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平成30年度卒業式学長式辞

平成30年度卒業式学長式辞

平成30年度卒業式学長式辞
卒業生の皆さん、卒業おめでとう。
これまで卒業生を支えてこられたご家族や保護者のみなさまにも、心よりお慶び申し上げます。
また、横浜市の小林副市長をはじめ、ご来賓の皆様にはご多忙の中、卒業式にご列席賜りましたこと感謝申し上げます。

さて、卒業生の皆さんは、これからの出発に大きな夢と希望を胸に抱いておられることと思います。皆さんは、この横浜市立大学で「課題を見つけ、解決する力」、「コミュニケーション力」、「教養」、そして「専門力」をしっかり身に付けられました。振り返ってみましょう。 
共通教養教育、プラティカルEnglish 、研究室やゼミでの専門学修、また、海外フィールドワークや病院での臨床実習、卒業論文や学位論文、国家試験、研究発表などなど、どれも大変で、正直苦労も多かったでしょう。本当によく学び、がんばられました。 その分、真の力がしっかりとついています。

そして、皆さんが学生生活を過ごされたのは “ 横浜 “ の街なのです。“横浜” の街は、積極的に新しいものを取り入れ、時代と共に、日々発展している国際都市です。この “ 横浜 “ での様々な体験を通じ、多様な社会やグローバル化への対応など、たくさんの事を皆さんは知らず知らずのうちに学ばれました。
ぜひ、自信を持って羽ばたいてください。


皆さんの門出にあたり、私は学長として心に留めておいて欲しいことを1つだけ申し上げたいと思います。それは、「広い視野で、前を向く」という事です。皆さんがこれから歩まれる社会は複雑化し、人工知能(AI) の出現などで大きく変貌しています。そのような中、ぜひ「視野を広く持つこと」、そして「前を向くこと」を心がけてください。人生は率直に言って、山もあり谷もあるでしょう。これからは、仕事や家庭、社会生活の中で大変なことや、時には一歩も二歩も立ち止まらなければならないこともあるでしょう。そのような時にこそ試練を “広い視野で” とらえ、“ 前を向き ” 考え行動することが大切です。

お気づきかと思いますが、私は発声に障害がございます。今年度、昨年の春から夏にかけ3ケ月間、附属病院に入院し、口と首の大きな手術を受けました。現在も「声を出すこと」、「口から食べること」をリハビリ中です。一時は牛乳とゼリー状のものしか食べられない状態が長く続き、「どうなるのかな」と思ったりもしました。しかし、日々の、リハビリそのものが、「良い勉強」であり、「貴重な体験」であると考えると、普通の物を食べることの1つ1つが「挑戦」であり、食べられた時は、その1つ1つが「喜び」となります。先日も「即席チキンラーメン」にチャレンジし、食べられた時は「ヤッタ!」です。次は「焼肉」に挑戦しようと思っています。

ですから若い皆さんは、たとえ困難や危機があっても「視野を広げ前向きに」進んでください。 きっと新しい展開が生まれます。ぜひ、「広い視野で前を向く」このことを覚えておいてください。いいですか? 

横浜市立大学は今、創立100周年に向け力強く進もうとしています。
卒業生の皆さんは、これからもこの伝統あるそして横浜と共に歩む横浜市立大学の「大切な一員」なのです。皆さんはぜひ、「母校」横浜市立大学と、母校が共に歩むこの「横浜」の街をいつまでも応援し続けてください。
この横浜市立大学で育ったすばらしい皆さんを私達は、大変、大変 「誇り」に思っております。

結びになりますが、ここに集う全ての卒業生の皆さんのこれからの活躍を大いに期待しております。
卒業本当におめでとう。

平成31年3月25日
横浜市立大学 学長 窪田吉信

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