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【報告】YOKOHAMA D-STEP 令和4年度シンポジウム

令和4年度D-STEPシンポジウムを開催しました!

横浜市立大学・東京理科大学・明治大学の3大学共同で実施される文理融合・実課題解決型データサイエンティスト育成事業「YOKOHAMA D-STEP」。事業最終年度を締めくくる【令和4年度D-STEPシンポジウム】を令和5年3月22日(水)に実施。連携校・連携自治体の代表者や受講生が、D-STEPの取組に関して講演しました。

  令和5年3月22日(水)に、横浜市立大学みなとみらいサテライトキャンパスを拠点にオンライン形式で「データサイエンティスト育成のこれまでとこれから」をテーマにシンポジウムを開催しました。

 本シンポジウムは、平成30年度文部科学省採択事業「超スマート社会の実現に向けたデータサイエンティスト育成事業」(YOKOHAMA D-STEP)の一環で、本事業の活動を広く社会に周知することを目的に開催し、当日は90名以上の方にご参加いただきました。

 開催に先立ち、土屋 隆裕教授(横浜市立大学大学院データサイエンス研究科 研究科長・YOKOHAMA D-STEP事業責任者)から、D-STEPのこれまでの取組、連携校における取組や受講生からの声及びこれからのデータサイエンティスト育成の5つのテーマで講演を行うとの開会の挨拶がありました。

講演1

「YOKOHAMA D-STEPにおけるこれまでの取組み」について講演する坂巻顕太郎特任准教授


 1つ目の講演では、坂巻 顕太郎特任准教授(横浜市立大学大学院データサイエンス研究科)から、「YOKOHAMA D-STEPにおけるこれまでの取組み」について発表がありました。

 この講演では、国の進める数理・データサイエンス・AI教育の目標における本事業の位置づけ、特に大学院修士レベルに求められる知識・技能を持った人材育成を目指し、課題発見から課題解決に向けた提案までの一連のプロセスを、座学と実習(Project-Based Learning(以下「PBL」という)により学び、特に産学官が連携し実際の社会課題に沿った内容を進めることで、社会人でも現場に即応できるプログラムを実施してきたことが報告されました。

講演2

 

 2つ目の講演では、乾 孝治教授(明治大学 総合数理学部 現象数理学科/副学長)、瀬尾 隆教授(東京理科大学 理学部第一部 応用数学科)から、「連携校におけるデータサイエンスの取組み・D-STEPの波及効果」について発表がありました。

 乾 孝治教授から、明治大学では、数理データサイエンス人工知能リテラシーレベル・応用基礎レベルプログラムを設置し、数理・データサイエンス・AIに関する基礎的な能力の向上および実践的に活用できる人材育成を展開していることが紹介されました。また、大学院科目として、現象数理・ライフサイエンス融合研究プログラムを展開しており、YOKOHAMA D-STEPを端緒としてデータサイエンス教育が学内で認められ広がっていったと説明がありました。

 瀬尾 隆教授から、東京理科大学では、データサイエンス教育プログラム基礎・専門プログラムを設置し、学部横断型のデータサイエンスに係る知識・技術を修得できる教育を展開していると説明がありました。また、東京理科大学のD-STEP受講生からの声として、PBL講義や他大学の講義の履修、講義録画の振り返りができて勉強になったとのコメントが紹介されました。

講演3

 

 3つ目の講演では、家舗 弘志さん(令和元年度受講生)、関 恵佑さん(令和4年度受講生)から、「YOKOHAMA D-STEPでの学び」について発表がありました。PBL演習を主として、D-STEPの学びの特長及びD-STEPを受講して培われた学びについて、経験を交えて発表がありました。

 まず、家舗さんからは、自分と専門性が違う分野の受講生と交流できることの利点や課題解決方法の認識の相違による学びについて発表がありました。

 次に、関さんからは、データに関する事前に行うインタビューの重要性、チームでコミュニケーションをとりながら取組むことの必要性について発表がありました。

講演4

横浜市政策局政策課 正木 亮 係長

 4つ目の講演では、正木 亮様(横浜市政策局政策課 係長)から「YOKOHAMA D-STEPでの学び」について、発表がありました。

  横浜市官民データ活用推進計画や本学とのデータ活用に関する包括連携協定について説明がありました。また、D-STEPのデータエキスパート育成セミナーは、4年間で延べ300名以上の職員が受講し、職員のデータ分析スキルの向上や、今後の学習意欲向上のきっかけとなったと報告がありました。

講演5

横浜市立大学大学院データサイエンス研究科 土屋 隆裕 教授

 5つ目の講演では、土屋 隆裕教授から「横浜市立大学における今後のデータサイエンティスト育成事業」について発表がありました。

 令和4年度で「YOKOHAMA D-STEP」事業が終了し、来年度から実施する「DSリカレントプログラム」の内容について説明がありました。

閉会挨拶

横浜市立大学 相原 道子 学長

最後に、相原 道子 学長(横浜市立大学)から、これまで本事業にご協力いただいた皆様に心より感謝を述べ、閉会しました。

終わりに

今回のシンポジウムにも、全国の大学関係者、企業の皆様をはじめとして、幅広く多くの方々にご参加いただきましたことを感謝いたします。今後も多様な分野で活躍するデータサイエンティスト育成に取り組んでまいります。

データサイエンス学部School of Data Science