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小児総合医療センター

1型糖尿病

1型糖尿病とは?

免疫の異常によって、膵臓にあるインスリンを作る細胞(β細胞)が破壊され、インスリンを分泌できなくなる病気です。インスリンはブドウ糖を細胞内に取り込んでエネルギーを作るのに必須なホルモンであり、欠乏すると血糖値を下げる力が失われ、糖尿病の状態になります。さらに放置すると体内にケトン体がたまり、命に関わる「糖尿病性ケトアシドーシス」を起こすこともあります。発症後は生涯にわたりインスリン補充が必要になります。

どんな症状がある?

・喉がよく渇く、水をたくさん飲む
・トイレ(排尿)の回数が増えた、夜トイレに何度も起きる、おねしょが増えた
・体重が減る、疲れやすい、足がつりやすい
などの症状があります。乳幼児では、おむつの交換の回数が増えた、などで気が付かれることもあります。

どんな検査をする?

尿検査、血液検査を行うことで診断が可能です。意識状態が悪いときは頭部のCT検査などを行うこともあります。

どんな治療をする?

治療にはインスリンの補充が必須です。ペン型の注射器を用いたインスリン注射、またはインスリンポンプを用いたインスリン補充療法を行います。特に最新のインスリンポンプは血糖値の上り下がりに合わせて自動的にインスリンの追加をする機能(年齢の制限はありますが)を使うことができて、比較的容易に良好な血糖値を得ることが可能になっています。現在、当科では1型糖尿病で通院・治療中の患者さんが約200名おり、そのうちの約30% の方がこのタイプのインスリンポンプを使用しています。看護師・栄養士とも連携し、生活スタイルに合わせた適切な治療法をご提案します。