充実したプログラム内容に、子どもたちも大学生も大満足の3日間

- 日 時:2018(平成30)年8月1日(水)~3日(金)
- 場 所:西大道共立会館
- 主 催:西大道町内会
- 協 力:環境ボランティアStep Up↑36名(三日間延べ)
- 参加者:小学生40名

小学生と大学生が勉強&遊びで関わり合う、夏休みの人気プログラム
今年で6年目になる、西大道町内会主催の、本学環境ボランティア「Step Up↑」との協働プログラム『寺小屋塾 西大道』。今年は大道小学校に通う、西大道地区在住の小学生40名が参加して、8月初旬の3日間にわたって、地区の西大道共立会館で開催されました。
年々、『寺小屋塾』のうわさは広がり、近隣地区の保護者からは「お金を払ってでも参加させたい」という声も挙がっているそうです。佐波会長によると「どの地区も子ども会の行事は行き詰っています。こういった企画をしないと子どもは集まらなくなってきている」とのこと。そんな中『寺小屋塾』の活動は、小学生が大学生と密に関わる貴重な体験のモデルケースとして、着実に実績を挙げていると言えるでしょう。
そしてこの活動は、「昨年も来てとても楽しかったので、今年は2年目です。3日間の内容が充実していて、子どもたちとすごく仲良くなれます。最初は言うことを聞かない男子もいるけれど、それがまたかわいい」(勝屋さん)というように、大学生にとっても、たいへん楽しく有意義な活動になっているようです。
勉強と遊びのバランスを大切に
3日間のプログラムは10時から40分間のオリエンテーションで始まります。このオリエンテーションが『寺小屋塾』の大きな特徴です。ここでは、大道小学校・中学校のOB・OGで、その後教育や子どもに関わる仕事をされている方(いた方)が、子どもへの勉強の教え方を、まず学生にレクチャーします。勉強の時間に何をやるかは、子どもたちが決め、自分のやりたい宿題や教材を持参しますが、学生はレクチャーで学んだことを踏まえて、お昼休憩を挟んだ10時40分から1時15分までの正味95分間、実際に子どもたちに勉強を教えます。このように3世代で“学び”をつなぐことで、世代同士のつながりも深まるのだそうです。
それは13時15分から90分間の“遊び”の時間でも同様で、祖父母世代の方々が昔の遊びを学生と子どもたちに伝え、学生は子どもの頃を思い出しながら、小学生と一緒に“遊び”を通じて体を使ったり、手を使ったりしながら関わります。子どもたちは、祖父母世代の方々から、そして大学生からさまざまなことを学び、吸収していきます。
こうしてたっぷり5時間強、頭(勉強)と体(遊び)と口(コミュニケーション)を目いっぱい使い、最後は14時45分からの振り返りとおやつの時間で1日のプログラムが終了。子どもたちからは「お姉さんたちがいっぱい話しかけてくれるので話しやすい。もう、すべてが楽しい!!」という感想が聞けるほど、かけがえのない大切な時間になっているようです。
学生の中島さんは「自分は今年が3回目の参加です。今年は9名、しかも女子しかいなかったので、子どもの数に対してちょっときつかったかも」と言いながらも、満面の笑顔で話してくれました。

側面サポートをしてくださる調理ボランティアの方々の存在
そして忘れてならないもう一つの力が、「お昼ご飯を準備してくれる、調理担当のボランティアの方々の存在」と佐波会長。一生懸命勉強をした子どもたちと学生が楽しみにしているのがお昼ごはん!一昨年まではコンビニのお弁当を注文していたそうですが、昨年から栄養士の資格を持った地域の方が手伝ってくれることになり、その方を中心にした調理チームによって、3日間こだわりのお昼ごはんが提供されています。
こういう場で食べるお昼ごはんは格別の味!取材に伺った日も、野球・サッカーといったクラブ活動に日々励んでいるような体の大きな高学年男子はもちろん、1年生の華奢でかわいらしい女の子が何名も、おかわりカレーの行列に並んでいたのがとても印象的でした。
今年71歳という佐波会長は、地元企業の会社員として海外と日本を往復する日々の合間も含め、47年間地域活動を続けていらっしゃるそうです。西大道で生まれ育った佐波会長にとって、この地域は何より大切なもの。今後は5年以内に、退職された多くの地元シルバー世代とともに、『大人の寺小屋』を開いて、“地域のプロ”を目指したいと、熱く語っていらっしゃいました。
ボランティア支援室 コーディネーター 柳本 記