医学部看護学科・医学研究科看護学専攻医学部看護学科
医学研究科看護学専攻
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感染看護学

「感染看護学」は、病院から地域まで場を限定せず、さらに、小児・母性・成人・老年など全ての人間を対象として領域横断的に感染予防から感染症の看護、そして感染管理について勉強する学問です。本学問を追究していくうえで高度先進医療の発展により易感染者が増大し、さらに次々と新興感染症が発見される現代においていかに微生物と共存しながら生活していくことができるかが鍵になると思います。看護の臨床現場における問題点を見出し、研究的視点で解決できるよう支援していきます。

コース紹介

博士前期課程

感染看護学分野には課題研究コース(専門看護師課程)と特別研究コースの2コースがあります。2023年4月現在、課題研究コース卒業生のうち10名が日本看護協会認定の感染症看護専門看護師(CNS)に合格しました。

<課題研究コース>
課題研究コースは、一般社団法人日本看護系大学協議会より38単位の専門看護師教育課程として認定されています。感染看護専門実習1・2では、感染管理については横須賀市立市民病院(2種感染症指定医療機関)で、易感染患者及び感染症患者の看護については2018年度から横浜市立大学附属市民総合医療センター病院で学んでいます。いずれの実習施設も、本学大学院を卒業した感染症看護専門看護師が実習指導に携わっています。また、教員も感染症看護専門看護師であることから、大学と臨床の相互による質の高い教育環境が強みです。身近に高度な実践モデルがいることで、学生個々のキャリアアップを促進します。
また、2018年度より高度実践看護師教育課程として、専門看護師教育課程が38単位に変更となったことで、感染症の診断・医療処置に関する科目が追加となりました。課題研究コースの学生は、研究能力だけでなく臨床現場における高い問題意識と高度な実践能力の習得が求められています。

<特別研究コース>
特別研究コースは、共通科目8単位と専門科目22単位の計30単位を履修します。感染看護学において意義のある研究課題に向けて、論理的思考力や問題解決能力を育み、研究手法を学びます。国内の病院や地域、さらに海外における感染症患者や易感染患者に対し、質の高い看護が提供できる臨床に根差したリサーチマインドを育みます。

感染看護学専攻修了生の主な研究テーマ(2023年4月現在)

コース 研究テーマ
課題研究コース
  • 外来通院中のHIV/AIDS患者における抑うつの実態と関連要因
  • 看護師の採血及び静脈注射時における手袋着用に対する教育介入効果
  • オムツ交換時における手袋着用の順守状況
  • 心臓血管外科手術予定患者に対する人工呼吸器関連肺炎予防のための術前口腔ケアの援助
  • 脳血管疾患による片麻痺患者の健側手指における有効な手指衛生方法の検討
  • 全国の心臓カテーテル室における個人防護具着用の実態とその関連要因について
  • 訪問看護ステーションを利用する在宅療養者の感染症罹患に関するリスクファクター
  • 介護老人保健施設の職員に対する手指衛生教育プログラムの効果
  • 院内保育園の園児および保育士に対する手指衛生教育プログラムの効果
  • ポジティブデビアンスアプローチを用いた手指衛生教育プログラムの効果
  • 接触予防策が講じられている患者への関わりの中で感染症看護専門看護師が倫理調整を必要と感じた場面とその対応
  • 腹膜透析関連感染症予防のために看護師が患者・家族へ指導すべき項目に関する研究-デルファイ法を用いた検討-
特別研究コース
  • 紙筆版結核IAT(Implicit Association Test : 潜在連合テスト)の作成および信頼性・妥当性の検討
  • ケニアの男女におけるHIV検査受診の促進・阻害要因
  • Leuven Knowledge Questionnaire for Congenital Heart Disease(先天性心疾患のためのLeuven知識調査票)の開発および妥当性の検討
  • 感染症契機で再入院をきたす心不全患者の背景要因と入院後の経過に関する後ろ向きコホート研究

連絡先

感染看護分野長(代行) 玉井奈緒
E-Mail tamai.nao.tx@yokohama-cu.ac.jp
電話&FAX 045-787-2521(代表)
       045-787-2561(ダイヤルイン)

看護学専攻博士前期課程