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COVID関連研究(血液・免疫・感染症内科学)

2022.01.28
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COVID関連研究(血液・免疫・感染症内科学)

new! 2022.1.28

Ideal Test Time for Coronavirus Disease 2019 Contact Tracing

COVID-19の濃厚接触者に対する適切な検査時期の検討

脳神経外科学  三宅 茂太 客員研究員山本 哲哉 教授
感染制御部 加藤 英明 部長
血液・免疫・感染症内科 中島秀明 教授

濃厚接触者に対する積極的疫学調査はCOVID-19の感染拡大の封じ込めにおいて重要ですが,どのような人に、いつ(接触何日目までに)検査を行うかは明確ではありませんでした。当院の帰国者接触者外来を受診した817名を対象に,接触の状況,接触からの日数,PCR結果などについて後方視的に解析しました。144名のPCR陽性において、陰性者と比較して男性(女性と比較して1.7倍),60歳以上(1.7倍),同居家族が陽性(2.1倍),検査時に症状がある(6.2倍)がPCR陽性を予測する独立した因子でした.PCR陽性は、陽性者との接触後1-17日で検出されましたが,感染性を有するウイルス量(Ct値<30)は接触後14日以降には認めず、陽性率から解析すると濃厚接触者に対する検査は接触後3-13日で実施すべきである考えられました(この解析は従来株流行中での解析です)。 


2021.12.24

Antibody titers against the Alpha, Beta, Gamma, and Delta variants of SARS-CoV-2 induced by BNT162b2 vaccination measured using automated chemiluminescent enzyme immunoassay

新型コロナウイルスワクチン 接種6週間後までの抗体価に関する調査報告

感染制御部   加藤英明 部長
微生物学   梁 明秀 教授、宮川 敬 准教授  
データサイエンス研究科   後藤 温 教授
血液・免疫・感染症内科学   中島秀明 教授


ファイザー社の新型コロナウイルスのワクチンを2回接種 (初回の接種は2021年3月15日~22日、2回目の接種は4月5日~13日)した医療従事者168名の血液を採取し、初回ワクチン接種6週間後 (2回目接種3週間後) までの抗体価を測定して、影響を及ぼす背景因子の解析や、変異株に対する抗体価との比較を行いました。また、ウイルスの感染阻害能を示す中和抗体価についても、シュードウイルスを用いて定量的に測定し分析を行いました。
 

その結果、2回目接種3週間後に十分な免疫が誘導されると考えられること、年齢が高い人ほど、接種後の抗体価が低いことが判明しました。  

 

 

2021.11.05

Vaccine-induced humoral and cellular immunity against SARS-CoV-2 at 6 months post BNT162b2 vaccination

新型コロナウイルスワクチン接種後6か月時点の 抗体価に関する調査結果報告

感染制御部 加藤英明 部長
微生物学  梁 明秀 教授、宮川 敬 准教授  
データサイエンス研究科   後藤 温 教授
血液・免疫・感染症内科学   中島秀明 教授


ファイザー社の新型コロナウイルスのワクチンを接種した医療従事者98名の血液を採取し、ワクチン接種6か月後の抗体価と細胞性免疫を調べました。
 

その結果、6ヶ月の時点で、抗体は98名全員から検出されたものの、ほとんどのワクチン接種者において、ピーク時(接種1〜3週後)と比べ、抗体価は顕著に(約90%)減少し、ウイルスの感染阻害能を示す中和抗体価も約80%減少し、その陽性率は85.7%でした。また、細胞性免疫については、ワクチン接種6ヶ月時点で、多くの人で細胞性免疫反応が認められ、経時的な評価は行えていませんが、新型コロナウイルスに対するワクチン接種後の免疫応答における細胞性免疫の役割の重要性も示唆される結果でした。 
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