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オリンピック・パラリンピック ボランティア経験者ヒアリングレポート1

2018.04.26
  • TOPICS

市居愛さんへのヒアリング・レポート

●市居愛さんプロフィール

 神奈川県出身。2000年シドニーオリンピック、2004年のアテネオリンピックにボランティアとして参加。オリンピックボランティアとして多くのメディアに出演経験があり、ご自分で「オリンピックボランティアになるための本」(インプレスムック出版)も書かれている。 現在、株式会社マザーミーの代表取締役社長として活躍中。
 

●市居愛さんのオリンピック経験談

シドニーオリンピック・アテネオリンピックのきっかけ

 2000年、市居さんは23歳でシドニーオリンピックにボランティアとして参加。当時、アメリカの大学院に進学し、スポーツビジネスについて学んでおり、スポーツライター志望だったそう。

 「授業内でインターンシップが必須だったため、オリンピック組織の一員として活動するボランティアもインターンシップとして認めてもらえるのではないかと大学側に交渉したところ、なんとOKサインがでました。単位も取得でき、さらにオリンピックボランティアの経験もでき、一石二鳥。2か月間、シドニーオリンピックボランティアとして活動することになりました。2004年のアテネオリンピックは、シドニーオリンピックの経験をもとに、27歳でボランティアとして参加しました」。

活動内容

 「シドニーオリンピックのボランティアでは、オリンピック・パラリンピックの観客誘導を行いました。イメージとしては、イベントスタッフのようなものでした。アテネオリンピックでは、カメラマンのサポーターとして活動。一日の仕事はシフト制になっていました。また、いきなりオリンピックボランティアとして活動したというわけではもちろんなく、事前の研修もばっちりあったので安心して活動に参加できました」。(※詳しくは本『オリンピックボランティアになるための本』を参照)。

ここが面白い!オリンピックボランティア

 「活動がシフト制のため、結構自由時間があり、空き時間は開催都市のオリンピックムードを楽しみながら仲間と交流を深めることができ、今でもその仲間とはつながっています。また、試合が終わった選手は街でぶらぶらしているので、運がよければ会えるなんてことも!ボランティアには、なんと開会式のリハーサルを観覧できるチケットが配られ、一足先に雰囲気を味わえるという素晴らしい特典があります。観客の入れないところにも潜入できるパスを配布されるので、裏方ならではの発見も体験できてしまうのです」。

 「オリンピックの会場には、たくさんの企業関係者がいるので、自分を売り込むチャンスでもあると考えて、そのチャンスをつかむためにボランティアになる人も少なくありません。中には、メディア関連に勤めたいと考えている人がいて、ボランティア活動を通して、メディア関連の方と知り合い、何年か後にその人はボランティアではなく、メディア関係者としてオリンピックに参加していたということも。ただのボランティアではなく、自分自身の進路にもつながるチャンスがあるかもしれませんね」。
 

●これから参加したいと思う学生へ

 「オリンピックに関われる一番手軽な手段は、オリンピックボランティアだと思います。実際、オリンピックボランティアにも資格や条件があり、なかなか応募しづらいかもしれないし、参加できたとしても、希望ではないところに配属されるかもしれません。でも、組織委員会の活動以外にも、オリンピックに関われる方法はたくさんあります。私自身、公式以外の活動もしていました。たとえば、スポーツ関連企業や団体にレポートを提出したり、自然保護の団体でオリンピックの記念植樹を手伝ったり。結果として、そのことがメディアに伝わり、新聞などでも取材を受けたりして自分の経験を発信する場になりました」。

 「オリンピックでは開催国の文化を来日された方に伝えることも目的であり、さらに多くの外国のVIPが訪れるため演奏会などが行われることも多いです。ある意味、“芸術・文化発信のオリンピック”ともいえるイベントも行われるため、そこにも多くのボランティアが必要とされ、たとえスポーツ競技自体よくわからない人でも関われる幅が広がっているのではないでしょうか。公式のオリンピックボランティアは手段の一つですが、自分自身に、オリンピック自体になにか参加したいという気持ちがあればなんでもできると思います」。

 「ボランティアはオリンピックに関わるだけでなく、コミュニティを広げる場所、探す場所でもあります。学生が将来へのつながりを作る場所としては最適だと考えています。英語ができなくても大丈夫!確かに、ボランティア応募の際に、英語のテストは受けますが、やりたい気持ちを前面に出すことが合格には一番大切です。私自身、面接時に『なんでもやります』という気持ちを前面に出して臨んだ結果、合格した部分が大きいと思っています。むしろ、外国で開催されるオリンピックボランティアのほうが、日本語を話すことのできる人が貴重なので、重宝されるかもしれません。今回の東京2020に参加できなかったとしても、今後外国でオリンピックボランティアとして参加することになれば、日本人として採用される可能性は大いにあると思います。」
 

●宣伝!

 今回ボランティア経験を語ってくださった市居さんですが、なんと4月~5月頃にオリンピックボランティアのイメージをさらに深めるために、市大で講演会をしていただくことになりました。詳しい情報は今後TwitterなどのSNS、チラシなどでお知らせしますので、請うご期待!!

ボランティア支援室学生スタッフVolunch 北田瑛美

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