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「学生ボランティアフォーラム2017」参加レポート

  • 日 時:2017年(平成29)3月3日(金)~5日(日)
  • 場 所:国立オリンピックセンター

 ボランティア支援室学生スタッフVolunchメンバーが、2017年3月3日(金)~5日(日)にかけて開催された「第5回学生ボランティアと支援者が集う全国研究交流集会 学生ボランティアフォーラム」に参加しました。

 学生スタッフ2名による参加レポートをご紹介します!

ボランティアフォーラムwithボランティアに携わる全国の学生

~ボランティア支援室学生スタッフである私を見つめてみる~

 このイベントは全国の学生ボランティアやこれらの学生を支援する大学、関係機関等が一堂に会し、交流プログラムやシンポジウムを通して交流と学びを深めるものでした。様々なテーマに沿って、学生同士お互いに考えを共有する意見交換会や、多くのボランティアに参加して様々なことに挑戦している学生さんのパネルディスカッションなどのプログラムがあり、いろいろな人のボランティアへの想いを知ることができました。

 パネルディスカッションでは3人の大学生が自分の経験を発表していました。それぞれとても面白いことに挑戦したり、ユニークなボランティアに参加したり、自分で団体を立ち上げたり、興味深い話ばかりでした。私はその中の一人の学生の言葉がとても印象に残りました。それは「ボランティアの入り口なんて何でもいい、経験したボランティアの数も関係ない、ボランティアに大きいものも小さいものもすごいものもない、ボランティアで大事なものは、それぞれのボランティアで参加した自分がそこから何を得て、どう変わり、成長したかどうかということだ」という言葉でした。この言葉に私は改めてボランティアの深さに気づきました。ボランティアは誰かのためにやるという考えがまだ根深いと思います。
 しかし、ボランティアに参加させていただくことで、その機会が自分にどう影響するかをしっかり意識して、様々な方とコミュニケーションをとりながらこれからもボランティアに参加していきたいと思います。
 2日目に行われたのは意見交換会でした。私が参加した意見交換のテーマは「ボランティアコーディネーション」。この意見交換会には様々な大学のボランティアセンターの学生スタッフが参加していました。私は横浜市大のボランティア支援室の学生スタッフとして、とても充実した会に参加できたと思います。学生ボランティアにおける様々な課題をどうしたら解決できるか、どうしたらより多くの学生がボランティアに興味をもてるようになれるかなど、様々な事例を考えながら、意見を共有し、考えを深めることが出来ました。

 このようなボランティアのことを考えたり、今までしてきたボランティアのことを振り返ったりする機会は今回が初めてだったのでとても新鮮な機会でした。またこういった機会があれば参加したいと思います。

執筆者:学生スタッフVolunch 和田

東京オリンピックとボランティア

~オリンピックに向けて私たちに出来ること~

  本イベントは、全国からボランティア事業に取り組む学生・学生団体・大学機関などが一堂に会し、交流を深めることを目的としたものであった。3日間の開催期間のうち、初日と最終日は参加者全員でのプログラムであったが、2日目は複数のセッションに分かれそれぞれ異なったボランティアに関する議題について議論を重ねた。その中でも私は、来る東京オリンピックに向けてボランティアは何が出来るのだろうか、という議題に取り組むセッションに参加した。冒頭で主催団体の方が、このセッションを立ち上げるにあたった経緯を話してくださったので、その内容を以下に引用したい。

 日本で開催された前回のオリンピックは、長野オリンピックであった。このオリンピックに対する地元民の満足度は、非常に高かった。しかし、満足度の聞き取り範囲を県内全体に広げると、急激にその値が低くなるのだ。その理由は、オリンピックに対して盛り上がっていたのは、開催地となった長野県北部の住民だけだったためである。逆に南部の住民は、オリンピックの開催にあたって多くの地方税が使われたのにも関わらず、何も南部には恩恵がなかったとして、不満を抱いていた。主催団体の方は、東京オリンピックはこうあってはならない、主催地以外の地方も東京オリンピックで盛り上がれないか、ということを考え、このセッションの立ち上げに至ったという。

 セッションではまず、実際にオリンピックに向けて活動をしているボランティア団体の方が話してくださった。その中には、リオデジャネイロオリンピック開催中に、次回開催国の日本、特に彼の故郷である埼玉のことを知ってもらうために人力車を引くボランティアをしている方もいた。彼はダサイタマと揶揄される埼玉の魅力を東京オリンピックを期に様々な人に知ってもらいたいと思い、自分の強みである人力車を引いたことのあるという経験を活かしたボランティアを考えた。現在も東京オリンピックに向けて、埼玉を盛り上げるボランティアを企画中であるという。
 
 またある女子大学生は、オリンピックのために何か自分たちにも出来ることは無いか、と模索し、「女子大生フォーラム」を開催した。このフォーラムでは、オリンピック・パラリンピックを女性の視点から考える、というものであった。例えば、妊婦や幼い子ども連れの人でもオリンピック・パラリンピック観戦が出来るようにと、女子大生によるベビーシッターの提案などが行われた。
 
 私はこれらの発表を受けて、オリンピックのボランティアにおいては人それぞれの特技や住む地域、立場などを活かすことが大切であることを学んだ。この分科会に参加する以前は、オリンピックのボランティアというと外国人観光客の案内しか思いつかなかったが、もっと自分にとって身近な課題から取り組むボランティアも、オリンピックのためになるとも感じた。
 発表の後、幾つかのグループに分かれ、自分の得意なこと、住む地域の特徴を活かしたボランティアをそのグループで考えた。各々が思いつく限りのことを紙に書いて並べた。初めはそれぞれの特技や地域の間には何の関連性もないように感じたが、議論を進めるうちに複数のオリンピックボランティアが形作られていった。この議論はたった1時間しか行われなかったが、それでもここまでボランティアの構想が生まれたことには驚いた。複数人が得意なことや住む地域の特色を活かせば、ボランティアを行うことはそこまでハードルの高いことではないことに気付かされた。この分科会の最後では、それぞれのグループが様々なボランティアを発表していたが、どれも実現可能な魅力的なボランティアに思えた。もちろんさらに議論を重ねれば、問題点や実現不可能なことも出てくるだろうが、それもまた各人が得意なこと活かせば解決できるように思えた。
 今回この分科会に参加して得たことは、ボランティアを難しく考えすぎないこと、自分の得意なことや地域に沿った内容を考えること、という2点であった。前述したように、私はボランティアをすること、を難しく考えすぎていた。今後はこの分科会の経験を活かし、様々なボランティアについて考えてみたいと思う。もし私と同じようにボランティアを難しく考えている人がいたら、是非このボランティアフォーラムに参加してみて欲しい。

執筆者:学生スタッフVolunch 岡

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