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ボラツアー2022 Vol.2 「2022年 第3回オールクリーン野島ビーチ」

清掃活動で、きれいな海と環境を守るボランティア

■日時:20221022()13:0014:30
■場所:横浜市金沢区野島町・野島海岸
■主催団体:オールクリーン野島ビーチ実行委員会
Volunch:室谷、板東、山下、大東
■一般学生:6名(当日欠席2名、遅刻1名)
■イベントの規模:約4050名参加

海岸清掃を通して環境・海洋問題の現状と課題を知る

◆初めに

 「ボラツアー」とはボランティアに初めて参加する学生の不安を減らすため、ボランティア支援室学生スタッフVolunch(ボランチ)と一緒にボランティア活動に参加し、今後のボランティア活動への参加を促進しようという企画です。また、横浜市立大学の近くにある野島海岸は横浜市に唯一残る自然海岸です。

清掃活動を行うことで海岸をきれいにするとともに環境問題について考えるきっかけをつくりたいと思い、オールクリーン野島ビーチ実行委員会の方々が主催する「2022年 第3回オールクリーン野島ビーチ」に参加させていただきました。

◆海洋ゴミについて

  今回の活動では事前交流会で特に予備学習は行わず、当日の活動場所で海洋ゴミ、特にマイクロプラスチックに関する資料をいただきました。マイクロプラスチックとは大きさ5mm以下の微細なプラスチックのことで、現在約1億5000万トンが世界に存在していると言われ、少なくとも年間800万トン(ジャンボジェット機5万機相当)ずつが、新たに海に流出していると推定されています(日本財団ジャーナル2022825日の記事より)。

マイクロプラスチックには有害な化学物質を吸着しやすい性質があり、海洋生物が餌と区別できずに食べてしまうと化学物質ごと体内に取り込んでしまうのです。その魚を人が食べたときの影響も懸念されており、海洋生物の命だけでなく私たちの健康にもかかわっているのです。

◆活動前の海岸の様子

  当日海岸について目に入ったのは大量のごみの山でした。こちらは既にオールクリーン野島ビーチ実行委員会のメンバーの方に回収されたものでしたが、ペットボトルやプラスチック製の包装、さらには不織布マスクもあり、たくさんの海洋ゴミが野島海岸に流れ着いていることがわかります。また、活動前に「注射器を見つけたら実行委員に声をかけて」と呼びかけられました。活動中に注射器は見つかりませんでしたが、そういったものが落ちている可能性が考えられることに改めて海洋ゴミ問題の深刻さを感じました。
回収されていたペットボトル(左)と、不織布マスク

◆活動の難しさ

  清掃活動は実行委員会の方から貸し出されたザルを使い、砂をふるいにかけてマイクロプラスチックの回収を行いました。5mm 以下のかけらを自力で見つけることは難しく、ザルの中に残ったものも流れ着いた海藻などと混ざっていました。番印象に残ったマイクロプラスチックは人工芝です。草の緑色の部分が無数に落ちており、それを海藻と見分けて袋に入れるという作業は集中力が必要とされ、1時間30分の活動では到底拾いきれませんでした。

砂をふるって残ったもの(左)と活動中の様子

◆事後交流会にて

  参加した学生の方との事後交流会では、「想像以上にマイクロプラスチックが多かった」「海岸に流れ着いたゴミの回収だけでは追いつかない」「プラスチックの排出量を減らさなければいけない」と言った声や「排水溝からゴミが流れてしまうのでは」という意見も上がりました。私自身ゴミを捨てる際にしっかり分別を行い、ポイ捨てをしていないとしても何かの拍子に道に落ちてしまったゴミが排水溝から海に流れ出てしまう可能性があるということに気づいていませんでした。気付いたことを周りの人に伝えていき、多くの人に知ってもらうことも海洋ゴミ問題の改善につながると思います。 

◆終わりに

  今回、参加した学生の方とも清掃活動中の交流や事後交流会で活発な意見交換をして、環境問題について理解を深められたため、ボラツアーの「野島海岸を守り、環境問題を身近に感じてもらう」という目標が達成できたと思います。今後も、多くの学生が環境問題や清掃活動に関するボランティア活動に興味を持ってほしいと思います。長期的に取り組まなければ改善しない問題なので、自然保護や清掃活動などに関するボランティアに興味を持っている方はぜひ参加してみてください。
ボランティア支援室学生スタッフVolunch 1年 大東優紀

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