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当院の取組み

耳鼻咽喉科で行っているロボット支援手術

横浜から拓く、体に優しい咽頭がん治療

 頭頸部のがん、特に咽頭がんと診断された時、多くの方が「手術痕が残るのではないか」「機能が損なわれるのではないか」といった不安を抱えられます。しかし、ご安心ください。当院では、ロボット支援手術という革新的なアプローチの手段を得て、これらの不安を解消し、患者さんのQuality of Life(QOL)を最大限に尊重した治療を提供しています。

頭頸部がんに対するロボット支援手術は、日本では2022年にようやく保険適用となりました。しかし、横浜市立大学では、それ以前からこの先進的な治療法の可能性に着目し、積極的に臨床試験を重ねてきました。日本の医療現場における頭頸部がんロボット支援手術の普及と発展において、保険適用に貢献できたことは私たちの大きな誇りです。

当院で手術を担当する専門医は、ロボット導入以前から、口腔内からの腫瘍切除で有名なメイヨークリニックアリゾナや韓国 延世大学という、ロボット支援咽頭手術の世界的権威を持つ施設で研鑽を積んできました。このグローバルな経験と最先端の知識を横浜の地で活かし、患者さん一人ひとりに最適な治療計画を提案しています。

このロボット支援手術は、口の中からアプローチするため、外表に傷がつくことはありません。嚥下や発声といった重要な機能の温存にも大きく寄与し、術後の早期回復と社会復帰を力強くサポートします。

横浜市内でこの高度なロボット支援咽頭手術を提供できる施設は、横浜市立大学附属2病院しかありません。その一つである当院は、長年の実績と経験に基づき、この低侵襲かつ高精度な治療を地域医療の最前線で提供し続けています。

多角的な治療オプションで、一人ひとりに最適な選択肢を

当院の強みは、ロボット支援手術だけにとどまりません。がんの進行度や患者様の状態に合わせて、放射線治療や再建手術など、多岐にわたる治療オプションを提供できることです。

放射線治療は、手術が難しい場合や、手術後の再発予防に有効な選択肢です。当院では、最新の放射線治療機器と専門知識を持つスタッフが連携し、がん細胞に的確にアプローチしながら、周囲の正常組織への影響を最小限に抑える治療を実践しています。

また、当院は形成外科や口腔外科とも連携し、再建手術にも力を入れており、失われた機能を回復させ、より自然な状態へと導くことで、患者さんが安心して社会復帰できるようサポートします。
 
頸部リンパ節転移のある患者さんも、可能な限り同日の頸部手術を合わせて行い、入院期間を短縮させます。
 
咽頭がんの治療は、精密な診断と、患者様の状態に合わせた最適な治療選択が不可欠です。当院では、豊富な経験を持つ専門医と最新鋭のロボットシステムが連携し、患者さんにとって最も負担の少ない、そして最も効果的な治療を追求しています。
 
「術後の回復を早くしたい」「口から美味しく食べ物を食べたい」、そして「豊富な選択肢の中から自分に最適な治療を選びたい」そうお考えの方は、ぜひ一度、当院にご相談ください。私たちは、患者さんが安心して治療に臨み、笑顔で日常生活に戻れるよう、全力を尽くします。