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小児総合医療センター

てんかん

てんかんとは?

脳の神経細胞が一時的に強く働きすぎてしまい、その結果「発作」をくり返す病気です。日本ではおよそ100人に1人、全国で約100万人の患者さんがいるといわれています。うち小児患者は1~2割程度を占めます。発作といっても、全身がけいれんするだけではありません。体の一部がぴくぴく動く、ぼんやりして呼びかけに反応しない、口をもごもごさせるなど、いろいろなタイプがあります。当科には日本てんかん学会専門医が2名在籍しており、年間約2000人のてんかん患者さんを診療しております。

どんな検査をする?

診断のためには「脳波検査」を行います。さらに原因を調べるために、頭のMRI検査や血液検査を行うこともあります。発作のようすがはっきり分からない場合には、入院して「長時間ビデオ脳波検査」を行い、発作の映像と脳波を同時に確認することもあります。当院は長時間ビデオ脳波検査を行なうことができる数少ない施設となります。当科では2024年4月から長時間ビデオ脳波検査を導入しており、月15件程度の実績があります。

治療は?

てんかんの患者さんの約70%は、飲み薬(抗てんかん発作薬)で発作を抑えることができます。薬で十分にコントロールできない場合には、横浜市立大学附属病院の脳神経外科と連携して、発作の起こる部分を手術で除去、脳のつながりを調整する手術を行うこともあります。ほかにも、食事を工夫する「ケトン食療法」や、小さな機械を体に入れて神経を刺激する「迷走神経刺激療法(VNS)」といった治療を行うこともあります。てんかんは生活や学校、仕事にも影響することがあるため、医療だけでなく、周りの理解やサポートもとても大切です。