YCU 横浜市立大学
search

国際商学部 柴田典子ゼミ 横浜市資源循環局「横浜市食の3Rきら星活動賞」を受賞!

2024.04.23
  • TOPICS
  • 地域
  • 学生の活躍
  • 国際商学部

食品廃棄物の発生抑制と再生利用及び啓発等において他の模範となる取組が評価されました!

表彰式の様子
1列目右端が柴田典子先生、2列目右から横浜市大生協 竹之内専務
株式会社横浜食品サービス統括顧問 丸山氏、部長 肥田氏と柴田ゼミの学生
国際商学部 柴田典子ゼミ(マーケティング論)の横食チーム、中華街チームによる食品廃棄物の発生抑制や再生利用等に関する研究活動が評価され、柴田典子ゼミが「横浜市食の3Rきら星活動賞」を受賞しました。
この度、金沢八景キャンパスにて、横浜市資源循環局より表彰状を授与されました。
横浜市食の3Rきら星活動賞とは
横浜市内を主な活動の場として、食品廃棄物の減量や再生利用と啓発などで、他の目標となる取り組みを行い、顕著な功績を挙げている事業者、または事業者団体に贈られる賞です。その取り組みを広く紹介することで、食品廃棄物をより削減することを目的としています。

きら星活動賞
ヨッチーと受賞者との記念撮影
受賞内容
産学連携で食品ロス削減の広報・普及活動から商品開発まで、多様な食品ロス削減の取組を継続的に行っていることにより受賞

受 賞 者:国際商学部 柴田典子ゼミ
メンバー:
横食チーム
(受賞当時4年生)
赤嶺あかみね  舞彩花  まいかさん田中たなか  佑季  ゆうきさん・ 深澤ふかざわ さくらさん星本ほしもと  彩朱  さやかさん 
(受賞当時3年生)
植田うえだ  夏菜  ななさん・小林こばやし  蒼波  あおばさん・近藤こんどう  優一郎  ゆういちろうさん・長屋ながや  莉子  りこさん・前田まえだ 恵    めぐみさん
中華街チーム(受賞当時4年生)
伊林いばやし  彩里  あやりさん・徳増とくます  伶太  りょうたさん・藤田ふじた  佳紗希  かさねさん・藤田ふじた  ののかさん

指導教員:国際商学部 柴田典子教授(マーケティング論)

受賞した学生たちに話を伺いました

 Q.取り組み内容を教えてください。
横食チーム
横食チーム
私たち横食チームは、2020年度に株式会社横浜食品サービス*1・株式会社横濱屋本舗*2と連携活動を開始してから、今年で4年目になります。今年度は、企業価値と社会価値の両立を目指して、マーケティングを行い、魚とおからを活用した食品を開発するという持続可能な活動を進めています。具体的には、産業廃棄物として社会問題になっているおからを原料とした「おからみそ」の開発や、「おからマグロコロッケ」のテスト販売です。また魚の端材や木製容器を採用したお弁当の継続的な販売によって、食品ロスとプラスチック削減にも取り組んでいます。特にお弁当の開発・販売においては、消費者が自然に手に取る商品を目指して、市場・顧客調査から消費者ニーズを把握し、ゼミの専門分野であるマーケティングの理論とフレームワーク*3に基づき商品コンセプトやターゲットを設定しました。お弁当のプロモーション活動も引き続き自分たちで実施しています。また、過年度には、廃棄されてきた規格外冷凍豆腐の商品化や、㈱横浜食品サービスの食品ロス対策商品「まぐろハンバーグ」を横浜市立大学生協食堂で独自でメニュー化しました。コロナ禍真っ盛りの時期に「市大生協チャレンジ まぐろメニュー」を展開するなど、食品廃棄物削減に向けたマーケティング戦略の立案と実行に取り組んでいます。
おさかなお弁当のメニュー
中華街チーム
中華街チーム
横浜中華街の商業活動を取りまとめる横浜中華街発展会協同組合*4と連携し、食べ残した料理の持ち帰りを促す「打包(ダァパオ)*5」施策を行いました。「完食しない」ことが良いとされる中国と、「もったいない」を大切にする日本との違いから「打包」文化が生まれ、横浜中華街の多くの店舗が食べ残しの持ち帰りに対応しています。横浜中華街で飲食店に気軽に入れないという来街者の声や食品ロス削減、中国文化の普及など複数の観点からこの取り組みを開始しました。打包(ダァパオ)を推奨するPOPやポスターをデザインから制作し、店舗への協力依頼やSNSでの情報発信を自分たちで全て行いました。ご協力いただいた店舗からは「打包する人が増えた」「引き続きPOPを使用したい」といった好意的な意見が得られたほか、市内の高校生から取り組みについて取材されるなど、学外からの反響もありました。横浜中華街の発展に少しでも繋がっていれば本当に嬉しく思います。
打包のPOPデザイン

 
 Q.今回の受賞についてコメントをお願いします。
横食チーム18期
横食チーム18期
この度は、私たちが取り組んでいる活動を評価していただき大変嬉しいです。私たちはチームのミーティングや工場や売り場などの見学、来店した方へのインタビューなどを通して感じたさまざまな「もったいない」を解消したいという思いで活動してきました。
いろいろなアイデアが浮かびましたが、実現するには現実という高い障壁があり、それを乗り越えるためには、学んで、話して、手を動かす必要がありました。何度も挫けそうになりましたが、チーム一丸となって「もったいない」をなくそうと取り組んだ結果、「おからまぐろコロッケ」の販売やプラスチック削減の実証実験の施策を実現することができました。
企業と密に連携して、実際の問題を解決する活動は非常に大きな学びになったと実感しています。 横浜食品サービス・横濱屋本舗の皆様、柴田先生やゼミ生をはじめ、これまでの活動でお世話になった皆様に心より感謝いたします。
横食チーム19期、中央は㈱横浜食品サービス 瀬戸社長
横食チーム19期
この度は、私たちの食品ロス削減の取り組みが評価され、このような賞をいただけたことを心から光栄に思います。私たちは、食品廃棄物を再利用した商品を、いかに自然な形で消費者の手に取ってもらえるかということに注力しました。そのために、ゼミを通して学んでいるマーケティングや消費者行動論の知識をもとに、顧客にとって魅力的で、SDGs への貢献につながるお惣菜やお弁当を企画・販売しました。この活動を通して環境に配慮する視点を持つことができ、今後この経験を社会へ出たときでも活かしていきたいです。活動の中でご協力くださった、横浜食品サービス・横濱屋本舗の皆様、柴田先生、ゼミ生、その他多くの方々に心より感謝申し上げます。

中華街チーム
中華街チーム18期
この度は、私たちの活動が評価され、素敵な賞をいただくことができて大変光栄です。横浜中華街との連携活動では、多くの方のご協力により、私たちが横浜中華街の課題に真正面から向き合える環境を整えていただき、考えやアイデアを実行に移すことができました。様々な施策に取り組んだ中でも、「打包」施策は、顧客・店舗(事業者)・社会といった、複数の立場からの視点を勘案するのに苦労しました。今回の受賞のお話をいただいた際に、チームみんなで試行錯誤しながら取り組んだことが間違っていなかったと実感し、自信に繋がりました。今後も、顧客のニーズだけにとらわれることなく、社会や環境との共存を意識した取り組みを行っていきたいです。改めて、横浜中華街発展会協同組合、柴田先生、その他ご協力いただいた大勢の方々に感謝申し上げます。 
国際商学部 柴田典子教授

指導教員である柴田典子教授からコメントをもらいました。

ゼミの専門であるマーケティング論、消費者行動論、ブランド論の観点から取り組んでいる食品ロス削減対策活動について、大変栄誉ある賞を頂戴し誠に光栄に思います。この場をお借りして、横浜食品サービスおよび横濱屋本舗の皆様、横浜中華街発展会協同組合の全面的なご協力に心から感謝申し上げます。
食品ロス問題は、解決に向けて取り組もうとするとその複雑さと難しさを目の当たりにします。それは同時に、学生たちが実体験を通じ、本質的な学びを得ることにつながっていると実感しています。理論と実践をつなぐ場として、今後もゼミ活動の一環として、学生それぞれの特性を活かしながら今後も継続して取り組んでいきたいと思います。
 

用語説明
*1 株式会社横浜食品サービス: 昭和49年設立、横浜南部市場(横浜市金沢区)にある
生鮮魚介類・水産加工品・惣菜加工品などの水産食料品卸売・加工会社
*2 株式会社横濱屋本舗: 平成22年設立、鮮魚加工品の製造販売、食堂運営を事業内容と
する企業
*3 フレームワーク: 目標達成や経営戦略、課題解決に役立つ思考の枠組み
*4 横浜中華街発展会協同組合: 1972年に発足した、横浜中華街の街づくり組合
*5 打包(ダァパオ): 包む、梱包するという意味の中国語。注文して食べきれなかった
料理を持ち帰り、家でも楽しむために広がった言葉。

関連記事
ヨコイチ×横浜中華街プロジェクト
https://www.yokohama-cu.ac.jp/news/2022/20221024yokohama-chinatown.html
もったいないが合言葉。ゼミの活動で食品ロスに貢献
https://www.yokohama-cu.ac.jp/admissions/yokoshiri/academics/2022/20221128_yokohamayahonpo.html

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOAL

  • 04.質の高い教育をみんなに
  • 17.パートナーシップで目標を達成しよう