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「横浜マラソン2025」レポート

雨の中、フィニッシュしたランナーに労いの言葉を

■日時:2025年10月26日(日)
■場所:
・一般ボランティア/パシフィコ横浜臨港パークフィニッシュエリア(参加賞袋配付)
・救護ボランティア/
<ボラ室募集>山下ブロック第3・14救護所
<Flont Line Yokohama(FLY)(※医学部学生団体)>南部市場第8救護所、首都高鳥浜第9救護所、首都高磯子第10救護所
・応援パフォーマンス
<応援団チアリーダー部Seagulls・吹奏楽団「奏」>パシフィコ横浜
・給水パフォーマンス
<ピアノ会>首都高杉田入り口付近第11給水所
■主催団体:横浜マラソン2025組織委員会
■ボランティア学生数:
・一般ボランティア/15人
・救護ボランティア/ボラ室募集6人、Flont Line Yokohama(FLY)31人
・応援パフォーマンス/応援団チアリーダー部Seagulls22人、吹奏楽団「奏」35人
・給水パフォーマンス/ピアノ会
■イベントの規模:出走者合計28,770人
・出走者数/フルマラソン21,344人、ペアリレー412組(824人)、みなとみらい7㎞ラン5,406人、ファンラン(中学生)86人、ファンラン(ファミリー)454組(908人)、車いすチャレンジ80人
・沿道応援者数/36.3万人
 

アイデアを結集して「工夫」を凝らす醍醐味

■フィニッシュしたランナー、27,547名に参加賞袋を配布

2025年は、2024年より約3,000人多い、28,770人のランナーが参加し、途切れなく降る霧雨に濡れながら、風光明媚な市内各所や首都高を巡るコースを走りました。気温も昨年の20度を下回って、最高気温で16度、朝は14度という天候の中、今回も本学の学生15名が、フィニッシュエリアで参加賞として提供された袋を配布する「一般ボランティア」の活動に参加してきました。雨のため全員レインコートを着て、約6時間半の活動に従事しました。

フィニッシュゲートをくぐったランナーは、誘導担当ボランティアの指示に従って4レーンに分かれてフィニッシュエリアに入ってきます。その途中で、まずはメダル、次に参加賞(本学が担当した参加賞袋のほか出走記念タオル、ドリンク、ラッキー給食など)を順番に受け取り、最後に計測タグを外してもらって退場ゲートへと進みます。完走したランナーは喜び、達成感、安堵感、疲労などさまざまな感情が混ざり合った状態でレーンに入ってきますが、そんなランナーと最も近くで接することができるのがフィニッシュエリアでの活動でした。

■最初からレインコートが手放せない一日に

フィニッシュエリアで活動するボランティアの集合は、パシフィコ横浜1階に7時45分とのことでしたが、周辺は規制がかかっていて通れない場所があり、またパシフィコ横浜周辺の地理に詳しくない学生もいたため、本学の一般ボランティアは、7時15分に一旦みなとみらいの駅近くに集合してもらいました。その後パシフィコ横浜に移動し、フィニッシュエリア担当のリーダーによる点呼のあとIDカードとオリジナル軍手を受け取って、他のボランティアも一緒に活動場所に移動しました。

現地はすでに雨。28,000人分に近い参加賞袋は大きなダンボール箱に入って何箱も積まれているため、テント内はそれだけでいっぱい。ボランティアは早速レインコートを取り出して、備品準備をしていきます。すぐに渡せるように箱から取り出し、机に並べていきますが、雨で濡れないように箱で覆いを作ってかぶせるなどの工夫が必要でした。

■「袋の紐を出して開いて渡したほうがいい?」~想像力を働かせて、創意工夫を!

 スタートは、今大会のメインとなるフルマラソンのほか、みなとみらい7㎞ラン、ペアリレーが8時30分で、最初のフィニッシュは8時51分(みなとみらい7㎞ランの選手)でした。そこからは途切れることなくフィニッシュが続きます。ファンラン(ファミリー・中学生・車いす)のランナーがフィニッシュし、フルマラソンのトップが10時50分頃フィニッシュした後は、延々とフィニッシュするランナーが続いて、12時頃からピークを迎えました。ゲート周辺は大混雑で、立ち止まる選手も。
最初は本学のボランティアも3チームに分かれ、前線でランナーに袋を渡すチーム、袋を箱から出して前線にいるメンバーに袋を渡すチーム、休憩をとるチームを交代で回していたのですが、ピーク時はそれでは手が足りず、2グループが袋渡しに回るなど適宜状況に応じて対応しました。

そんな中、学生たちの間からどこからともなく「袋はそのまま渡すのではなく、紐を出して開いて渡したほうが、次にもらう参加賞を入れやすくて選手はありがたいのでは?」という意見が出て、その後本学のレーンでは、袋を開いた状態にして渡すようにしました。ひと手間はかかりますが、これも現場ならではの工夫と、選手への思いやりの気持ちの表れとして、とてもいい経験ができたと思います。

そしてなにより、参加賞袋を渡しながら、ランナーと交わす「お疲れさまでした!」「完走おめでとうございます!」というほんの一言二言の楽しさ!学生にとっては一人のランナーとはたった一瞬の触れ合いかもしれませんが、ランナーの中には、もしかしたらこの一瞬の言葉がずっと忘れない思い出になる人がいるかも…。そう考えると、ますます活動にも気持ちがこもります。

■卒業後医療の現場に出たときに役立つ経験としての、救護ボランティア

そして本学からは毎年、「救護ボランティア(FR隊)」に多くの医学部生が参加しています。2025年はボラ室から呼びかけた救護ボランティアのほかに、医学部の学生団体「Flont Line Yokohama(FLY)」のメンバー31名が参加しました。ボラ室からの募集メンバーは山下ブロック()を、Flont Line Yokohama(FLY)は南部市場ブロック(第8救護所)~首都高鳥浜ブロック(第9救護所)~首都高磯子ブロック(第10救護所)を担当しました。

マラソン参加中のランナーは、ケガはもちろん体調の急な変化など、さまざまな危険に直面することがあります。そんなランナーの急変に最初に気づいて初期の対応をするのが「First Responder」です。もちろん、何もないことが最良なのですが、もし緊急事態が目の前で起こったときも、周りにいる医師や看護師の方と連携して初期救急に対応する勇気や、冷静な判断力も必要です。医学部生は卒業後医療の現場に出たときにきっと役立つ経験として、救護ボランティアに参加する学生が多いようです。


■学生団体によるパフォーマンス活動

今年も、「応援団チアリーダー部Seagulls」と「吹奏楽団『奏』」、「ピアノ会」の3団体が、パフォーマンスで参加しました。
「応援団チアリーダー部Seagulls」と「吹奏楽団『奏』」は、9時40分~45分にスタートしたファンラン(ファミリー・中学生・車いす)の応援パフォーマンスをアンパンマン、バイキンマン、ドキンちゃんと一緒に行いました。今年は途中で雨が強くなったので、歩道橋の下に移動してのパフォーマンスとなりました。

演奏に当たっては事前に、「奏さんの演奏で、Seagullsさんとアンパンマンにパフォーマンスしてもらえると一体感があって盛り上がると思うので、ぜひお願いしたい」という事務局の提案があり、アンパンマンに関連した楽曲を2団体で検討した結果「アンパンマンのマーチ」と「宝島(T-SQUARE)」を選定。演奏とパフォーマンスという本学2団体によるコラボレーションが披露され、ファンランに参加した多くの親子連れや子どもたちを笑顔にすることができました。
また、ピアノ会は、今年は首都高杉田入り口付近第11給水所で給水パフォーマンスを行いました。
 

■学生の感想から

【一般ボランティア】

・市大生と一緒に活動することができ、初めて会う方々が大半の中でも、コミュニケーションをとりながら充実した活動時間を過ごすことができた。雨天の中ではあったが、ランナーの方々の姿を見て勇気や尊敬の気持ちを抱き、充足感を得ることができた。

・今回の活動が大学に入ってからでは初めてのボランティアだったのでどんな感じか不安もあったけど、みなさん優しくて楽しく活動できました。ランナーさんに「お疲れ様です」などの声掛けをするだけでなく、役割分担をする、持ちやすいように袋の持ち手を出して渡すなど試行錯誤しながら活動できたと思います。

・疲れているランナーの方が気持ちよくマラソンを終えてもらうためにも、笑顔で袋を渡すということを意識することができた。そうすることで、感謝の気持ちをランナーの方から伝えてもらい、自分も嬉しい気持ちになった。ボランティア活動では、笑顔で活動することが大切であると思った。

・今回の横浜マラソンのボランティアでは長い間袋を配る作業で単純でしたが、立ちっぱなしだったため疲労が溜まる仕事でした。しかしランナーからの感謝の言葉を聞いて疲れが一気に吹き飛びました。貴重な体験ができてとても良かったです


 【救護ボランティア】

・先頭の選手が通過してからは最後まで途切れることなく、何時間も選手が通過し続けるので、しっかりと観察することが難しかった。特に、ランナーが走ってくる方にばかり意識が向いてしまい、通過した選手の観察が不十分だったように感じる。配属されるメディカルボランティアの数はそう多くないので、次の担当場所までは距離がある。そのため三人で広い範囲を観察しなければならないので一つの場所だけではなく、広い視野をもって、観察することが重要であると考えた。そのことに気が付いてからは、なるべく多くの人が見れるように、視点を意識して動かしながら行っていた。

・途中で一人、足に痛みを感じ動けなくなってしまった人を、車いすに乗せ救護所まで搬送するという場面があった。その選手は道路の反対側のほうでうごけなくなってしまったため、走っている選手の合間を縫って、車いすを持ち流れその方のそばまで行くのが困難だった。また、高速道路を車いすを押して救護所まで行くのも難しかった。当日は雨が降っていて滑りやすくなっていたし、道路もぼこぼこしている箇所がいくつもあったので、建物内と比べて圧倒的に押しにくかった。しかし、選手の方との会話を通して、自分とは全く違う人生の話を聞け、とても興味深かった。年代の違う方との貴重な交流ができ、とても有意義な時間だったと感じる。

・初めて救護ボランティアに参加して、マラソンを楽しみつつも救護が必要とされる場面では、現場独特の緊張感も感じ、とても貴重な経験をさせていただきました。今まで大学の演習では健常者が患者役を行っており、本当に体調や身体に異変を感じている人に対応したのは初めてだったのでとても緊張しました。救命士や医師が冷静に対応している姿を間近で見て、私も将来は緊急時でも落ち着いて看れるようになりたいと感じました。大学では出来ない経験が出来たので、とても嬉しく思いますし、この経験が絶対に今後のキャリアにも活きていくと感じました。

・転倒により怪我をされた方や脚に痛みが生じて走れなくなってしまった方を救護所までお連れしたり、足がつってしまった方に声をかけて水をお渡ししたりした。また沿道でランナーの応援も行った。声をかけると応えてくださるランナーの方もいて嬉しかった。ランナーと直接関わり、救護を行う機会を得ることができたのは良い経験になったと思う。

・救護の場面ではバディの先輩やFR隊の隊長さん、さらに救護所との連携が必要とされることが多かった。救急の現場におけるチーム医療の大切さを学ぶことができた。心肺停止などの重症の患者さんもなく、無事大会を終えることができて良かったと思う。来年もまたボランティアに参加したい。

 【応援パフォーマンス】

・ランナーの方や運営の方、一緒にパフォーマンスをしたシーガルズのみなさんの熱量を感じつつ、応援の気持ちを届ける活動ができたことがよかった。

・寒かったですが、私たちの応援や演奏が少しでもランナーの方たちの力になっていたら嬉しいです。

(ボランティア支援室コーディネーター 柳本)

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