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第2回教育研究審議会

第2回教育研究審議会

議事録

日時:令和5年6月6日(火)16:30~18:20
開催形式:Zoom開催
中継拠点:金沢八景キャンパス 第一会議室
委員:相原学長、中條副学長、遠藤副学長(議長)、橘国際総合科学群長、鈴木国際教養学部長、大澤国際商学部長、横山理学部長、山崎データサイエンス学部長、寺内医学部長、赤瀬医学部看護学科長、松本都市社会文化研究科長、白石国際マネジメント研究科長、佐藤生命ナノシステム科学研究科長、朴生命医科学研究科長、土屋データサイエンス研究科長、小川医学研究科長、榊原附属市民総合医療センター病院長、石川学術情報センター長 兼 研究・産学連携推進センター長、吉泉事務局長、小林学務・教務部長、渡邉研究推進部長、梶原東京工業大学生命理工学院長・教授、清水聖徳大学学長特別補佐・教授
欠席:中島医学群長 兼 先端医科学研究センター長 、本多共通教養長、後藤附属病院長、木下木原生物学研究所長

1前回議事録について
令和5年度第1回教育研究審議会の議事録について確認し、了承された。

2審議事項
(1)第3期中期計画実績について
企画財務担当係長より説明があり、審議の結果、承認された。国際化のB評価について、留学生比率が伸び悩んだことにより評価を決定したことが補足された。第3者評価は、自己点検評価よりも良くなることは少ないため、必ずしも自己評価を厳しくする必要はないとの意見があった。「みなとみらいサテライトキャンパス」の開設・設置について、「Ⅱ地域貢献に関する取組」への記載の整合性を確認してほしいとの依頼があった。

(2)令和4年度計画実績について
企画財務担当係長より説明があり、審議の結果、承認された。

(3)令和5年度伊藤雅俊奨学生候補者及び成績優秀者特待生候補者の決定について
学生担当係長より説明があり、審議の結果、承認された。候補者の選出について、学業面はGPAで判断し、人物面は担当教員から所見を聞いて、最終的に教授会で確認しているとの補足説明があった。

(4)神奈川大学との包括連携協定の締結について
企画財務担当係長より説明があり、審議の結果、承認された。

(5)東京慈恵会医科大学大学院医学研究科と横浜市立大学大学院医学研究科との間における特別研究学生交流協定書の締結について
学務・教務担当係長より説明があり、審議の結果、承認された。

3報告事項
(1)「令和5年度大学・高専機能強化支援事業」申請について
学術企画担当係長より申請したことについて、報告された。データサイエンス学部長より、他大学でもデータサイエンス学部の新設が続いており、差別化が必要であること、また、データサイエンス研究科長からも、本学の特長出しが重要であるとの補足説明があった。東京工業大学も、支援に2に申請したことが報告された。また、支援2が採択され博士前期課程の入学定員が増えた場合、日本の高度人材育成が重要であるため、博士後期課程への接続を意識してほしいとの意見があった。支援1について、基幹教員制度の導入についての質問があり、今後、基幹教員制度の導入も検討しているとの説明があった。米マサチューセッツ工科大学の協力を得て、「グローバル・スタートアップ・キャンパス構想」として人口知能(AI)などの最先端技術の研究人材育成を目的とした拠点を東京都心に設置することが紹介された。

(2)文部科学省「令和5年度人文・社会科学系ネットワーク型大学院構築事業」申請について
学術企画担当係長より申請を予定していることが報告された。国際マネジメント研究科長より、名古屋市立大学および静岡県立大学とは、ゼミ、研究指導、共同発表会を実施する予定で申請の準備をしているとの説明があった。

(3)令和3年度全国学生調査(第2回試行実施)の学部別分析について
学術企画担当係長より報告された。また、以下のとおり、各学部長より、強み、課題、課題を改善するための施策について説明があった。

(国際教養学部)
強みは、英語で行われている授業を学生が積極的に履修していることで、今後も、グローバル教育WGでGlobal Studies Programの改善に取組む。また、課題解決力が全国平均より高く、カリキュラム再編により、アクティブラーニングによる課題解決型学修をさらに増やす予定である。課題は、授業の双方向性の不足グループワークが少ないことについて、今後FD研修で対応策を検討する。海外留学の機会が少ないことについては、国際教養学部生用の2Qカスタマイズプログラムが無いことと、英語の教職課程を履修している学生が2Qプログラムに参加できないという問題があるため、対応を検討していく。

(国際商学部)
強みは、英語専門科目での学修が充実しており、コロナ禍において海外渡航ができなくても、学内の英語専門科目の授業が高評価であったことが考えられる。課題は、提出物に適切なコメントが付されないことであり、約200名の学生が履修している講義があるため、それぞれの学生に添削して返却することは現状では難しいが、今後はFD等で、AIの活用の可能性も議論し、工夫したい。

(理学部)
グループワークディスカッションの項目が全国平均より低いことについて、回答者に4年次の学生が含まれていない。理学部では卒業研究時に細かい指導をするため、単純比較は難しいと考えている。TAによる補助的な指導が平均より低いことについて、学内の予算上の問題もある。

(データサイエンス学部)
強みは、教育を通じて知識や能力が身についたことであり、カリキュラム改訂の実施、PBL演習の増加、データサイエンスセミナーの単位認定化よると考え、引き続き実施していく。弱みは、自主学習についてシラバスでの指示が無いことが挙げられ、今後、FD研修にてシラバスの記載内容を共有しベストプラクティスを学びあうことで、教員のレベルを上げていく。

(医学部医学科)
強みは、全国の中でも少人数で、学生同士や教員との距離が近いことである。課題は、2年次はカリキュラムの自由度が無いため、自由度のあるインターンシップや海外留学の機会が少ない。医学教育センターで全体の授業時間数の適正化を検討する。

(医学部看護学科)
強みは、90%以上の授業がアクティブラーニング型であり、学生と教員の双方向のコミュニケーションが多いことである。課題は、カリキュラムが過密で長期の海外留学や研修に行くことができなかった。カリキュラム改訂により、現在2年次の学生が4年次の時には、長期の海外留学や研修が可能となる。海外で学修することに、低学年から興味を持てる授業を実施していく。

(委員からのコメント)
一部の学部で課題として挙がったTAの予算については、事務的な問題である。学部別分析一覧表に事務対応欄を設けた。今後は、課題を共有化し改善していく。

(4)令和5年度 JICA長期研修員受入プログラム合否結果について
国際交流担当係長より合否結果が不合格であったことについて報告された。データサイエンス研究科長より、不合格とした理由について説明があった。

4その他
(1)地域中核・特色ある研究大学強化促進事業への申請について
研究推進部長より、「地域中核・特色ある研究大学の連携による産学官連携・共同研究の施設整備事業」の採択を踏まえ、「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業」へ申請する予定であることが報告された。

(2)「Chat GPT」等の生成系AIへの対応について
学術企画担当係長より、現時点での本学の対応について報告された。1年次の共通教養科目や医理連携等で、国際総合科学群と医学群の学生の交流があるため、学生が混乱しないよう、今後、教育推進課と医学教育推進課で調整し、学長および副学長の確認を取った上で、学長名で通知を発出することとなった。(会議終了後、通知文の取りまとめは、副学長が行うこととした。)併せて、授業により、使用を禁止する場合もあるため、担当教員の指示に従うことを注意事項として追記してほしいとの依頼があった。文部科学省からの大学向けのガイドラインは、発出しないことが報告された。山梨大学では、新学長が就任したタイミングで、必ずしも利用を否定しないレベルでの注意メッセージとして全学に周知したとの説明があった。東京工業大学では、学修面での通知としており、研究面については、一般的な注意事項の欄に個人情報や機密事項の入力について注意喚起し、通常の研究と同様、個人の判断としているとの説明があった。

◆外部委員より以下のコメントがあった。
・全国学生調査について、学生のコメントを念頭に置いておく必要はあるが、回答率が10%と低いアンケートに対しては、良いか悪いか結果が二分される傾向にあり、回答に偏りがある可能性があるため、全体像を捉える一つの手段とするとよい。
・看護学科のカリキュラムについて、自由度がないという現状は共通認識としておくとよい。
・研究力を高めるため、博士課程の学生を増加させることが重要である。山梨大学では、小・中学生を対象とした科学技術イノベーションを牽引する傑出した人材育成のための「やまなしジュニアドクター育成自然塾」の実施、筑波大学では、小・中・高校生を対象とした自然や科学への関心と芽を育てるための「科学の芽」賞の授与、大阪大学では、高校1・2年生対象の世界最先端の科学技術にいち早く触れる「SEEDSプログラム」の実施により、小・中・高校生の研究力を高めることを推進している。市大でも、研究接続についても考えてほしい。大学院の拡充を視野に高校生の研究力と大学のリソースを結びつける取組を検討してもよいのではないか。

◆学長より以下のコメントがあった
・外部委員の先生方の貴重な意見に感謝申し上げる。また、様々な申請に携わった教職員の皆様にも、尽力いただいた。昨年度の後半から始まり、来年度にかけて、研究費申請のピークとなる。本学も他大学に遅れることなく頑張っていく必要がある。引き続き、皆様の協力をお願いしたい。

以上
次回開催予定:令和5年7月4日(火)16:30~ Zoom開催(中継拠点:金沢八景キャンパス 第一会議室)

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