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オリンピック・パラリンピック ボランティア経験者ヒアリングレポート2

2018.09.14
  • TOPICS

堀池桃代さん(立教大学4年)へのヒアリング・レポート

はじめに

 8月13日、オリンピック・パラリンピックボランティアの経験についてお聞きするため、立教大学社会学部メディア社会学科4年の堀池桃代さんにお会いしてきました。堀池さんは、ブラジルの大学に留学中、リオデジャネイロオリンピック・パラリンピックのボランティアに参加した経験があります。

ボランティアに参加したきっかけ・理由

 堀池さんは、2016年の2月から2017年の2月までブラジルのサンパウロの大学に留学していたそうです。また、小さい頃ブラジルに住んでいたことがあって、ブラジルと日本が繋がるような大会に関わりたいという思いを持ち、ボランティアに参加することになりました。

スポーツの雰囲気や選手の思いを伝える言葉を選ぶ

 堀池さんが実際に活動した内容は、開幕の前は各国のメディアに対するオリエンテーションやチケット配布などメディアセンターでの活動、開幕後は、試合直後の選手インタビューの通訳です。通訳では女子バスケットボール、男子女子七人制ラグビー、ゴールボール(パラリンピック)を担当したそうです。その際の具体的な内容はミックスゾーン(※)での通訳で、記者やメディアが選手に取材したい時、記者と選手との間に入って通訳をするのですが、選手によっては負けた後などに話しかけないで欲しいと言う人もいて、対応するのが大変だったそうです。

 メディア通訳は、その時の選手の思いをどんな言葉で表現するのか、スポーツの雰囲気をどんな言葉でなら伝えられるのかを考えながら通訳することが必要で、そこが責任感を感じられるし、楽しいところだったとおっしゃっていました。

 この活動を通して「海外の人たちと働けたこと、その人たちと仲良くなって今も関係が続いていることがうれしい」とおっしゃっていました。選手の近くで活動する通訳はおすすめだそうですが、どの役割のスタッフも楽しそうで、選手の近くにいなくてもオリンピックの楽しさは感じられるそうです。

※ミックスゾーン=競技場などに設けられる、スポーツ選手が記者の取材を受けるための場所。

パラリンピックでは同級生選手の通訳も

 同じ大学の同級生がパラリンピックに選手として出ることになり、応援したいと思い、パラリンピックのボランティアにも参加することにしたそうです。そこでは、本人の通訳としてサポートすることができた点が印象に残っているそうです。

オリンピックボランティアをやって変わったこと、今の自分に繋がっていること

 オリンピック・パラリンピックボランティアで世界の人たちと働くことができ、その人たちと一つのものを一緒に作る面白さを感じて、国際的な仕事に就きたいと思ったそうです。

 当初はボランティアが見つからなかったために自分で色々な人に声をかけて探し、参加できるようになったことなど障害を越えて、とりあえずやってみたことで度胸がつき、挑戦したら意外と何でもできるかもしれないという気持ちになれたこともボランティアをやって変わったことのひとつです。

 ボランティアの経験はオリンピックだけでなく、その後にも様々な経験として続いていくそうで、もし社会人だったらまた次の機会にやってみることは難しいけれど、学生なら、これをやってみよう、こんな企画をしてみよう、と発展させることができ、次の挑戦に繋げていける機会があるのではないかとおっしゃっていました。

 パラリンピックの方は、メディアやボランティアの人が帰ってしまった分規模が小さくなりましたが、選手との距離が近いと感じたとのこと。また、それまでは障害を持っている人との関わり方がわからなかったけれど、パラリンピックボランティアとして参加したことで、日本に帰ってきてからはいろいろな人に声をかけることに抵抗がなくなり、人との関わりに対する考え方も変わったそうです。

ボランティアの待遇

 リオデジャネイロと東京で違いはあると思いますが、ボランティアは、1日1回しっかりとした食事が出て、期間中に自由に動けるチケットが配布され、休みも調整可能だそうです。現地に行くまでの交通費はかかったりましたが、そういうお金がかかったとしても経験すべきものであるとおっしゃっていました。

最後に

 堀池さんは東京オリンピックの時は社会人2年目になるため、オリンピックボランティアができるか不安ですが、できるならまた関わりたいなと思っているそうです。

 オリンピックボランティアは、年齢や国籍関係なく関われる貴重な機会なので、ぜひ学生の皆さんは参加してほしいとおっしゃっていました。そして、ボランティアは言語が好きでもスポーツが好きでも色々な関わり方ができるので、少しでも迷ったらやるべきだそうです。

取材を通しての感想

 大学生のうちにオリンピックボランティアを経験している人はなかなかいないので、貴重な話をリアルにうかがうことができました。また、2年後の東京オリンピック・パラリンピックボランティアに参加したい人に向けて、参考になるようなお話が沢山聞けたと思います。話の中で、ボランティアの内容や環境は決して楽なものではないと思いましたが、その分、責任感ややりがいを感じられるのではないかと思いました。また、ボランティアをする上で必要なものが自分には足りていないと感じたので、オリンピックまでの残りの期間でしっかり準備したいと思いました。 

 社会人になってからオリンピック・パラリンピックボランティアをするのは、なかなか難しいと思います。しかし、大学生のうちにオリンピック・パラリンピックに参加できるのは幸運なことで、ぜひ参加したいと思いました。

 2020年の東京オリンピックまで2年を切りました。ボランティアの応募は2018年の9月26日から始まります。ボランティアをしたい人も迷っている人も、ぜひ応募してみてはいかがでしょうか。

 皆さんで2020年の東京オリンピックを盛り上げましょう!

ボランティア支援室学生スタッフVolunch1年 佐藤寛美

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