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ボラツアー2021 Vol.2「フードバンクかながわ・食料提供支援ボラツアー」

「もったいない」を「ありがとう」に変えるボランティア

廃棄される食品を適切に再配布するフードバンクでのボランティア活動から得た学び

■日時:令和3年8月23日(月)・24日(火)、13:00~16:00
■場所:公益社団法人フードバンクかながわ(横浜市金沢区)
■主催団体:ボランティア支援室学生スタッフVolunch、公益社団法人フードバンクかながわ
■Volunch:揚妻、武田、加藤、山谷、下山、室谷
■ボランティア学生数:8月23日/3名、8月24日/5名

※ボラツアーとは
ボランティアに初めて参加する学生の不安をできる限り少なくするために、「Volunch」が一緒にボランティア活動に参加するプログラム。ボランティア活動の当日だけでなく、事前交流会・事後交流会を実施し、事前準備・振り返りといった一連のサポートを行うことで、ボランティア経験が少ない学生も安心してボランティア活動に取り組んでもらえます。

寄付されてきた食料

食品ロスと貧困の現状から解決策を探る

 「ボラツアー」で必ず行っている事前学習は今回オンラインで行い、フードバンクかながわの事務局長をされている藤田さんに、日本の現状やフードバンクでの活動等についてお話を伺いました。そもそもフードバンクとは、消費されるには十分安全であるにも関わらず廃棄されてしまう食料を個人や団体・企業から引き取り、支援を必要としている人々に配分する活動をしている団体のことをさします。日本の現状としては、食品ロスの多さと貧困の深刻さが挙げられました。

(左)賞味期限を点検している様子(右)棚への仕分け作業

 日本は、単純換算すると毎日国民一人当たり茶碗一杯分のご飯の量(約130g)に相当する食品ロスを出しているにも関わらず(平成30年度総務省より)、OECD(経済協力開発機構)加盟国の中でも最低水準の相対的貧困率の高さ、特に一人親世帯での貧困が顕著に見られることを学びました。こうした課題を解決する策の一つとなるのがフードバンクです。特に現在コロナ禍でのイベント中止等により増える寄贈と、減給やシフトの削減等により増える需要に対応するため、スタッフの方々は日々忙しく活動されています。私たちもそのような活動の一部を担うため、そして課題解決の一助となるべく、フードバンクかながわでボランティアをさせていただきました。

賞味期限と食品の分類ごとに区切られた棚

 参加した学生からは、「主食だけでなく、思ったよりも多くの様々な食品がフードバンクに集められ、救われていることに驚いた」「賞味期限や穴があいてしまっているものを分別する点検作業の重要性を感じた」などという感想が寄せられました。
 個人や企業から寄せられた食品をただ渡すのではなく、その先の食品が渡る相手を想うことがフードバンクかながわの設立目的でもある「地域のたすけあい・支え合いを実現する」ことにも通じているのではないかと感じました。また、そうした細やかな気遣いや心配りは、ボランティア活動全般で発揮されるべきだと思うので大切にしていきたいです。

◆おわりに

 今回のボラツアーの参加者の中には初めてボランティアに参加したという学生もいましたが、「活動に参加しなければ分からないことも多く、勉強になった」「ボランティアは堅苦しく参加しづらいイメージがあったが、今回参加してイメージが変わったので今後も積極的にボランティア活動に関わっていきたい」という声も寄せられ、“学生のボランティアに対するハードルを下げる”というボラツアーの目的を十分に達成できたのではないかと思います。
 一連の活動を通して、私自身ボランティアの大切さを実感するとともに、改めて自分の行動を見つめ直すことができました。特に、食品ロスの削減と貧困の解消はどちらか一方ではなく、どちらも同時進行で進めていく必要があると感じました。みなさんも食べ物を大切にして、買いすぎや食べ残しを減らすことはもちろん、売れ残りや食材の過剰除去を減らすための努力もしてみてください。
 また、横浜市立大学の近くのイオン金沢八景店など様々な場所で、各家庭で余ってしまった食品を持ち寄ることでそれらを寄付できるフードドライブが行われているので、機会があればぜひ参加してみてください。
 

Volunch1年 室谷 今日子

(左)8月23日参加メンバーとフードバンクかながわの藤田さん(写真右端)(右)8月24日参加メンバー

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