医学部長挨拶

医療を取り巻く環境は少子高齢化が加速する中で大きく変化しつつあります。さらに、新型コロナ感染症の世界的な蔓延で我々医療者は多くのことを学び、将来に備えなければならない重要性を強く認識しました。また、教育に関する方向性も“ゆとり教育の見直し”、“入試制度の見直し”、さらには“社会のグローバル化に対応できる人材の育成”と、この数年の間に様変わりしつつあります。医学科と看護学科を有する本学の医学部では、従来から“高度な知識と臨床実践能力を備え、豊かな人間力をもったリーダーシップを発揮できる人材の育成”に力を注いできました。また、“患者さん中心の考え方に立脚できる倫理観を有する医療人の育成”についても様々な医療倫理教育の中で実践して参りました。これらの医学部卒前教育の方向性は医学教育の根源的なことであり、今後も継承されるべきものです。しかしながら、大きく変化しつつある医療・教育をとりまく環境に柔軟に対応できる体制を築き上げていくことが肝要であると考えております。
医学科では、医学部長がセンター長を務める「医学教育センター」が教養教育部門、基礎医学部門、臨床・病棟部門、グローバル推進部門、医学教育推進部門を統括して医学教育の改善を図り、より先進的な医学教育を実践しています。令和5年度には、二巡目の「医学教育分野別評価」(世界医学教育連盟(WFME)のグローバルスタンダードに基づく医学教育の認証評価)を受審し、7年間(令和13年3月まで)の認定を受けました。この認定により、アメリカ外国医師卒後教育委員会(ECFMG)からの、「国際基準で認定を受けた医学校の出身者にしか申請資格を認めない」との通告に対応する体制が今後も維持されることになります。
看護学科では、発展する国際都市横浜をフィールドに、豊かな倫理観と人間力を持った人材の育成はもとより、高度教養教育として求められる国際性および創造性豊かな人材の育成に取り組んでいます。また、「YCU看護キャリア開発支援センター」を中心として、看護にかかる教育・研究・医療及び看護職員のキャリア支援についての連携協力を推進し、附属2病院における質の高い看護の提供を目指しています。さらには、平成30年度から大学院医学研究科看護学専攻に博士後期課程を設置し、高度な知識と研究・教育能力を備えた看護人材の育成を進めています。
本学は福浦キャンパスに隣接する大学附属病院と浦舟町にある市民総合医療センターの2つの大学附属病院(総計1400床)を有し、看護学科、医学科いずれの臨床実習も附属2病院で行える大変恵まれた環境にあります。令和5年度にはコロナ禍の教訓を生かし、横浜市と連携して本学先端医科学研究センターに「新興感染症センター」を新たに設立し、今後再び我々が対峙することになるだろう新興感染症への疫学、医療、研究面で領域横断的に対応する組織として活動しております。この恵まれた環境を生かし、横浜市立大学の基本方針でもあります“地域貢献”と“国際化”に寄与できる医療人材の育成を推し進めるとともに、すべての学生を大切にする、人と人のつながり・温かみのある教育を展開する所存です。
令和7年4月
医学部長 金子 猛
看護学科では、発展する国際都市横浜をフィールドに、豊かな倫理観と人間力を持った人材の育成はもとより、高度教養教育として求められる国際性および創造性豊かな人材の育成に取り組んでいます。また、「YCU看護キャリア開発支援センター」を中心として、看護にかかる教育・研究・医療及び看護職員のキャリア支援についての連携協力を推進し、附属2病院における質の高い看護の提供を目指しています。さらには、平成30年度から大学院医学研究科看護学専攻に博士後期課程を設置し、高度な知識と研究・教育能力を備えた看護人材の育成を進めています。
本学は福浦キャンパスに隣接する大学附属病院と浦舟町にある市民総合医療センターの2つの大学附属病院(総計1400床)を有し、看護学科、医学科いずれの臨床実習も附属2病院で行える大変恵まれた環境にあります。令和5年度にはコロナ禍の教訓を生かし、横浜市と連携して本学先端医科学研究センターに「新興感染症センター」を新たに設立し、今後再び我々が対峙することになるだろう新興感染症への疫学、医療、研究面で領域横断的に対応する組織として活動しております。この恵まれた環境を生かし、横浜市立大学の基本方針でもあります“地域貢献”と“国際化”に寄与できる医療人材の育成を推し進めるとともに、すべての学生を大切にする、人と人のつながり・温かみのある教育を展開する所存です。
令和7年4月
医学部長 金子 猛