)学長裁量事業 第5期「学術的研究推進事業」における「若手研究者支援プロジェクト」「YCU 未来共創プロジェクト」の実施について
研究企画担当係長より、「若手研究者支援プロジェクト」及び「YCU 未来共創プロジェクト」実施概要について報告された。
委員より、研究活動は個人活動が基本ではあるが、リサーチグループ制やリサーチユニット制など持続可能な研究体制を構築し、最終的には、研究の組織として学内に位置付けられるとよいのではないかという意見があった。
(3)ストラスブール大学医学部との交換交流協定の更新について
医学国際化等担当係長より、フランスのストラスブール大学との交換留学協定の更新について報告された。
2019年より同大学と本学のクリニカル・クラークシップにおける医学科生派遣・受入で順調に交流を進めていることが説明された。
4 意見交換
(1)横浜市立大学におけるオンラインを活用した教育の充実、強化について
菊池学務准教授より、趣旨・背景・本学の現状等が説明され、オンライン教育の特性は時間的、空間的制約から解放されることにあり、本学としては、教育の充実を図るため、組織的、積極的な活用に取り組むことを提案された。
次に学術企画担当係長より、資料に基づき、次の説明があった。
・本議題は高等教育推進センター教育開発部門にて検討を行っている内容であり、教育研究審議会での意見を参考に今後検討を進めていく。
・現在は学部・大学院ともに原則対面授業である。
・高い学習効果が見込める授業はオンラインで行われている。
・各学部のオンライン授業一覧及び全授業数とオンライン授業数の比較。
<文部科学省>
・対面授業の取り扱い:オンライン授業の時数が、半数を超えない範囲で行われているもの。
・オンライン授業で修得する単位数は60単位が上限である。
・令和4年度に行われた文部科学省の授業実施に関する調査によると、約88%の大学がほぼ対面授業を予定と回答している。
【大澤国際総合科学群長】
・文科省より示されているオンライン授業で修得する単位数の上限を超えないよう科目管理を徹底している。
・情報教育実習室で行われているようなデータやソフトを使う科目はオンラインで実施されている。
・科目のコンテンツの充実、オンライン授業を活用して留学前後のケアを行うこと等が検討されている。
【梶原委員】
・学部は対面が原則。⇒ほぼ対面
・教育効果が対面より高ければ、オンラインを使ってよいとされている。
・大学院は部局・学院毎に違う。生命理工学院の座学は基本オンライン。実習、プレゼン等アクティビティーが伴うものは対面。
・海外の先生(非常勤講師) は移動が不要なオンラインでの授業が増えている。
・東京医科歯科大学は学部のカリキュラムが固定されていてあまり自由度がない。オンライン、オンデマンドは結構使用している。東工大に比べてオンラインの教科が多い印象。
・大学院は教員が教育効果を考えて自由に設定している。
・問題点:授業の1部だけオンラインにするとカリキュラムが組みづらい。同日にオンラインと対面をミックスにすると学生がオンラインで受講する場所がない。
【清水委員】
・松本大学は、5類移行以降はすべて対面。オンラインはなし。
・山梨大学と山梨県立大学は全国初の連携推進法人で、153科目が共通科目として開講されており、地理的に近いため、オンラインと対面は半々。
・問題点:教育の質をどう確保するか。
・設置基準の改正→大学の自由裁量・工夫が認められた。
・1単位45時間授業が効果的に行われているかが教育の質にとって重要。
・設置基準の改正で授業は最低15時間行えばよくなった。(厚労省の資格関連は除く)
・残りの30時間は予習復習時間として大学で決定すればよい。
・予習復習の実質化をするためにオンデマンドを利用することができる。
・シラバスに予習復習に必要な文献や論文を掲載し、反転授業を取り入れるなど、予習復習をいかにさせるかが大切。
・対面授業を行うことが教育の質の保証ではない。自学自習を重視して、シラバスの充実改善を図り、オンデマンド等を取り入れ、改善する必要がある。
・授業を15時間にすると教員の負担が少なくなる。経営的にもよくなる。
・授業と自学自習をいかに実質化できるか、質をどう維持するかの議論を深めるべき。対面だからといって質が担保されるわけではない。
【緒方先生】
・授業はハイブリッドでやっており、対面とオンラインのどちらでも受講可能。
・授業が始まる前にオンデマンド(昨年度の授業)で予習をしてもらっている。復習もオンデマンドで行ってもらっている。
・まじめに勉強する学生にとって評判がよい。特に復習ができるのがよい。
・どの程度予習してくれるかと思っていたが、まじめな学生はしっかり動画を見てくれる。
・授業形態はハイブリッドなので、質問したい学生は対面で受講する。
・問題点:オンラインの音声を聞き取りやすい仕組み等システム整備が必要。再起動等が必要なことがある。
【和田先生】
・補講を1Qに入れられない、2Qに補講を入れると留学の日程とかぶる。
・補講をオンデマンドが原則と決めてくれると、1Q・2Qを組みやすくなる。
【菊池学務准教授】
・和田先生のご意見に賛成。
・国内外大学との連携の活用が重要と考える。
・本学は中規模大学であり、資源的に足りないため、一刻も早く、特定少数の深く付き合える国内外の大学と協力して教育を相互に充実させ、連携を深めていかないとできることが限定されていく。
◆外部委員より以下のコメントがあった
・ストラスブール大学医学部との交換交流について、派遣・受入された学生が参加して終わりではなく、今後につながる仕組みを構築出来たらよいのではないか。
・東京工業大学では寄付金の一部から若手教員の学内支援を行っている(2~3人程度、一人当たり2,000万円)ので、横浜市立大学でも優秀な若手への支援があれば研究の進展も見えてくるのではないか。
・横浜市立大学では学生調査の回答率も高く、綿密な分析を行っているが、学生へのアンケートが多く、負担が多いと思われる。今後は学習成果の可視化が認証評価や外部評価の重点項目になってくるので、自己評価分析、検証、改善のPDCAサイクルに注力した方がよい。学内の様々な調査を整理して、負担にならない程度に今後の方針を定めてもらいたい。
◆学長より以下のコメントがあった
皆さんの活発なご意見・ご議論に感謝申し上げる。
学内の研究費や裁量経費については、若手教員に複数年にわたっての増額支援や、あるいは学際
的なグループを積極的に作って支援するということを今後検討していきたい。
また、本日は新しい試みとして、フリーディスカッションのような形で意見交換を行い、ご意見をいただき、他大学の状況等も含め情報共有ができたので、研究・教育の質の向上に向け、引き続ご指導いただきたい。
以上
次回開催予定:令和6年9月3日(火)16:10~終了後、第2回バリアフリー支援委員会開催(17:40~)、Zoom開催(中継拠点:金沢八景ャンパス 第一会議室)