2型糖尿病
2型糖尿病とは?
何らかの原因によってインスリンの効きが悪くなるによって起こる糖尿病です。従来は生活習慣病として成人の疾患と考えられていましたが、近年では小児でも増加傾向にあり、早期発見・生活改善が重要です。小児の2型糖尿病は1990年から2000年ごろにかけて増加しました。食生活の高カロリー化、高脂肪化や運動量の低下などの原因が考えられます。ただ、必ずしも太っている人だけが2型糖尿病になるわけではありません。2型糖尿病の発症には遺伝や体質などの内的要因と、食事・運動習慣などの外的要因の両方が関わります。なかには体質の素因が強く、肥満ではないのに2型糖尿病になる人もいます(特に日本人の女性に多いとされています)。
どんな症状がある?
・のどがよく渇く、水分をとる量がふえる
・トイレが近くなる(排尿の回数、量が増える)、夜中にもなんどもトイレに起きる
・(ひどくなると)体重が減る
などの症状があります。ただ、2型糖尿病は症状の乏しい病気です。血糖値が高いまま気づかず何年も放置してしまうといろいろな合併症が出て生活に大きな支障が出てしまいます。小児の2型糖尿病を早期に発見するために学校検尿という仕組みがあります。学校検尿は全国的には1992年から行われていますが、横浜市ではそれに10年先駆けて1982年から行ってきました。当院はこの制度の中核を担っています。毎年10~15名程度のあたらしい患者さんが見つかっています。
どんな治療をする?
食事療法・運動療法が基本です。生活習慣改善を中心に、管理栄養士による食事指導などを行います。また必要に応じて内服薬やインスリン治療も行います。多くの2型糖尿病は生活習慣の工夫などで改善が期待できます。ただし、一度よくなったから終わり、ではなく継続した診療が必要になります。放置すると成人と同様に血管の合併症(神経障害・網膜症・腎症など)が進行するため、長期的な管理が必要です。

 
                                 
                            