生命ナノシステム科学研究科生命ナノシステム科学研究科
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大学院生 井上 拳さんが、第50回炭素材料学会年会において「学生優秀発表賞」を受賞!

2024.01.25
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  • 学生の活躍
生命ナノシステム科学研究科物質システム科学専攻博士前期課程2年の井上 拳さんは、「熱分解法による天然物由来カーボン量⼦ドットの作製と蛍光特性」について、2023年11月30日、東京エレクトロンホール宮城にて開催された「第50回炭素材料学会年会」において、「学生優秀発表賞」を受賞しました。
受賞者
生命ナノシステム科学研究科
物質システム科学専攻博士前期課程2年
井上いのうえ 拳 けん さん

指導教員
生命ナノシステム科学研究科 
橘 勝 教授 
(物質システム科学専攻)

受賞内容
第50回炭素材料学会年会 学生優秀発表賞

発表題目
熱分解法による天然物由来カーボン量⼦ドットの作製と蛍光特性
—今回の発表内容について 井上 拳さんに解説していただきました。
量子ドットとは数nm(ナノメートル)の光る半導体のことです。量子ドットの発見は2023年のノーベル化学賞を受賞しており、近年非常に注目を集めている材料です。ノーベル賞を受賞した量子ドットは金属から作られていますが、私はより安価で安全な天然物由来のカーボン(炭素)を用いた量子ドットを作製しています。当研究室では植物の種を加熱するのみの簡便な方法でカーボン量子ドットを作製することに成功しており、世界中から注目を集めています。しかし、天然物由来のカーボン量子ドットは発光の効率の低さが課題としてありました。そこで、私の研究では加熱分解時の温度に着目し、単純に温度を調節することで発光の効率を大幅に向上させることに成功しました。本研究の結果は、天然物由来カーボン量子ドットのさらなる可能性を示した重要な結果であると考えています。


井上 拳さんのコメント
学会での学生優秀発表賞の受賞は、大学生活での一つの目標であったため、大変嬉しく思います。会場ではカーボン量子ドットに関して発表している方がほとんどおらず、アウェーに感じ、少し緊張しましたが、研究内容を高く評価していただき、自分の研究に対する自信がつきました。 受賞することができたのは、研究活動を支えてくださっている橘勝先生、鈴木凌先生、研究室メンバーのおかげです。今後も日々研究に励んでいきたいと思います。

指導教員 橘 勝 教授からのコメント
井上くん、優秀発表賞、おめでとう!日頃の研究に対するモチベーションの高さや直向きに取り組む姿勢を考えると、当然の受賞かと思います。学部1年生の早い段階から、理数マスター育成プログラムで研究をスタートさせ、すでに欧文学術雑誌への論文投稿や特許出願も行っており、順調というよりむしろ予想以上の成果が出ているのではないでしょうか。また昨年夏にはスペインで開催された国際会議でも口頭発表に選出されるなど、M2の学生としては突出した業績だと思います。来年度からは博士後期課程に進学することになっていますが、これを機により一層の活躍を期待しています。
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