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乳児股関節二次検診

股関節について整形外科受診を勧められた場合

乳児の検診において先天性股関節脱臼のスクリーニングはチェック項目の一つとなります。もしも股関節に所見があった場合、あるいは先天性股関節脱臼のリスク保有児であった場合は整形外科での二次検診を検討される可能性があります。問題ないことを確認し、安心していただくためにも二次検診を勧められた場合は必ず受診するようにお願いします。

乳児股関節二次検診で評価する疾患は、先天性股関節脱臼(発育性股関節形成不全ともいう)の有無についてです。これは生下時または生下後に股関節が外れてしまう(脱臼)、あるいは外れかかってしまう(亜脱臼)状態を指します。近年の発生頻度は1000人に1人と頻度は稀ですが、一定数の患児が存在していることも事実です。股関節脱臼は発見が早ければ装具治療で後遺症なく成長することが見込まれますが、発見が遅れると入院・手術が必要となる場合があります。

診断法

明らかな脱臼がある場合には診断は容易ですが、亜脱臼の場合はその限りではありません。レントゲン撮影を行っても分かりにくいことがあります。そこで近年はエコー(超音波検査)を用いた診断法が有用とされています。具体的には「Graf法」という手技で股関節の位置を確認します。Graf法は1980年オーストリアのGraf先生が開発されたエコー検査方法です。赤ちゃんを横向きに寝かせ、股関節にエコーを当てることによって評価します。国内でGraf法が施行できる医療機関は限られていますが、当院では2025年から体制を整えています

診断後

Graf法による診断は細かなタイプ分類があります。当院でもタイプ分類は行いますが、ご両親にお伝えする結果は「正常」「異常」「グレー」の3つです。「正常」と判断された場合、外来通院は行わずに標準的な検診で成長をみていただくことになります。「異常」と判断された場合には県立こども医療センターあるいは横浜市立大学附属病院と連携して治療方針を検討します。「グレー」とは、正常に近いが経過観察が必要な状態のことを指し、定期的にエコー検査で股関節の成長過程を観察します。