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第8回寺子屋塾 西大道レポート

2023.10.16

4年ぶりの開催はボランティア支援室学生スタッフVolunchが全力サポート!

3日間のプログラムで、小学生と兄弟姉妹のような関係に!

■日時:令和583日(木)、4日(金)、5日(土)9:3015:30
■場所:横浜市金沢区西大道町内会館
■主催団体:横浜市金沢区西大道町内会
■ボランティア学生数(Volunchメンバー)3日(木)/5名、4日(金)/7名、5日(土)/7
■イベントの規模:横浜市立大道小学校児童/延べ50名、西大道町内会スタッフ/延べ28名 

■小学生の「夏の思い出作り」に一役

新型コロナウイルスの感染拡大により2020年から中止となっていた「寺子屋塾 西大道」は、西大道町内会が10年にわたり継続的に続けている、地域の小学生と市大学生が交流しながら夏休みの3日間を過ごすプログラムです。本学のボランティア支援室学生スタッフ「Volunch」(以後「Volunch」と表記)がサポートを行いました。小学生は全3日間のプログラムに延べ50名が参加。一方Volunchの学生は一人が12日参加し、延べ19名が参加しました。

■子どもたちそれぞれが課題を持ち寄って、午前中のプログラム「学習の時間」

 

 初日は10時の開始後、飯塚町内会会長からのご挨拶やスタッフの皆さんと学生の自己紹介、3日間のスケジュール確認などがあったため、学習時間は1時間20分ほどでした。しかし2日目、3日目は午前中まるまる2時間を取って、じっくりとそれぞれの学習に向き合いました。

 学年ごとにグループを作り、5年生グループ・6年生グループは板の間に、1年生から4年生の各グループは畳の部屋に、ひとつのグループに12名の学生がついて対応しました。子どもたちはそれぞれ持ってきた算数や漢字のドリル、社会・理科の問題シートなどを進め、質問があったら大学生に聞いたり、回答に丸を付けてもらったり、おしゃべりを交えながら楽しく学習に取組みました。

 とはいえ、学年ごとにかなりの差があり、集中して取り組む上級生とは違って、畳の部屋の14年生はずっと座っていることが苦痛のようで、立ち上がったり歩き回ったり寝転がったり…。大学生のほうも、なんとか集中させようと、いろいろと話しかけたり促したりしていましたが、なかなか難しく、四苦八苦している様子も。でもこれが学習支援の醍醐味です。

 大学生の中にも子どもたちと関わることや、学習支援の対応をすることが初めての者もおり、最初は戸惑っている様子もありましたが、徐々に打ち解けて膝の上に座ってくる子、隣にべったりくっついてくる子たちがかわいくてたまらない様子で、「学習」という名の交流の時間を楽しんでいました。

 

■おいしいお昼ご飯に、子どもたちも学生も大喜び!にぎやかなランチタイムを堪能

 12時になると、待ちに待ったお昼ごはんです。学習中から、漂ってくるいい匂いに気を取られていた子どもたちは大はしゃぎで、食卓の準備も率先してやります。

 調理を担当してくださったのも、地域のお母さん方。初日はカレーライス、2日目は炊き込みご飯とから揚げ、最終日はロールパンサンドと、こどもたちの大好きなメニューです。取材にうかがった2日目は、唐揚げの争奪戦となりました!お代わりが3周(?)まわり、最高14個食べた高学年男子も!大学生も最初は遠慮しつつ、スタッフの後藤さんの「遠慮しなくていいよ」ということばに、ありがたくいただいていました。

 その一方で、体の小さい下級生の子どもの中には、頑張っても食べきることができない子もいて、改めて子どもたちの小学校6年間の成長ぶりと、その差を感じた場面でした。

■子ども同士の話し合いによるまちを象徴する短歌作りと、上級生から下級生への読み聞かせ

 2日目の午後は、グループに分かれて皆で話し合い、頭を使いながら「西大道地区」の生活を表した短歌づくりに取組みました。全員がこの地域で生活しており、毎日の通学や買い物も基本はこのまち。特に夏休みということもあり、4年ぶりに開催される納涼祭を心待ちにする気持ちを表したものが3つも!

「なつまつり おみこしかつぎ わっしょいしょい」

「夏祭り おいしいたべもの いっぱいだ」

「わくわくどきどき ソーランブシ」

「こまったら 人に知らせよう 交通安全」

「ばすていが 3つもあるよ 西大道」

上級生がリードして、下級生も一緒に絵を描いて、それを大学生が見守り声をかけて、楽しい“かるた”ができあがりました。

午後二つ目のプログラムは「読み聞かせ」です。スタッフの方が、読み聞かせ用の大型絵本も何冊か用意してくださったこともあり、皆興味津々で食い入るように最前列に座る下級生もおり、大学生も一緒にお話に聞き入っていました。午後のちょっと眠くなる時間でしたが、上級生も下級生もそれぞれの立場で真剣に関わり、いつもは「読み聞かせる」立場が多い大学生も、このゆったりとした午後の時間を楽しんだようです。

■名残惜しいお別れの時間。お手紙をくれた子も!

 午後のプログラムも終了し、最後のおやつの時間には手作りのゼリーをいただき、この日は終了となりました。

 大学生から一人ずつ、子どもたちに向けたメッセージを伝える時間があり、この日が最終日となる学生も、翌日も来ることを約束した学生もさまざまでしたが、子どもたちとかけがえのない夏の時間を共有し、交流できたことについて、この時間を作ってくださった西大道町内会のスタッフの方や、関わった子どもたちに感謝と応援の言葉をかけていました。

 中には、お兄さんと離れがたくお手紙(ラブレター??)をくれた子も。もらった学生は「こんなお手紙もらったの初めてです!」と、照れくさそうに、でもうれしそうに見せてくれました。

■最終日5日(土)夜開催の「納涼祭」に向けて

3日間のうち午後のプログラムでは、日によってさまざまなことに挑戦しました。

最終日の5日(土)には、寺子屋塾の後17時から、会館前の公園で4年ぶりに地域の「納涼祭」が行われるということで、初日の3日(木)の午後には、その時に子どもたちが着る法被に皆でそれぞれ絵を描いたり、また5日(土)の午後には、学生と子どもたちとでバルーンアートを作ったり、納涼祭のためのソーラン節の練習をするなど、普段はなかなか体験できないような、夏休みならではの多彩なプログラムを楽しんだようです。

    
ボランティア支援室コーディネーター 柳本

■学生の感想・コメント

はじめは緊張していたが、関わるにつれて子どもたちの方から話しかけてくれるようになり嬉しかった。ボランティアを通して普段かかわりの少ない世代との交流ができ、新たな視点を得ることができた。

 

子どもたちは、喧嘩する時間と仲良くなる時間が交互に現れてだいぶ忙しかった。みんな一斉に話し出すので、それぞれの話を聞くことが大変だった。勉強に関しては、自分でやりたいという気持ちが強く、どこまで教えればいいか難しかった。ただ、わからないとすぐに投げ出す子もいたため、集中力の継続は難しいと思った。

 

みんな本当に元気でこっちも元気をもらうことができたし、自分からどんどん発言したり質問したりしてくれるのが嬉しかった。子どもたちとの関わり方や、やる気の出し方など学べたことも多くあって、本当にいい経験ができたと思う。

 

どの程度自分からかかわるべきなのか、どのように勉強を教えればよいのかわからず、難しいと感じました。はっぴの裏のデザインを考えたり、ソーラン節の練習をしたりするなど、一緒に取り組む活動を通して子どもたちの元気さをとても感じ、楽しいボランティアでした。

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