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生命ナノシステム科学研究科の嶋田教授と浅見特任教授の研究グループが、Innopodium株式会社と木原生物学研究所に共同研究室を開設!

2025.03.19
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生命ナノシステム科学研究科の嶋田教授と浅見特任教授の研究グループが、Innopodium株式会社と木原生物学研究所に共同研究室を開設!

横浜市立大学と、Innopodium(インノポディアム)株式会社(本社:中国 上海市)は、このたび木原生物学研究所(舞岡キャンパス)研究棟に共同研究室「Innopodium Kihara Lab (Japan)」を開設しました。
左から嶋田教授、浅見特任教授、Michael Zhu氏、Yonnie Yun氏
共同研究室開設の背景と目的
生命ナノシステム科学研究科 生命環境システム科学専攻 嶋田幸久教授、浅見忠男特任教授のグループは、ケミカルバイオロジーの手法を活用し、植物ホルモンが植物の成長制御の分子メカニズムにどのように関わるのかを研究しています。また、植物成長調節剤*1の農業応用を目指した研究にも取り組んでいます。
一方、Innopodium株式会社は、中国・上海市に本社を構え、農作物の病虫害防除や生物農薬の技術開発等を事業とする新興企業です。
共同研究室では、嶋田教授、浅見特任教授の培ってきた最先端の植物ホルモンに係る研究成果を用いて、植物ホルモン調整剤の開発をはじめ、除草剤や殺虫剤等の農薬に関する共同研究を推進し、精度の高い製品開発や新技術の創出を目指します。これにより、農業の発展や食料の安定供給に貢献していきます。
 
 
ワークショップ開催
この共同研究室の設立を記念し、2024年12月13日に、ワークショップ「Past, present, future of drug discovery and design」を木原生物学研究所にて開催しました。本ワークショップでは、両機関の関係者が集い、研究成果の発表が行われました。
また、ワークショップに先立ち、今後の連携に向けた打ち合わせが実施され、研究の方向性や協力体制について意見交換が行われました。
Innopodium社 President/CEOのMichael Zhu氏は、「この共同研究室で大きな成果をあげたい」との意気込みを語り、嶋田教授(木原生物学研究所 所長)も、「本研究が、木原生物学研究所での産学連携と日中国際連携の推進に貢献することを期待している」とコメントしました。
 
意見交換の様子(上)、嶋田教授の講演の様子(左下)、浅見特任教授の講演の様子(右下)
今後の展望
Innopodium社が持つ研究開発技術と、嶋田教授・浅見忠男特任教授のグループが蓄積してきた研究手法を融合する形で新たに誕生した「Innopodium Kihara Lab (Japan)」は、今後もグリーンバイオテクノロジー領域における技術開発に貢献していきます。
 
Innopodium Kihara Labの関係者
 
 
用語説明
*1 植物成長調節剤 
内因性植物ホルモンもしくは植物ホルモンと同じ生理学的効果と類似した化学構造を持つ人工的に合成された化合物で、農薬の広範なカテゴリーに属し、天然の植物ホルモンに類似した合成化合物や生物から直接抽出された生理活性物質などを含む、植物の成長と発育を制御する農薬の一種である。
 
リンク
Innopodium株式会社
中国の大手農薬メーカーSufarm社(江蘇農墾生物化学有限公司)とLimmin社(利民ホールディングスグループ株式会社)が合弁で設立した農薬開発ベンチャー企業
 
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