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地域貢献ニュース3月号(看護生命科学領域)

地域貢献ニュース3月号(看護生命科学領域)を掲載しました

エビデンスに基づいた看護を考えられる看護師育成を目指して

担当:赤瀬智子、井上聡、小山洋道

 我々は平成24年4月に設置された新しい領域で、エビデンスに基づいた看護を考えられる人材育成を目標としています。
 みなさん、エビデンスという言葉を御存知ですか?これは20年くらい前に欧米で提唱され、ここ5年くらいの間に我が国でも看護を含む医療界で急速に普及されてきている概念です。看護学の先駆者であるナイチンゲールが活躍した19世紀から20世紀初頭にかけての看護は戦場の兵士の傷の手当、感染管理などが主な仕事でした。その後の研究により様々な看護技術が開発されましたが、現代ではそれらを最新の基礎研究技術、疫学・統計学などを活用して再検証する動きが起こっています。それによって有用であると評価されたものがエビデンスです。これは最適の医療サービスを提供するためには貴重な情報ですが、基礎実験や大勢の患者さんのデータ解析で得られたものなので、個々の患者さんの病態や社会的状況とは必ずしも一致しません。得られたエビデンスを患者さん毎に応用・実践していくことが重要であり、それがエビデンスに基づいた看護です。本領域では看護エビデンスの創生に必要な研究デザインや基礎実験、それが医療現場で実施されるまでのプロセスについての教育・研究を行っていきます。
 看護学生及び看護師の基礎実験研究のための設備として、生命科学実験室を現在整備中です。看護技術の開発や看護ケアを科学的視点から検証するための研究・指導体制を整えていきますので病院看護師の皆様どうぞご利用ください。

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