婦人科ロボット手術について
横浜市大センター病院婦人科では2022年より
Da Vinci Xiシステムを用いたロボット支援下手術(ロボット手術)を開始しています。現在日本では子宮筋腫や子宮腺筋症など良性疾患、子宮頸部異形成といった前癌病変、早期子宮体癌の子宮摘出、および骨盤臓器脱に対する仙骨腟固定術がロボット手術の適応になっています。
15年ほど前までは当科においても子宮摘出はすべて開腹で行われていましたが、現在は80%以上が腹腔鏡またはロボットを用いた低侵襲手術に変わっています(表)。これは手術に用いる器械が急速に進化してきたことに合わせて、術者側の知識やテクニックも向上して来た結果だと感じています。
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2021年 |
2022年 |
2023年 |
手術件数 |
656 |
622 |
656 |
子宮摘出 |
204 |
215 |
256 |
開腹子宮摘出 |
55 (30.0%) |
42 (19.5%) |
45 (17.6%) |
腹腔鏡下子宮摘出 |
149 (73.0%) |
139 (64.7%) |
123 (48.0%) |
ロボット子宮摘出 |
0 |
34 (15.8%) |
88 (34.4%) |
(単位:件)
ロボット手術の特色として、小さい傷から挿入したカメラで腹腔内を拡大視し、術者はおなかの中に入っているかの様な3D視野で手術ができます。また、コンソール(写真左)に座ったまま手ぶれが無く、安全に手術をすることができます。腹腔鏡下手術(写真右)のように無理な姿勢になることもなく、長時間手術でも疲れにくいと言ったメリットがあります。
動画でのご案内
ロボット支援下手術 子宮摘出