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「第12回アジア・スマートシティ会議」ボランティア活動レポート

横浜・みなとみらいで開催された「国際会議」と「国際ビジネス」の現場を肌で感じる活動

■日時:令和5年11月14日(火)、15日(水)、9:00~13:00、12:00~16:00
■場所:パシフィコ横浜ノース
■主催団体:横浜市国際局
■ボランティア学生数:会場案内&運営/13名、来場者インタビュー/7名
■イベントの規模:来場者約2,000人 

全員ビジネススタイル&笑顔でおもてなし。キャリアを考えるきっかけにもなる体験

■アジア・スマートシティ会議とは

 2023年の「第12回アジア・スマートシティ会議(Asia Smart City Conference)」(以下ASCCという。)は、11月14日(火)、15日(水)の2日間、みなとみらいのパシフィコ横浜ノースで、国際コンベンション「Y-SHIP(※)」のプログラムの一環として、約4年ぶりとなる対面形式で開催されました。

 ASCCはアジア諸都市、政府機関、国際機関、学術機関及び民間企業等の代表者が一堂に集まり、経済成長と良好な都市環境が両立する持続可能な都市づくりの実現に向けた議論を行う国際会議です。世界の様々な知見(ベストプラクティス)が共有され、アジアの脱炭素化・持続可能な都市づくりに向けた解決策を横浜から世界に発信する場であり、また国際的ネットワークとの連携推進を目指すとともに、参加者が新しいビジネスチャンスを発見できる場も提供しています。

 この国際会議&国際ビジネスの現場で、本学の学生20名が、「会場案内・運営」活動として国内外からの来場者の案内や受付のサポート、「インタビュー」活動として来場者へのインタビューなどのボランティア活動をしてきました。

(※)「Y-SHIP」は、脱炭素と経済活性化を実現するための持続可能な未来へ向けた取り組み「GX(グリーン・トランスフォーメーション)」分野を中心に、国内外から人材や企業などの活力を呼び込み、多様な人材やアイディア、最先端の技術などをもとに、横浜が世界と繋がるイノベーションを目指す国際コンベンションです。 

■来場者とのファーストコンタクトの場、「会場案内・運営」

 「会場案内・運営」のグループは、フォワイエでのゲストの受付けサポート、フォワイエでの同時通訳レシーバーの貸出と管理、セッション用のステージと企業や団体による展示ブースが設置された会場での声掛けや案内を、各日前・後半に分かれて交代で担当しました。この活動の目標は「来場者へのおもてなし」と「円滑なセッション運営」です。ちょっとしたコミュニケーションが、来場者の横浜で開催されるイベントへの印象をよくすることにもなるということを考えながら活動しました。

 アジア圏はもちろん、世界各地から横浜を訪れるVIPやゲスト、ビジネスマンの方々をはじめ、国内各地からも多くの来場者がある国際会議ということもあり、朝の時間の受付やレシーバーの貸し出しは特に忙しかったようです。初めてこの会議に参加する来場者にとってファーストコンタクトとなる受付は、会議の顔でもあり、初めてボランティアに参加する学生にとっては緊張の場だったかもしれませんが、皆そつなく対応していました。

 会場案内のほうは、看板を持ちながらフォワイエや会場の入り口、中などに立って、その方の目指す場所を的確にご案内する役目で、英語を使う場面もあり、笑顔が求められる活動でした。 

■積極性が求められる飛び込みインタビュー

 「インタビュー」担当のグループは、14日(火)の午前、15日(水)の午前・午後の3グループに分かれ、各グループ2~3名でチームを作って、一般参加者やゲスト、出展企業・団体の方に参加の動機や会議の感想、横浜の印象などを中心としたインタビューを行いました。インタビューの目標は「来場者の目的・感想の情報収集」です。ただし、声がけした際の来場者の反応を優先し、快く答えてくれる人に対して行うことを大切にするようにと、主催である横浜市国際局からの指示がありました。

 こちらは飛び込みの活動になるため、まずはフォワイエにいる来場者に積極的に話しかけ、答えていただけるか確認したうえで、用意した質問を投げかけていきます。さまざまな国の方がいるので英語での呼びかけになります。もちろん断られることもあり、最初は慣れないことで躊躇してしまう場面もあったようですが、1組、2組と実施するうちに、3グループとも積極的に話しかけられるようになりました。また来場者とは別に出展ブースの企業・団体の方へのインタビューでは、ビジネスの視点で企業理念や今後の事業についてなども聞く必要がありました。

 インタビューが終わった後は、控室で可能な限り聞いたことをまとめ、後日Wordに清書して提出しました。このインタビュー内容は、横浜市国際局内の今後の会議企画や運営改善の参考として活用されるとのことです。 

■活動の合間にはセッションを視聴して学びを深める時間も!

 今回の活動では、フォワイエの来場者が少なくなるセッション中や活動の前後で、関心のあるプログラムやセミナーへの参加(視聴)が可能でした。実際に山中市長や各国の登壇者の話を聞くことで、今回の会議の内容をより理解し、英語にも触れ、活動のモチベーションにつなげることができるようにという横浜市国際局の特別な計らいでした。

 また15日(水)の午後には、ボランティア支援室が進めている「YCUウクライナ支援プロジェクト」で本学の学生と交流の機会があったウクライナ避難民のユースが、プログラムに登壇するため来場していました。さっそくインタビュー担当の学生がインタビューを申し込み、その後一緒に写真を撮りLINEを交換するなど、若者同士ならではの会話を楽しむ場面もありました。 

■各国の代表者や政府機関の方がいるグローバルな会場に驚き

  参加した学生からは、以下のような感想が寄せられています。

「語学を意欲的に学んでいるので、それを活用できる機会になればと思い参加しました。国際会議ということで外国の方が多く、英語で案内や交流をすることができました。自分が学んでいる英語を活用してコミュニケーションをとることができ、喜びを感じました。ボランティアをしつつも、横浜の国際色豊かな都市という一面を感じられる一日でした」

「今回ASCCのボランティアに参加して、世界各国のスタートアップ企業の方とお話しするなど普段の学生生活では体験できないような貴重な体験ができ、自身の成長につながったと感じる。英語力を伸ばす機会になっただけでなく、国内外のスタートアップの状況や国際的な目線で実際のビジネスに関して学ぶことができた。このような、自身のキャリアにとっても役に立ち、さらにボランティアとして運営等の助けになれるような活動は学生である私にとって、社会貢献をしながら興味のある分野の現場を知れるという素晴らしい体験であったので、今後も是非参加したいと思う」

「周りを見て常にお客さんの行動に気を配ることで、臨機応変に対応することができたと思います。レシーバー受け渡し業務では特に、会場で困っている人を見かけた時、自分から声をかけにいったことでこのことを強く実感しました。来場された方にありがとうございますと感謝されたことが、人のために何か役に立つことができたと自分のした行動に意味を見出すことやモチベーションに繋がりました」

「今回の経験は、とても有意義なものになったと思います。国際的なビジネスの場に混ぜてもらい、働く人の表情や会話の様子を間近で見て会場の空気感などを肌で感じられ、来年から社会人になる自分にとって刺激になりました。そしてトークイベントで登壇していた方々は若い人がとても多かったことに驚きました。環境保護を率先して行っている起業家の方や、SDGs等に取り組む学生団体の代表の方などが、様々な国の沢山のビジネスパーソンたちの前で堂々と英語でのディスカッションをしていました。話す内容からも、彼らのパッションや行動力、立ち振る舞いなど、あらゆる面で尊敬できることがたくさんありました。自分も、同じ年代の彼らの活躍を見習い、あらためて社会人として何ができるのか、何をしたいのかを考えていこうと思いました」

「今回、初めて大学でのボランティア活動に参加したが、主催側のスムーズな対応や説明により、当日も難なく活動することができた。また、実際にアジア・スマートシティ会議に参加し、各国の代表者や政府機関の方がいらして、グローバルな会場にとても驚いた。インタビューでアジア各国の代表に質問に答えていただいた際、学校内では聞かないような英語のアクセントや言い回しがあり、このボランティアでしか体験できない貴重な経験をさせていただいたと感じています。また、ボランティア参加者同士の交流の場が広がり、人脈を広げることもできました」
 今回の「ASCC」は、平日開催にもかかわらず多くの学生がボランティアとして参加し、終了後には、横浜市国際局から参加者全員に「感謝状」が贈られました。新型コロナウイルス感染拡大中の2020年~2022年のあいだは、国際会議はほぼオンラインで実施されていたため、久しぶりに華やかな国際会議の現場に触れるいい機会になったのではないでしょうか。今回ボランティアに参加した学生には、現場で見たこと、聞いたことを、今後のキャリア選択などにも活かしてほしいと思います。

(ボランティア支援室コーディネーター 柳本)

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